3.5.1 ハードウェアの設定についての注意事項
1台のホストに設置するHBAの種類は,混在していてもかまいません。ただし,HDLM管理対象のデバイスに接続しているHBAは,すべて同一の種類にしてください。この場合,HBAのドライバーのバージョンも合わせてください。異なる種類のHBAを使用すると,障害発生時にパスを切り替えられません。
ストレージシステムのベンダーIDおよびプロダクトIDを変更しないでください。変更すると,HDLMがストレージシステムを認識できなくなります。
ストレージシステムの起動は,ホストを起動する前に行ってください。
PCIバスにデバイスを追加した場合,HBAとほかのデバイスとでIRQを共有すると,問題が発生することがあります。デバイスを追加する場合は,ほかのデバイスとIRQを共有しないでください。
ファイバーチャネルスイッチを使用してホストとストレージシステムを接続した環境での注意事項を次に示します。
ファイバーチャネルスイッチとストレージシステム間のパスが断線したままホストを起動すると,再起動前とパスのターゲットIDが変わることがあります。このとき,ホスト稼働中は断線したパスを回復できない場合があります。また,HDLMコマンドでパスの状態を表示した場合に,変更前のターゲットIDのパスが表示されることや,断線したパスが表示されないことがあります。
この現象が発生した場合は,以前動作していた状態と同じ構成になるよう,断線したパスを交換してください。HDLMデバイスが変更されていた場合は,上位プログラムへの指定をし直してください。
ファイバーチャネルスイッチのゾーン設定を変更した場合,パスのターゲットIDが変わることがあります。そのためHDLMコマンドでパスの状態を表示した場合に,変更前のターゲットIDのパスが表示されることや,ホスト再起動後のHDLMデバイス名が変更されることがあります。ホストの再起動後にHDLMデバイス名を確認してください。HDLMデバイス名が変更されていた場合は,上位プログラムへの指定をし直してください。
ただし,これらの場合HBAドライバーのPersistent Binding機能を使用して各LUへのターゲットIDを固定することによって,この注意事項を回避できます。ご使用のHBAドライバーでのPersistent Binding機能サポートの有無や設定方法の詳細については,HBAドライバー付属のマニュアルを参照してください。