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Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Linux®用)


3.5.2 Linuxに関する注意事項

HDLMデバイスをブートディスクとした環境の場合

  1. Device-Mapperマルチパスで管理しないLU(HDLMから管理するLU)とHDLMデバイスを/etc/multipath.confblacklistに設定します。

    /etc/multipath.confblacklistの設定例を次に示します。

    次の例では,360060e8010027810049714c100000025のWWIDを持つLU(Device-Mapperマルチパスで管理しないLU)とHDLMデバイスの正規表現をblacklistに登録する設定ファイルの行を示しています。

    blacklist {
                wwid 360060e8010027810049714c100000025
                devnode "^sddlm[a-z]*"
    }
  2. 手順1で変更した/etc/multipath.confを初期RAMディスクイメージファイルに取り込みます。

    /etc/multipath.confを初期RAMディスクイメージファイルに取り込む設定例を次に示します。

    次の例では,稼働しているカーネルが3.10.0-514.el7.x86_64の場合を示しています。

    1. 必要に応じて初期RAMディスクイメージファイルをバックアップします。

      # /bin/cp -a /boot/initramfs-3.10.0-514.el7.x86_64.img /boot/initramfs-3.10.0-514.el7.x86_64.img_backup
    2. /etc/opt/DynamicLinkManager/hdlm.confに定義されている「hdlm_dracut=n」の記述を,「hdlm_dracut=y」に変更します。

    3. dracutコマンドを実行します。

      # /usr/sbin/dracut --force --add multipath --include /etc/multipath /etc/multipath /boot/initramfs-3.10.0-514.el7.x86_64.img `uname -r`
  3. ホストを再起動します。

    # shutdown -r now
  4. Device-Mapperマルチパスで管理しないLUが正しく設定されていることを確認します。

    multipath -lコマンドを使用して,手順1でblacklistに登録したLUがDevice-Mapperマルチパスから管理されていないことを確認します。

    multipath -lコマンドの出力メッセージにblacklistに登録したLUが表示されていなければ,Device-Mapperマルチパスで管理しないLUが正しく設定されています。

    # /usr/sbin/multipath -l
  5. HDLMで管理しないLU(Device-Mapperマルチパスから管理するLU)を管理対象外にします。

    LUとHDLMデバイスの対応関係は次のコマンドで確認できます。

    # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -lu

    HDLMで管理しないLUを管理対象外する設定例を次に示します。

    次の例では,/dev/sddlmabをHDLMの管理対象外にしています。

    # /sbin/dlmcfgmgr -o /dev/sddlmab
  6. HDLMで管理しないLUが正しく設定されていることを確認します。

    dlmcfgmgr -vコマンドを使用して,手順5で管理対象外にしたLUがHDLMから管理されていないことを確認します。

    dlmcfgmgr -vコマンドの出力メッセージで管理対象外にしたLUのManagement状態がunconfiguredであれば,HDLMで管理しないLUが正しく設定されています。

    # /sbin/dlmcfgmgr -v
    HDevName        Management      Device     Host    Channel Target  Lun
    /dev/sddlmab    unconfigured    /dev/sdc         1       0       0       1

HDLMデバイスをブートディスクとしていない環境の場合

  1. Device-Mapperマルチパスで管理しないLU(HDLMから管理するLU)とHDLMデバイスを/etc/multipath.confblacklistに設定します。

    /etc/multipath.confblacklistの設定例を次に示します。

    次の例では,360060e8010027810049714c100000025のWWIDを持つLU(Device-Mapperマルチパスで管理しないLU)とHDLMデバイスの正規表現をblacklistに登録する設定ファイルの行を示しています。

    blacklist {
                wwid 360060e8010027810049714c100000025
                devnode "^sddlm[a-z]*"
    }
  2. 初期RAMディスクイメージファイルにDevice-Mapperマルチパスを取り込んでいる場合,手順1で変更した/etc/multipath.confを初期RAM ディスクイメージファイルに取り込みます。取り込んでいない場合は手順3に進みます。

    次の例では,稼働しているカーネルが3.10.0-514.el7.x86_64の場合を示しています。

    1. 必要に応じて初期RAMディスクイメージファイルをバックアップします。

      # /bin/cp -a /boot/initramfs-3.10.0-514.el7.x86_64.img /boot/initramfs-3.10.0-514.el7.x86_64.img_backup
    2. dracutコマンドを実行します。

      # /usr/sbin/dracut --force --add multipath --include /etc/multipath /etc/multipath /boot/initramfs-3.10.0-514.el7.x86_64.img `uname -r`
  3. ホストを再起動します。

    # shutdown -r now
  4. Device-Mapperマルチパスで管理しないLUが正しく設定されていることを確認します。

    multipath -lコマンドを使用して,手順1でblacklistに登録したLUがDevice-Mapperマルチパスから管理されていないことを確認します。

    multipath -lコマンドの出力メッセージにblacklistに登録したLUが表示されていなければ,Device-Mapperマルチパスで管理しないLUが正しく設定されています。

    # /usr/sbin/multipath -l
  5. HDLMで管理しないLU(Device-Mapperマルチパスから管理するLU)を管理対象外にします。

    LUとHDLMデバイスの対応関係は次のコマンドで確認できます。

    # /opt/DynamicLinkManager/bin/dlnkmgr view -lu

    HDLMで管理しないLUを管理対象外する設定例を次に示します。

    次の例では,/dev/sddlmabをHDLMの管理対象外にしています。

    # /sbin/dlmcfgmgr -o /dev/sddlmab
  6. HDLMで管理しないLUが正しく設定されていることを確認します。

    dlmcfgmgr -vコマンドを使用して,手順5で管理対象外にしたLUがHDLMから管理されていないことを確認します。

    dlmcfgmgr -vコマンドの出力メッセージで管理対象外にしたLUのManagement状態がunconfiguredであれば,HDLMで管理しないLUが正しく設定されています。

    # /sbin/dlmcfgmgr -v
    HDevName        Management      Device     Host    Channel Target  Lun
    /dev/sddlmab    unconfigured    /dev/sdc         1       0       0       1