Replication Manager Application Agent CLI ユーザーズガイド

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3.14.7 オペレーション定義ファイルの作成(バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合)

オペレーション定義ファイルは,拡張コマンドを使用するシステムの構成に合わせて作成します。作成したオペレーション定義ファイルは,拡張コマンドを実行する各サーバーの次のディレクトリーに格納します。

<Application Agentのインストール先>\DRM\script\conf\

オペレーション定義ファイルを所定のディレクトリーに格納したあとは,オペレーション定義ファイルチェックツールを実行して,オペレーション定義ファイルの内容のチェックと,拡張コマンド用一時ディレクトリーの自動生成をします。

この項の構成
(1) オペレーション定義ファイルの配置
(2) オペレーション定義ファイルの形式
(3) オペレーション定義ファイルの作成例

(1) オペレーション定義ファイルの配置

オペレーション定義ファイルは,拡張コマンドを実行する各サーバーに配置します。データベースサーバーがクラスター構成の場合は,バックアップ対象となるクラスターリソース(マウントポイントまたはファイル)が定義されているすべてのサーバーに,同一のオペレーション定義ファイルを配置します。バックアップサーバーを使用する場合は,データベースサーバーとバックアップサーバーとで同一のオペレーション定義ファイルを配置してください。

オペレーション定義ファイルの配置例を次の図に示します。

図3-12 オペレーション定義ファイルの配置例(バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合)

[図]

この例では,クラスターを構成するデータベースサーバーA(サーバー名:DBServer_A)およびデータベースサーバーB(サーバー名:DBServer_B)で,仮想サーバーC(サーバー名:VServer_C)が動作しています。

データベースサーバーAおよびデータベースサーバーB上にはSQL Serverインスタンス「INSTANCE_1」が在り,クラスターリソースとして仮想サーバーCが定義されています。

この場合,データベースサーバーA,データベースサーバーBおよびバックアップサーバー(サーバー名:BKServer)には,「INSTANCE_1」に関するオペレーション定義ファイルを配置します。

(2) オペレーション定義ファイルの形式

オペレーション定義ファイルは,処理の対象を一意に特定するオペレーションIDに対応して,次のような名称で作成します。

<Application Agentのインストール先>\DRM\script\conf\_<オペレーションID>.dat

オペレーション定義ファイルのサンプルは,次の場所にあります。

<Application Agentのインストール先>\DRM\script\sample

オペレーション定義ファイルの指定項目と指定する内容およびデータの最大バイト数を次の表に示します。

表3-44 オペレーション定義ファイルの指定項目と指定する内容およびデータの最大バイト数(バックアップ対象がSQL Serverデータベースの場合)

指定項目 指定内容 最大バイト数
BACKUP_OBJECT バックアップ対象の種別を示す文字列を指定します。
MSSQL」と指定します。
32
DB_SERVER_NAME データベースサーバー名を指定します。
クラスター構成の場合は,クラスターリソースに対応する仮想サーバー名を指定します。この仮想サーバー名は,Application Agentの構成定義ファイル(init.conf)の「DRM_DB_PATH=<共有ディスク上のディレクトリー>;<仮想サーバー名>」に定義されている必要があります。
128
INSTANCE_NAME SQL Serverインスタンス名を指定します。空白を含む場合は引用符(")で囲んで記述します。
DEFAULTを指定した場合,SQL Serverの既定インスタンス名が選択されます。
128
TARGET_NAME バックアップするデータベース名を指定します。
この指定はバックアップ実行時だけ有効です。リストア実行時のデータベース指定には使用されません。
コンマで区切って複数指定できます。空白を含む場合は引用符(")で囲んで記述します。指定を省略した場合,インスタンス単位にバックアップが実行されます。
TARGET_NAMEにバックアップするデータベース名を指定した場合,EX_DRM_SQL_BACKUPコマンドの-systemオプションは指定できません。
1,024
FTP_HOME_DIR バックアップサーバーを使用する場合,バックアップサーバーのIISで指定したFTPサービスのホームディレクトリー名を指定します。
バックアップサーバーを使用しない場合は,サンプルの値から変更しないでください。
128
FTP_SUB_DIR バックアップサーバーを使用する場合,FTPサービスのホームディレクトリー(FTP_HOME_DIRで指定したバックアップサーバーのディレクトリー)の下に作成するサブディレクトリーの名前を指定します。
ここで指定したディレクトリーの配下に,拡張コマンド用一時ディレクトリーが自動で作成されます。拡張コマンド用一時ディレクトリーの詳細は,「3.14.9 拡張コマンド用一時ディレクトリーの確認」を参照してください。
バックアップサーバーを使用しない場合は,サンプルの値から変更しないでください。
128
SET_DRM_HOSTNAME データベースサーバーの構成を指定します。クラスター構成の場合は「1」,クラスター構成でない場合は「0」を指定します。 1

注※
複数指定するときに使用するコンマも1バイトと見なします。ヘッダー部分「<指定項目名>=」はバイト数に含みません。

(3) オペレーション定義ファイルの作成例

クラスター構成のシステムを想定して,オペレーション定義ファイルを作成する例について説明します。

この例の前提条件は次のとおりです。

この例では,次の表に示すオペレーションIDに対応するオペレーション定義ファイルを作成します。

表3-47 オペレーション定義ファイルを作成するオペレーションID(バックアップ対象がSQL Serverでクラスター構成の場合)

オペレーションID 対象データベースサーバー 対象インスタンスおよびデータベース
Operation_A VServer_C INSTANCE_1の全体

クラスター構成の場合にオペレーション定義ファイルを作成するには:

  1. 現用サーバー(データベースサーバーA)にオペレーション定義ファイルを作成し,必要な項目を設定します。
    次のファイルを作成します。
    <Application Agentのインストール先>\DRM\script\conf\_Operation_A.dat
    「<Application Agentのインストール先>\DRM\script\conf\_Operation_A.dat」の記述例を次に示します。
    BACKUP_OBJECT=MSSQL
    DB_SERVER_NAME=VServer_C
    INSTANCE_NAME=INSTANCE_1
    TARGET_NAME=
    FTP_HOME_DIR=C:\FTP_ROOT
    FTP_SUB_DIR=script
    SET_DRM_HOSTNAME=1
  2. 現用サーバー(データベースサーバーA)でオペレーション定義ファイルのチェックツール「EX_DRM_SQL_DEF_CHECK」を実行します。
    EX_DRM_SQL_DEF_CHECK <オペレーションID> -db
    オペレーション定義ファイルのチェックが実行されます。また,拡張コマンド用一時ディレクトリーが自動生成されます。
    エラーがあった場合はファイルの指定内容を修正し,チェックツールを再度実行します。
  3. 現用サーバー(データベースサーバーA)で作成したオペレーション定義ファイルをバックアップサーバーにコピーします。
    次のフォルダーにコピーします。
    <Application Agentのインストール先>\DRM\script\conf\
  4. バックアップサーバーでオペレーション定義ファイルのチェックツール「EX_DRM_SQL_DEF_CHECK」を実行します。
    EX_DRM_SQL_DEF_CHECK <オペレーションID> -bk
    オペレーション定義ファイルのチェックが実行されます。また,拡張コマンド用一時ディレクトリーやVDIメタファイル格納ディレクトリーが自動生成されます。
    エラーがあった場合は,バックアップサーバーの構成をオペレーション定義ファイルの内容に合わせて変更するか,オペレーション定義ファイルの内容をバックアップサーバーの構成に合わせて変更してください。バックアップサーバーの構成を変更する場合は,チェックツールを再度実行します。オペレーション定義ファイルの内容を変更した場合は,データベースサーバーにも同一のファイルを格納し,チェックツールを再度実行します。
  5. 現用サーバー(データベースサーバーA)で作成したオペレーション定義ファイルを待機サーバー(データベースサーバーB)にコピーします。
    次のディレクトリーにコピーします。
    <Application Agentのインストール先>\DRM\script\conf\
  6. 待機サーバー(データベースサーバーB)でオペレーション定義ファイルのチェックツール「EX_DRM_SQL_DEF_CHECK」を実行します。
    EX_DRM_SQL_DEF_CHECK <オペレーションID> -db