7.3.2 パラメーター
- -set hdlm
次のファイルを変更して,ブートディスク環境を構築します。
/etc/fstab
/etc/lvm/lvm.conf
/etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.conf
ブートローダーの設定ファイル
初期RAMディスクイメージファイル
- -shutdown
ブートディスク環境を構築したあとに,自動でホストを停止する場合に指定します。
- -reboot
ブートディスク環境を構築したあとに,自動でホストを再起動する場合に指定します。
- 注意事項
-
Red Hat Enterprise Linux 8.8以降の場合は,HDLM ブートディスク環境構築ユーティリティー(dlmbootstart)を実行する前に,/etc/lvm/lvm.confファイルのmultipath_component_detection行が1でないことを確認してください。1が設定されている場合は0に変更してください。
Red Hat Enterprise Linux 7,Oracle Linux 7,またはOracle Unbreakable Enterprise Kernel 7の場合は,HDLM ブートディスク環境構築ユーティリティー(dlmbootstart)を実行する前に,/etc/lvm/lvm.confファイルのallow_changes_with_duplicate_pvs行が0でないことを確認してください。0が設定されている場合は1に変更してください。
-set hdlmパラメーターを指定したユーティリティーの実行が正常終了すると,/var/opt/DynamicLinkManager/backupsに変更前のファイルのバックアップを作成します。
実行したあとに,直ちにホストを再起動する必要があります。-shutdownまたは, -rebootパラメーターを指定しないで実行した場合は,手動でホストを再起動してください。
実行中に[Ctrl]+[C]でブートディスク環境の構築を中断できます。その場合,ユーティリティーを実行する前の状態に戻ります。
-shutdownまたは,-rebootパラメーターを指定して実行した場合は,ユーティリティーが終了するとKAPL12946-I のメッセージが表示されて1分後にホストを停止または再起動します。この間に[Ctrl]+[C]でホストの停止または再起動を中止できます。ただし,ユーティリティーを実行する前の状態には戻らず,HDLMを使用したブートディスク環境が設定されたままになります。
環境によって,ユーティリティー内部でswapを無効にすることがあります。この場合,実行中に[Ctrl]+[C]でブートディスク環境の構築を中断しても,ユーティリティーを実行する前の状態には戻らないで,swapは無効のままになります。
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- -set restore
-set hdlmパラメーターでバックアップしたファイルを使用して-set hdlmパラメーターの実行前の状態に戻します。-set hdlmパラメーター実行前の環境がSCSIデバイスのブートディスク環境の場合はSCSIデバイスのブートディスク環境に,HDLMデバイスのブートディスク環境の場合はHDLMデバイスのブートディスク環境に戻します。
-set restoreパラメーターを指定してユーティリティーを実行すると,-set hdlm パラメーターを指定してユーティリティーを実行した時に変更したファイルを,バックアップしたファイルで上書きします。
- 注意事項
SCSIデバイス用の初期RAMディスクイメージファイルは再作成しません。また,-set hdlmパラメーターを指定してユーティリティーを実行したときに変更されたファイルをユーザーがさらに変更していても,バックアップファイルで上書きします。
そのため,dlmbootstart -set hdlmを実行したあとにdlmbootstart -set hdlmが変更する対象のファイルに重要な変更を加えた場合は,そのファイルをバックアップしておいてください。
-set restoreパラメーターを指定したユーティリティーの実行が正常終了すると,/var/opt/DynamicLinkManager/backupsにあるバックアップファイルは自動的に削除されます。
-set hdlmパラメーターを指定してユーティリティーを実行した時に作成するバックアップファイルは,1世代だけです。-set hdlmパラメーターを指定して,ブートディスク環境を構築中に,意図しない停止を繰り返した場合,dlmbootstart -set restoreを実行してもユーティリティーを実行する前の正常な状態には戻りません。
/etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confは,バックアップの対象にしていません。 このパラメーターを使用して環境を戻した後,SCSI用の初期RAMディスクイメージファイルを作成する場合は,/etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confに定義されている「hdlm_dracut」の記述を「n」にしてからdracutコマンドを実行してください。
- -h
HDLMブートディスク環境構築ユーティリティー(dlmbootstart)の形式を表示します。