Hitachi Global Link Manager 導入・設定ガイド

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1.2 Global Link Managerのシステム構成

Global Link Managerは,複数ストレージシステムと複数ホストから構成される中規模から大規模のSAN環境のパス管理を実現します。次の図にGlobal Link Managerの基本的なシステム構成を示します。

図1-2 Global Link Managerの基本的なシステム構成

[図]

上記の図に示したシステムの構成の要素について説明します。

Global Link Managerサーバ

Global Link Managerをインストールするマシンです。Global Link Managerサーバは,各ホストに対してシステム構成情報を要求し,収集した情報をGlobal Link Managerクライアントに提供します。

Global Link Managerは,Global Link Manager GUIからの要求に対して,ホストから情報を収集したり,ホストに対して設定を実施したりします。

Hitachi Command Suite共通コンポーネントは,Hitachi Command Suite製品のサーバ,GUIの基盤機能を提供します。Hitachi Command Suite共通コンポーネントはGlobal Link Manager,Device Manager,Tuning ManagerなどのHitachi Command Suiteのサーバ製品の一部としてインストールされ,常に最新のバージョンに上書きされます。

Global Link Managerクライアント

Global Link Manager GUIを実行するためのマシンです。Global Link Manager GUIはGlobal Link Managerでホストを管理するためのユーザーインターフェースを提供します。

リモート管理クライアント

LANを経由してホストに接続し,制御する共通エージェントコンポーネント,またはそれをインストールするマシンです。リモート管理クライアントが管理できるのは,VMware版HDLMだけです。ホストのOSがVMwareの場合,必須です。

ホスト

業務プログラムをインストールするためのマシンです。Global Link Managerを使用するシステムの場合,ホストはストレージシステムを外部記憶装置として使用していて,HDLMがストレージシステムとホストを結ぶパスを管理しています。OSがVMwareの場合,ESXiのハイパーバイザが稼働しているサーバマシンを,ホストと呼びます。

HDLMは,ストレージシステムとホストとを結ぶパスを管理します。HDLMを使用することで,パスに掛かる負荷を分散したり,障害発生時にパスを切り替えたりして,システムの信頼性を向上できます。

Global Link Managerサーバとホストの情報通信のために,共通エージェントコンポーネントが必要になります。

共通エージェントコンポーネントは,HDLMに含まれるコンポーネントです。

ストレージシステム

ホストに接続された外部記憶装置です。Global Link Managerの管理対象は,HDLMによってパスが管理されているストレージシステムです。

SNMP転送先サーバ

Global Link ManagerサーバからSNMP Trapによって転送されたアラート情報を受信するマシンです。SNMP転送先サーバにアラート情報を転送するには,Global Link Managerサーバの設定が必要です。アラート転送の設定については,「3.13 アラート転送の設定」を参照してください。

SMTPサーバ

Global Link Managerサーバが受信したアラート情報を,E-mailで通知するためのマシンです。メールサーバとして使用します。

Global Link Managerのシステム構成については次の個所でも説明しています。使用する環境に応じて,該当する個所を参照してください。