7.4.2 パラメーター
各パラメーター名と機能を次の表に示します。
パラメーター |
機能 |
---|---|
-s |
確認メッセージを表示しないでdlmcfgmgrユーティリティーを実行します |
-r |
ホストの稼働中にHDLMデバイスへのパスの登録を実行します |
-o |
管理対象のHDLMデバイスを管理対象外にします |
-i |
管理対象外にしていたHDLMデバイスを管理対象に戻します |
-v [-udev] |
HDLMが認識しているすべてのHDLMデバイスの管理状態と構成情報を表示します |
-u |
-vパラメーターを指定して表示されたHDLMデバイスの構成情報で,Device列に「-」(ハイフン)が表示されているパスを削除します |
-extenddev |
LU(HDLMデバイス)の容量を拡張します。 |
-logfs |
dlmcfgmgrユーティリティーのログファイル(dlmcfgmgr[1-2].log)のファイルサイズを変更します |
- -s
dlmcfgmgrユーティリティーの実行時に確認メッセージを表示しない場合に,指定します。また,このパラメーターを指定してユーティリティーを実行した場合,HDLMデバイスごとの確認メッセージを表示しません。
このパラメーターは,シェルスクリプトやバッチファイルでコマンドを実行する場合など,確認メッセージへの入力を省略したい(人手による介入をしたくない)ときに指定します。
-vパラメーターを指定した場合は,この指定を省略しても,実行するかどうかの確認メッセージは表示されません。
- -r
HDLMがまだ認識していないパスを認識して,HDLMに登録する場合に指定します。dlmcfgmgrユーティリティーの実行時,必要なHDLMデバイスの論理デバイスファイルを/devディレクトリー下に作成します。その結果,ストレージシステムのLDEVをHDLMデバイスとして,ユーザーが利用できるようになります。
このパラメーターは,ストレージシステムの構成変更(LUやパスの追加),またはホスト側のハード構成変更など,新規にHDLMデバイスの定義を作成するときに指定します。
HDLMに一度登録されたパスの定義情報は,ホストの起動時にそのパスが断線状態になっていても引き継がれます。
新規に検出され登録されるパスで,そのパスのSCSIデバイスがすでに登録されていた(ホストとストレージシステムのLUとのパスがすでに存在し,さらにパスを追加した)場合,そのパスには同じHDLMデバイスが割り当てられます。新規に検出され登録されるパスで,そのパスのSCSIデバイスが未登録の(ホストとストレージシステムのLUを結ぶパスを新たに定義した)場合,そのパスにはアルファベットの若い順番に,空いているHDLMデバイスが割り当てられます。HDLMデバイスが新規に割り当てられる場合の簡単な事例を次の表に示します。
表7‒6 HDLMデバイスの新規割り当て例 -rパラメーターを指定してdlmcfgmgrユーティリティーを実行する前の状態
-rパラメーターを指定してdlmcfgmgrユーティリティーを実行したあとの状態
なし
/dev/sddlmaa※
/dev/sddlmaa
/dev/sddlmaa
/dev/sddlmab ※
/dev/sddlmaa
/dev/sddlmab
/dev/sddlmaa
/dev/sddlmab
/dev/sddlmac ※
/dev/sddlmaa
/dev/sddlmac
/dev/sddlmaa
/dev/sddlmab ※
/dev/sddlmac
/dev/sddlmab
/dev/sddlmac
/dev/sddlmaa ※
/dev/sddlmab
/dev/sddlmac
/dev/sddlmaa
:
/dev/sddlmpp
/dev/sddlmaa
:
/dev/sddlmpp
/dev/sddlmaaa※
/dev/sddlmaa
:
/dev/sddlmaap
/dev/sddlmaa
:
/dev/sddlmaap
/dev/sddlmbaa※
- 注※
新規に割り当てられたHDLMデバイスの論理デバイスファイル名です。
ホストの起動時には毎回,このパラメーターを指定したdlmcfgmgrユーティリティーが自動的に実行されます。また,このユーティリティーは,ホストの起動後に必要に応じて何回でも実行できます。実行時,このユーティリティーは,現在のHDLMの設定を調べて,新規にパスを検出した場合には動的にHDLMに登録して使用できるようにします。またOffline(C)以外の既存のパスや新規に検出されたパスについては,そのパスの現在の状態に変更します。この場合,パスヘルスチェックや自動フェールバック機能も同時に実行されます。
KAPL10357-Eのメッセージが表示された場合は,新しいLUを認識してもHDLMデバイスは追加されません。その場合には,-uパラメーターを指定してdlmcfgmgrユーティリティーを実行して使用していないHDLMデバイスを削除し,使用できる名称を解放することによって新規LUのHDLMデバイスの論理デバイスファイルを作成できます。
管理対象外になっているHDLMデバイスにパスを追加して-rパラメーターを指定したdlmcfgmgrユーティリティーを実行しても,追加したパスに対応するHDLMデバイスは管理対象外となります。
- -o { HDLMデバイスの論理デバイスファイル名 ...|all}
管理対象のHDLMデバイスを管理対象外にする場合に,指定します。
このパラメーターに指定する値には,HDLMデバイスの論理デバイスファイル名(/dev/sddlm[aa-pap])を複数指定できます。HDLMデバイス論理デバイスファイル名については,「2.6 HDLMデバイスの論理デバイスファイル」を参照してください。
すべてのHDLMデバイスを対象とする場合には,allを指定します。allとHDLMデバイスの論理デバイスファイル名を同時に指定した場合には,エラーとなります。
-oパラメーターだけを指定してパラメーター値を省略した場合には,エラーとなります。また,存在しないHDLMデバイス,HDLMデバイス以外のデバイス,すでに管理対象外になっているHDLMデバイスの論理デバイスファイル名を指定した場合には無視されます。
このパラメーターを指定したdlmcfgmgrユーティリティーは,Linuxが起動している間に何回でも実行でき,指定したHDLMデバイスが使用中の場合を除いて,実行後,すぐに管理対象外にします。指定したHDLMデバイスが使用中の場合には,エラーとなります。
このパラメーターは,HDLMでの管理が不要となったHDLMデバイスを管理対象外にする場合に指定します。管理対象外になったHDLMデバイスは,HDLMコマンドのviewオペレーションを実行しても表示されなくなり,HDLMデバイスファイルも作成されないため,ユーザーが使用できないHDLMデバイスになります。
- -i { HDLMデバイスの論理デバイスファイル名 ...|all}
管理対象外にしていたHDLMデバイスを管理対象に戻す場合に,指定します。
このパラメーターに指定する値には,HDLMデバイスの論理デバイスファイル名(/dev/sddlm[aa-pap])を複数指定できます。HDLMデバイス論理デバイスファイル名については,「2.6 HDLMデバイスの論理デバイスファイル」を参照してください。
すべてのHDLMデバイスを対象とする場合にはallを指定します。allとHDLMデバイスの論理デバイスファイル名を同時に指定した場合にはエラーとなります。
-iパラメーターだけを指定してパラメーター値を省略した場合には,エラーとなります。また,存在しないHDLMデバイス,HDLMデバイス以外のデバイス,すでに管理対象になっているHDLMデバイスの論理デバイスファイル名を指定した場合には無視されます。
このパラメーターを指定したdlmcfgmgrユーティリティーは,Linuxが起動している間に何回でも実行でき,実行後,指定したHDLMデバイスはすぐに使用できるようになります。
このパラメーターは,HDLMでの管理が必要となったHDLMデバイスを管理対象に戻す場合に指定します。管理対象になったHDLMデバイスは,HDLMコマンドのviewオペレーションなどでも表示され,HDLMデバイスファイルも作成されるようになるため,再びユーザーが使用できるHDLMデバイスとなります。
- -v [-udev]
HDLMが認識しているすべてのHDLMデバイスの管理状態と構成情報を表示する場合に,指定します。
このパラメーターは,HDLMデバイスの現在の管理状態,構成情報などを知りたい場合に指定します。
なお,このパラメーターを指定したdlmcfgmgrユーティリティーの実行時に,-sパラメーターの指定を省略しても,実行するかどうかの確認メッセージは表示されません。また,-o,-i,または-uパラメーターを指定した場合とは異なり,HDLMデバイスへのI/O中であっても動作します。
HDLMデバイスと対応しているSCSIデバイスのudev名もあわせて確認したい場合,-udevパラメーターを指定します。
- -u { HDLMデバイスの論理デバイスファイル名 ...|all}
-vパラメーターを指定して表示されたHDLMデバイスの構成情報で,Device列に「-」(ハイフン)が表示されているパスを削除する場合に,指定します。
-uパラメーターに指定する値には,HDLMデバイスの論理デバイスファイル名(/dev/sddlm[aa-pap])を複数指定できます。HDLMデバイス論理デバイスファイル名については,「2.6 HDLMデバイスの論理デバイスファイル」を参照してください。-uパラメーターだけを指定してパラメーター値を省略した場合には,エラーとなります。
すべてのHDLMデバイスを対象とする場合には,allを指定します。allとHDLMデバイスの論理デバイスファイル名を同時に指定した場合には,エラーとなります。また,存在しないHDLMデバイス,またはHDLMデバイス以外の論理デバイスファイル名を指定した場合には無視されます。
このパラメーターを指定したdlmcfgmgrユーティリティーは,Linuxが起動している間に何回でも実行でき,実行後,再構成されたHDLMデバイスをすぐに使用できます。
このパラメーターは,HDLMデバイスに対応するSCSIデバイスが存在しないパス(-vパラメーターを指定して表示されたHDLMデバイスの構成情報で,Device列に「-」(ハイフン)が表示されているパス)の情報を削除して,HDLMへの登録を解除する場合に指定します。
通常,HDLMデバイスへのパスの情報は,起動時に認識されると追加されますが,このパスが断線状態だったり,LUの割り当てが解除されていたりして,認識されたHDLMデバイスが使用できない状態であっても,HDLMによって自動的に削除されることはありません。このため,使用しないHDLMデバイスの情報が残り続ける状態になり,新たに定義したLUや追加したパスが,使用できなくなることがあります。このパラメーターは,このような事態を解消する場合に指定します。
なお,allを指定した場合,ホスト起動時に断線状態になっていただけで,本当は使用しているHDLMデバイスも削除対象と見なして削除するおそれがあるため注意が必要です。allを指定して実行する場合は,-vパラメーターを指定したdlmcfgmgrユーティリティーを実行するなどして,削除対象を確認してからにしてください。
- -extenddev { HDLMデバイスの論理デバイスファイル名 ...|all}
システムの運用中に,-extenddevパラメーターで指定したHDLMデバイスの容量とそのHDLMデバイスの下位のSCSIデバイスの容量を比較し,HDLMデバイスの容量がSCSIデバイスの容量よりも小さい場合に,HDLMデバイスの容量をSCSIデバイスの容量に拡張します。
このパラメーターを指定したdlmcfgmgrユーティリティーは,パスの状態がOnlineで,障害が発生していない時に実行できます。また,HDLMデバイスが使用中かどうかに関わらず実行されます。
また,HDLMデバイスの容量の縮小はできません。HDLMデバイスの容量を縮小するには,容量を縮小したいHDLMデバイスをdlmcfgmgr -oを実行して管理対象外にしてから容量を変更し,dlmcfgmgr -iを実行することで管理対象に戻すか,または,容量変更後にサーバーを再起動してHDLMデバイスを再構成してください。
このパラメーターに指定する値には,HDLMデバイスの論理デバイスファイル名(/dev/sddlm[aa-pop])を複数指定できます。HDLMデバイス論理デバイスファイル名については,「2.6 HDLMデバイスの論理デバイスファイル」を参照してください。
すべてのHDLMデバイスを対象とする場合にはallを指定します。allとHDLMデバイスの論理デバイスファイル名を同時に指定した場合にはエラーとなります。
-extenddevパラメーターだけを指定してパラメーター値を省略した場合には,エラーとなります。また,存在しないHDLMデバイス,HDLMデバイス以外のデバイス,dlmcfgmgr -oの実行によって管理対象外になっているデバイスの論理デバイスファイル名を指定した場合もエラーとなります。
- -logfs [ dlmcfgmgrユーティリティーのログファイルのファイルサイズ ]
dlmcfgmgrユーティリティーログ(dlmcfgmgr[1-2].log)のファイルサイズを変更する場合に指定します。
dlmcfgmgrユーティリティーのログファイルのファイルサイズには,キロバイト単位で1024~999999の値を指定します。
HDLMの管理対象のLU数が65以上またはパス数が129以上の場合は,10240KB以上の値に設定することを推奨します。
なお,ログファイルサイズを変更した場合,この時点で存在しているdlmcfgmgr[1-2].logのサイズは変更されません。次回に作成されるdlmcfgmgr[1-2].logが,設定したファイルサイズとなります。
dlmcfgmgrユーティリティーのログファイルのファイルサイズの指定を省略した場合は,現在の設定値が表示されます。
使用例
- (例1)実行の確認をして,HDLMがまだ認識していないパスを登録する場合
確認メッセージに対して,ユーティリティーを実行する場合は「y」を,実行しない場合は「n」を入力してください。
- (例2)実行の確認をしないで,HDLMデバイス「sddlmaa」を管理対象外にする場合
- (例3)実行の確認をして,使用できないすべてのパスの情報を削除し,HDLMへの登録を解除する場合
確認メッセージに対して,ユーティリティーを実行する場合は「y」を,実行しない場合は「n」を入力してください。
- (例4)HDLMデバイスの管理状態と構成情報を表示する場合
表示される項目とその説明を次の表に示します。
表7‒7 HDLMデバイスの管理状態と構成を示す情報 項目
説明
HDevName
HDLMデバイスの論理デバイスファイル名が,フルパスで表示されます。該当するLUの最初のパスにだけ表示されます。
Management
HDLMデバイスの現在の管理状態が表示されます。
configured:管理対象であることを示す
unconfigured:管理対象外であることを示す
Device
HDLMデバイスに対応するパスが,表示されます。
表示されるのは,SCSIデバイスの論理デバイスファイルです。
LUの割り当てを解除したパスや起動時に断線していたパスは,HDLMに仮登録され「-」(ハイフン)で表示されます。
Host
Host ID(ホストポート番号)です。
Channel
Channel番号(バス番号)です。
Target
Target ID(ターゲットID)です。
Lun
Lun(ホストLU番号)です。
Udev
udev名です。
udev機能でデバイス名をカスタマイズしていないデバイスは「-」(ハイフン)で表示されます。
- (例5)dlmcfgmgrユーティリティーのログのファイルサイズを設定する場合
dlmcfgmgrユーティリティーログのファイルサイズを設定する例を次に示します。
#dlmcfgmgr -logfs 10240
上記の例では,dlmcfgmgrユーティリティーログのファイルサイズの設定値は10240KBとなります。
- (例6)dlmcfgmgrユーティリティーのログのファイルサイズの設定値を表示する場合
dlmcfgmgrユーティリティーのログのファイルサイズの設定値を表示する例を次に示します。
#dlmcfgmgr -logfs KAPL10938-I dlmcfgmgr Log File Size(KB) : 10240 #
参考
パラメーターを指定しない場合,dlmcfgmgrユーティリティーの指定形式が表示されます。
# /sbin/dlmcfgmgr KAPL10319-W usage: /sbin/dlmcfgmgr [-s] { -r | -o {special-file-name ... | all} | -i {special-file-name ... | all} | -v [-udev] | -u {special-file-name ... | all} | -extenddev {special-file-name ... | all} | -logfs [log-file-size]} #
注意事項
同じパス(ホストポート番号,バス番号,ターゲットID,ホストLU番号)に異なるLDEVを割り当てた場合,以前のLDEVのHDLMデバイス名と,新しく割り当てたLDEVのHDLMデバイス名が同じになることがあります。例えば,ホストの動作中に,あるLDEVの割り当てを解除して,そのLDEVと同じパスだが,異なるLDEVを割り当てる場合が考えられます。この場合,そのHDLMデバイス名を使用する設定(アプリケーションなど)が残っていると,HDLMの上位プログラムプロダクトなどは,LDEVが変更されたことを認識しないままアクセスしてデータを破壊するおそれがあります。したがって,LDEVの割り当てを解除する場合には,使用していたHDLMデバイス名がどこにも残っていないことを確認してください。
dlmcfgmgrユーティリティーは複数を同時に実行できません。
HDLM起動ユーティリティー(dlmstart)を実行中に,dlmcfgmgrユーティリティーは実行できません。
dlmcfgmgrユーティリティーの-i,-oまたは-uパラメーターで指定できるHDLMデバイスファイルの論理デバイスファイル名は,1ファイルにつき4095文字までです。4096文字以上だった場合にはKAPL10358-Eのメッセージが表示されます。
もし同じホストLU番号で異なるLUを割り当て直したとしても,HDLMは異なるLUとして取り扱いません。したがって,構成変更をした場合にはホストを再起動してください。
-sパラメーターを指定して複数のHDLMデバイスを指定した場合,それぞれのHDLMデバイスについて処理を実行したあとに確認メッセージは表示されません。例えば,/dev/sddlmaa,/dev/sddlmabおよび/dev/sddlmacに対して-oパラメーターの処理をする場合,それぞれのHDLMデバイスに対して処理を実行するたびに,確認メッセージKAPL10339-Iは表示しません。処理の開始時に一度表示され,「y」を入力すると,指定したHDLMデバイス(/dev/sddlmaa,/dev/sddlmabおよび/dev/sddlmac)が続けて処理されます。
管理対象外にしていたHDLMデバイスに対応するLUのパーティション構成をSCSIデバイスより直接変更したあと,HDLMデバイスを管理対象に戻す場合,次の操作を実行してください。
-iパラメーターを指定してdlmcfgmgrユーティリティーを実行する。
-rパラメーターを指定してdlmcfgmgrユーティリティーを実行する。
管理対象外のHDLMデバイスは,dlmcfgmgrユーティリティーに-iパラメーターを指定し,実行することで管理対象にできます。このとき,接続するパスの一部に障害が発生しているHDLMデバイスを管理対象にすると,KAPL08026-Eのメッセージがsyslogに出力されることがあります。しかし,このような場合でもHDLMの動作に問題はありません。
-rパラメーターを指定してdlmcfgmgrユーティリティーを実行した場合,HDLMコマンド(dlnkmgr view -path)の実行時に表示される既存のパスのI/OカウントおよびI/Oエラーカウントの値は,0に初期化されます。
クラスター環境を構築しているとき,主系ホストで管理対象としているHDLMデバイスを待機系ホストにしてから管理対象外にすると,ノードをフェールオーバーしたときにエラーが発生します。-oパラメーターを伴うdlmcfgmgrユーティリティーを実行して待機系ホストから管理対象外にする場合,主系ホストでもそのHDLMデバイスを管理対象外としておいてください。
rawデバイスにバインドされたHDLMデバイスを,-oパラメーターを伴うdlmcfgmgrユーティリティーによって管理対象外としないでください。管理対象外にした状態でrawデバイスをアクセスしようとするとエラーが発生します。
dlmcfgmgrユーティリティーを実行してHDLMデバイスを構成したあとに,SCSIデバイスを扱うsysfsインターフェイスの設定値を変更しないでください。
dlmcfgmgrユーティリティーを実行してHDLMデバイスを構成したあとに,HBAドライバーのアンロードを実行した場合は,次の手順を実行してください。次の手順を実行しないでHBAドライバーをロードすると,使用できないHDLMのパスが増加するおそれがあります。
-rパラメーターを指定してdlmcfgmgrユーティリティーを実行し,HDLMデバイスにSCSIデバイスが使用できない情報を反映します。
-uパラメーターにallを指定してdlmcfgmgrユーティリティーを実行し,HDLMデバイスを削除します。
SCSIデバイスを動的に削除したあと-rパラメーターを指定してdlmcfgmgrユーティリティーを実行すると,HDLMデバイスが使用できない状態になります。そのあとSCSIデバイスを動的に追加して,さらに-rパラメーターを指定してdlmcfgmgrユーティリティーを実行した場合,/proc/partitionsにあるHDLMのパーティション情報が失われます。この場合は次の手順を実行して回復してください。
追加したSCSIデバイスをいったん削除します。
再度,SCSIデバイスを動的に追加します。
onlineオペレーションを実行して,パスの状態をオンラインにします。
-rパラメーターを指定してdlmcfgmgrユーティリティーを実行します。
HDLMデバイスに接続するすべてのパスが断線している状態で,-rパラメーターを指定してdlmcfgmgrユーティリティーを実行した場合,/proc/partitionsにあるHDLMのパーティション情報が失われます。この場合は次の手順を実行してHDLMのパーティション情報を回復してください。
パスを接続して,オンライン状態にします。
blockdev --rereadpt <HDLMデバイス>を実行して,パーティション情報を更新します。