ビューフレームには,次に示す2種類のビューのうち,どちらかのビューが表示されます。
ここでは,パスリストビューに表示される項目について説明します。
パスの構成,状態,使用状況などは,パス管理ウィンドウのパスリストビューで表示できます。
パスリストビューの表示例を次に示します。
図5-3 パスリストビューの表示例
パスリストビューにパス情報を表示する手順,およびパスリストビューの詳細については,「3.1.3 パスの情報を参照する」の「(2) 一覧形式でパスの情報を参照する」を参照してください。
表示される項目について,次に説明します。
- [タイプ:]
- 表示するパスが,オーナパスかノンオーナパスかを選択します。
- オーナパスとノンオーナパスの区別をしていない場合は,[オーナパス]チェックボックスだけが活性表示されます。
-
- [オーナパス]チェックボックス
- 選択すると,オーナパスが表示されます。
-
- [ノンオーナパス]チェックボックス
- 選択すると,ノンオーナパスが表示されます。
-
- 注
- ノンオーナパスがあるのは,次の場合です。
-
- HUS100シリーズを使用している場合で,ダイナミックI/Oパスコントロール機能を有効にしているとき
- global-active deviceを使用している場合で,non-preferred path optionを設定しているとき
- [状態:]
- 表示するパスの状態を,次に示す4つのチェックボックスで選択します。デフォルトでは,すべてのチェックボックスが選択状態になっています。
- [状態:]チェックボックスの選択を解除すると,パスリストビューに表示するパスを絞り込めます。
-
- チェックボックス([オンラインパス]チェックボックス)
選択すると,「Online」または「Online(P)」状態のパスが表示されます。
- チェックボックス([オフラインパス]チェックボックス)
選択すると,「Offline(C)」状態のパスが表示されます。
- チェックボックス([オフライン(エラー)パス]チェックボックス)
選択すると,「Offline(E)」または「Offline(P)」状態のパスが表示されます。
- チェックボックス([オンライン(エラー)パス]チェックボックス)
選択すると,「Online(E)」または「Online(EP)」状態のパスが表示されます。
- なお,状態でのチェックボックスの指定内容は,[構成]タブをクリックして構成ビューに切り替えても,引き続き有効です。
- [オンライン]ボタン
- 選択されているパスの状態を「Online」に変更します。
- パスリストビューにパスが表示されていない場合,または表示されているすべてのパスが「Online」状態で,パスが1本も選択されていない場合,[オンライン]ボタンは非活性表示されます。
- パスを1本も選択しないで[オンライン]ボタンをクリックした場合,およびパスの情報が表示されていない行だけを選択して[オンライン]ボタンをクリックした場合は,パスリストビューに表示されている「Online」状態以外のパスの状態を,すべて「Online」に変更します。
- 複数のパスの状態を「Online」に変更しようとして,状態を「Online」に変更できないパスがあった場合,メッセージが表示されます。状態を変更できないパスを無視して処理を続行する場合は,[OK]ボタンをクリックします。処理を中断する場合は,[キャンセル]ボタンをクリックします。
- [オフライン]ボタン
- 選択されているパスの状態を「Offline(C)」に変更します。
- クラスタ構成の場合,リザーブ処理中に状態が「Online」のパスを選択して[オフライン]ボタンをクリックすると,パスの状態は「Online(P)」(offline処理の実行待ち状態)になります。パスを表す線の表示は変わりません。リザーブ処理が完了し,offline処理が実行されると,パスの状態は「Offline(C)」になりますが,パスリストビューの表示は自動的には更新されません。最新のパスの状態は,[再表示]ボタンをクリックして確認してください。[再表示]ボタンについては,「5.2.1 共通フレーム」を参照してください。
- パスリストビューにパスが表示されていない場合,または表示されているパスが1本も選択されていない場合,[オフライン]ボタンは非活性表示されます。
- 複数のパスの状態を「Offline(C)」に変更しようとして,状態を「Offline(C)」に変更できないパスがあった場合,メッセージが表示されます。状態を変更できないパスを無視して処理を続行する場合は,[OK]ボタンをクリックします。処理を中断する場合は,[キャンセル]ボタンをクリックします。
- [データクリア]ボタン
- HDLMが管理するすべてのパスについて,I/O回数とI/O障害回数を0にします。
- [CSV出力]ボタン
- パスリストビューに表示されているパスの情報を,CSVファイルに出力します。デフォルトのファイル名は,ホームディレクトリ/pathlist.csvです。
- [CSV出力]ボタンの操作対象になるパスが,パスリストビューに表示されていない場合,[CSV出力]ボタンは非活性表示されます。
- 一覧のヘッダ
- 一覧の各列のヘッダはボタンになっています。ボタンをクリックすると,クリックされたボタンの列にある情報をキーにして,パスの情報がソートされます。キーになっている列のヘッダの右端には,キーであることを示す三角形の印が表示されます。昇順と降順は,ヘッダのボタンをクリックして切り替えます。昇順の場合はヘッダの右端に「」が,降順の場合はヘッダの右端に「」が表示されます。
- [状態]
- パスの状態を表すアイコンが表示されます。
- 状態の列に表示されるアイコンの意味は,次のとおりです。
-
状態が「Online」または「Online(P)」のパスを表します。稼働状態です。
状態が「Offline(C)」のパスを表します。閉塞状態です。
状態が「Offline(E)」または「Offline(P)」のパスを表します。障害による閉塞状態です。
間欠障害監視が有効な場合,パスに間欠障害が発生していると見なされると,アイコンは点滅します。
状態が「Online(E)」または「Online(EP)」のパスを表します。障害が発生している状態です。1つのLUにアクセスするパスのうち,稼働状態(Online)のパスがない場合,パスの1つがOnline(E)になります。ただし,LUの動的削除を使用している場合は,Online(E)状態になったパスは削除されるため,Online(E)状態のパスが表示されることはありません。
間欠障害監視が有効な場合,パスに間欠障害が発生していると見なされると,アイコンは点滅します。
- パスの状態をキーにしてパス情報を昇順にソートする場合,次の順番でソートされます。デフォルトでは,降順にソートされたパスの状態が表示されます。
- 1. OnlineまたはOnline(P)
- 2. Offline(C)
- 3. Offline(E)またはOffline(P)
- 4. Offline(E)(間欠障害)
- 5. Online(E)またはOnline(EP)
- 6. Online(E)(間欠障害)
- Offline(E),Offline(P),Online(E)またはOnline(EP)のパスについては対処が必要です。「4.3 パス障害時の対処」を参照して対処してください。
- [パスID]
- パス管理PATH_IDが,10進数で表示されます。ホストの再起動時に割り当てられます。
- [パス名]
- パス名でパスを特定できます。システムの構成を変更する場合やハードウェアを交換する場合は,パス名を参照して影響を受けるパスを確認してください。次に示す4つの項目をピリオドで区切ったものが,パス名として表示されます。
-
- ホストポート番号(16進数)
- バス番号(16進数)
- ターゲットID(16進数)
- ホストLU番号(16進数)
- パス名を構成する項目と,各項目のWindowsでの表現を次の表に示します。
-
表5-4 パス名を構成する項目
項目 |
Windowsでの表現 |
ホストポート番号(16進数)(表示例:0004,0005) |
SCSI Port番号 |
バス番号(表示例:0001) |
SCSI Bus番号 |
ターゲットID(表示例:0000000000000000,000000000000007A) |
Target Id |
ホストLU番号(表示例:0001) |
Logical Unit Id,またはLUN |
- パス名は,次に示す情報に対応しています。
-
- [コンピュータの管理]で表示される情報
- 次のレジストリの情報
HKEY_LOCAL_MACHINE\HARDWARE\DEVICEMAP\Scsi
-
- 注意事項
- FCを使用する場合,SCSIのターゲットIDは,HBAの設定に従います。ターゲットIDを確認するには,HBAのマニュアルなどを参照してください。
- [ストレージシステム]
- パスが接続しているストレージシステム名が表示されます。この名前によって,パスがアクセスするストレージシステムを特定できます。
- ストレージシステム名は,次の3つの項目をピリオドで区切って構成されています。
-
- ベンダID:ストレージシステムのベンダ名
- モデルID:ストレージシステムの機種名
- シリアル番号:ストレージシステムのシリアル番号
- これらの情報をストレージシステムの管理プログラムで参照すると,物理的にストレージシステムを特定できます。
- 表示されるモデルIDは,HDLMコマンドのviewオペレーションに-path -itemパラメタを指定して,概略表示しないパス情報を表示した場合のモデルIDと同じです。HDLMコマンドのviewオペレーションでパス情報を確認することについては,HDLMのマニュアルを参照してください。
- [エミュレーションタイプ]
- 表示されるエミュレーションタイプは,HDLMコマンドのviewオペレーションに-pathパラメタを指定した場合のDskNameのプロダクトIDと同じです。HDLMコマンドのviewオペレーションでパス情報を確認することについては,HDLMのマニュアルを参照してください。
- コマンドデバイスの場合,プロダクトIDまたはエミュレーションタイプのあとに「-CM」が表示されます(表示例:OPEN-V-CM)。
- [LUN]
- ストレージシステム内のLU番号が表示されます。この番号とストレージシステム名([ストレージシステム]に表示)を組み合わせると,パスがアクセスするLUを特定できます。
- 表示されるLUNは,HDLMコマンドのviewオペレーションに-pathパラメタを指定した場合のiLUと同じです。HDLMコマンドのviewオペレーションでパス情報を確認することについては,HDLMのマニュアルを参照してください。
- [SLPR]
- LUが属するSLPRの番号が0から31までの10進数で表示されます。
- ストレージ論理分割機能がサポートされていないストレージシステム内のLUが表示対象の場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。
- [CHA]
- CHAポート番号が表示されます。この番号でストレージシステムに搭載されているCHAを特定できます。
- この番号をストレージシステムの管理プログラムで参照すると,物理的にCHAを特定できます。
- [CLPR]
- CHAが属するCLPRの番号が0から31までの10進数で表示されます。ただし,次に示すものが表示対象の場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。
-
- キャッシュ論理分割機能がサポートされていないストレージシステムに搭載されているCHAポート
- [タイプ]
- パスの属性が表示されます。パスがオーナパスである場合は[Owner]が,ノンオーナパスである場合は,[Non-owner]が表示されます。
- オーナパスとノンオーナパスの区別をしていない場合は,[Owner]だけが表示されます。
- [I/O回数]
- パスのI/O回数の合計が,10進数で表示されます。
- I/O回数を0にクリアしたい場合は,[データクリア]ボタンをクリックしてください。[データクリア]ボタンをクリックすると,I/O障害回数も0にクリアされます。
- [I/O障害回数]
- パスのI/O障害回数の合計が,10進数で表示されます。
- I/O障害回数を0にクリアしたい場合は,[データクリア]ボタンをクリックしてください。[データクリア]ボタンをクリックすると,I/O回数も0にクリアされます。
- [間欠障害パス]
- 間欠障害に関する情報が表示されます。
- 1本のパスにつき,次のどれかが表示されます。
-
- 「-」
間欠障害の監視が無効,または間欠障害の監視時間外であることを示します。
- 0以上の数値
間欠障害の監視中に発生した障害の回数を示します。
- 「*」
間欠障害と見なされ,自動フェイルバックの対象外となっていることを示します。
- ホストのHDLMマネージャが停止している場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。
- [ドライブ]
- LUに割り当てられたドライブレターを表示します。ドライブレターが割り当てられていない場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。また,LUがダイナミックディスクのボリュームである場合も,「-」(ハイフン)が表示されます。
- LUが複数のパーティションに分割されていて,それぞれ異なるドライブレターが割り当てられている場合は,それらのドライブレターのうち,アルファベット順で最も若いドライブレターが表示されます。
- 表示されるドライブレターは,HDLMコマンドのviewオペレーションに,-pathパラメタを指定した場合のHDevNameのホストデバイス名と同じです。HDLMコマンドのviewオペレーションでパス情報を確認することについては,HDLMのマニュアルを参照してください。
- [ディスク番号]
- Windowsの「ディスクの管理」画面で「ディスクn」と表示されるディスク番号が表示されます。ディスク番号は0から255までの10進数で表示されます。
- HDLM GUIでディスク番号の取得ができなかった場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。
- [物理LDEV]
- 物理ボリュームのモデルID,シリアル番号,およびiLU番号が,ピリオドで区切って表示されます。
- この情報によって,物理ボリュームを特定できます。仮想化されていないボリュームの場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。
操作対象のパスを選択する方法には,次に示す4つの方法があります。
- 操作対象のパスの情報が表示されている行をクリックして,1行だけ選択する
- [Shift]キーを押しながら選択範囲の先頭の行と最後の行をクリックし,連続した複数の行を選択する
- [Ctrl]キーを押しながら複数の行をクリックして選択する
- マウスで行をドラッグして,複数の行を選択する
ただし,ドラッグする速さによっては一部のパスが選択されない場合があります。
パスの選択を解除する方法には,次に示す2つの方法があります。
- 空白行をクリックして,選択したすべての行の選択状態を解除する
- [Ctrl]キーを押しながら,選択状態を解除したい行をクリックする
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