Hitachi Dynamic Link Manager GUIヘルプ

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5.2.3 ビューフレーム パスリストビュー

ビューフレームには,次に示す2種類のビューのうち,どちらかのビューが表示されます。

ここでは,パスリストビューに表示される項目について説明します。

パスの構成,状態,使用状況などは,パス管理ウィンドウのパスリストビューで表示できます。

パスリストビューの表示例を次に示します。

図5-3 パスリストビューの表示例

[図]

パスリストビューにパス情報を表示する手順,およびパスリストビューの詳細については,「3.1.3 パスの情報を参照する」の「(2) 一覧形式でパスの情報を参照する」を参照してください。

表示される項目について,次に説明します。

[タイプ:]
表示するパスが,オーナパスかノンオーナパスかを選択します。
オーナパスとノンオーナパスの区別をしていない場合は,[オーナパス]チェックボックスだけが活性表示されます。

[オーナパス]チェックボックス
選択すると,オーナパスが表示されます。

[ノンオーナパス]チェックボックス
選択すると,ノンオーナパスが表示されます。

ノンオーナパスがあるのは,次の場合です。
  • HUS100シリーズを使用している場合で,ダイナミックI/Oパスコントロール機能を有効にしているとき
  • global-active deviceを使用している場合で,non-preferred path optionを設定しているとき

[状態:]
表示するパスの状態を,次に示す4つのチェックボックスで選択します。デフォルトでは,すべてのチェックボックスが選択状態になっています。
[状態:]チェックボックスの選択を解除すると,パスリストビューに表示するパスを絞り込めます。
  • [図]チェックボックス([オンラインパス]チェックボックス)
    選択すると,「Online」または「Online(P)」状態のパスが表示されます。
  • [図]チェックボックス([オフラインパス]チェックボックス)
    選択すると,「Offline(C)」状態のパスが表示されます。
  • [図]チェックボックス([オフライン(エラー)パス]チェックボックス)
    選択すると,「Offline(E)」または「Offline(P)」状態のパスが表示されます。
  • [図]チェックボックス([オンライン(エラー)パス]チェックボックス)
    選択すると,「Online(E)」または「Online(EP)」状態のパスが表示されます。
なお,状態でのチェックボックスの指定内容は,[構成]タブをクリックして構成ビューに切り替えても,引き続き有効です。

[オンライン]ボタン
選択されているパスの状態を「Online」に変更します。
パスリストビューにパスが表示されていない場合,または表示されているすべてのパスが「Online」状態で,パスが1本も選択されていない場合,[オンライン]ボタンは非活性表示されます。
パスを1本も選択しないで[オンライン]ボタンをクリックした場合,およびパスの情報が表示されていない行だけを選択して[オンライン]ボタンをクリックした場合は,パスリストビューに表示されている「Online」状態以外のパスの状態を,すべて「Online」に変更します。
複数のパスの状態を「Online」に変更しようとして,状態を「Online」に変更できないパスがあった場合,メッセージが表示されます。状態を変更できないパスを無視して処理を続行する場合は,[OK]ボタンをクリックします。処理を中断する場合は,[キャンセル]ボタンをクリックします。

[オフライン]ボタン
選択されているパスの状態を「Offline(C)」に変更します。
クラスタ構成の場合,リザーブ処理中に状態が「Online」のパスを選択して[オフライン]ボタンをクリックすると,パスの状態は「Online(P)」(offline処理の実行待ち状態)になります。パスを表す線の表示は変わりません。リザーブ処理が完了し,offline処理が実行されると,パスの状態は「Offline(C)」になりますが,パスリストビューの表示は自動的には更新されません。最新のパスの状態は,[再表示]ボタンをクリックして確認してください。[再表示]ボタンについては,「5.2.1 共通フレーム」を参照してください。
パスリストビューにパスが表示されていない場合,または表示されているパスが1本も選択されていない場合,[オフライン]ボタンは非活性表示されます。
複数のパスの状態を「Offline(C)」に変更しようとして,状態を「Offline(C)」に変更できないパスがあった場合,メッセージが表示されます。状態を変更できないパスを無視して処理を続行する場合は,[OK]ボタンをクリックします。処理を中断する場合は,[キャンセル]ボタンをクリックします。

[データクリア]ボタン
HDLMが管理するすべてのパスについて,I/O回数とI/O障害回数を0にします。

[CSV出力]ボタン
パスリストビューに表示されているパスの情報を,CSVファイルに出力します。デフォルトのファイル名は,ホームディレクトリ/pathlist.csvです。
[CSV出力]ボタンの操作対象になるパスが,パスリストビューに表示されていない場合,[CSV出力]ボタンは非活性表示されます。

一覧のヘッダ
一覧の各列のヘッダはボタンになっています。ボタンをクリックすると,クリックされたボタンの列にある情報をキーにして,パスの情報がソートされます。キーになっている列のヘッダの右端には,キーであることを示す三角形の印が表示されます。昇順と降順は,ヘッダのボタンをクリックして切り替えます。昇順の場合はヘッダの右端に「[図]」が,降順の場合はヘッダの右端に「[図]」が表示されます。

[状態]
パスの状態を表すアイコンが表示されます。
状態の列に表示されるアイコンの意味は,次のとおりです。
  • [図]
    状態が「Online」または「Online(P)」のパスを表します。稼働状態です。
  • [図]
    状態が「Offline(C)」のパスを表します。閉塞状態です。
  • [図]
    状態が「Offline(E)」または「Offline(P)」のパスを表します。障害による閉塞状態です。
    間欠障害監視が有効な場合,パスに間欠障害が発生していると見なされると,アイコンは点滅します。
  • [図]
    状態が「Online(E)」または「Online(EP)」のパスを表します。障害が発生している状態です。1つのLUにアクセスするパスのうち,稼働状態(Online)のパスがない場合,パスの1つがOnline(E)になります。ただし,LUの動的削除を使用している場合は,Online(E)状態になったパスは削除されるため,Online(E)状態のパスが表示されることはありません。
    間欠障害監視が有効な場合,パスに間欠障害が発生していると見なされると,アイコンは点滅します。
パスの状態をキーにしてパス情報を昇順にソートする場合,次の順番でソートされます。デフォルトでは,降順にソートされたパスの状態が表示されます。
1. OnlineまたはOnline(P)
2. Offline(C)
3. Offline(E)またはOffline(P)
4. Offline(E)(間欠障害)
5. Online(E)またはOnline(EP)
6. Online(E)(間欠障害)
Offline(E),Offline(P),Online(E)またはOnline(EP)のパスについては対処が必要です。「4.3 パス障害時の対処」を参照して対処してください。

[パスID]
パス管理PATH_IDが,10進数で表示されます。ホストの再起動時に割り当てられます。

[パス名]
パス名でパスを特定できます。システムの構成を変更する場合やハードウェアを交換する場合は,パス名を参照して影響を受けるパスを確認してください。次に示す4つの項目をピリオドで区切ったものが,パス名として表示されます。
  • ホストポート番号(16進数)
  • バス番号(16進数)
  • ターゲットID(16進数)
  • ホストLU番号(16進数)
パス名を構成する項目と,各項目のWindowsでの表現を次の表に示します。

表5-4 パス名を構成する項目

項目 Windowsでの表現
ホストポート番号(16進数)(表示例:0004,0005) SCSI Port番号
バス番号(表示例:0001) SCSI Bus番号
ターゲットID(表示例:0000000000000000,000000000000007A) Target Id
ホストLU番号(表示例:0001) Logical Unit Id,またはLUN
パス名は,次に示す情報に対応しています。
  • [コンピュータの管理]で表示される情報
  • 次のレジストリの情報
    HKEY_LOCAL_MACHINE\HARDWARE\DEVICEMAP\Scsi

注意事項
FCを使用する場合,SCSIのターゲットIDは,HBAの設定に従います。ターゲットIDを確認するには,HBAのマニュアルなどを参照してください。

[ストレージシステム]
パスが接続しているストレージシステム名が表示されます。この名前によって,パスがアクセスするストレージシステムを特定できます。
ストレージシステム名は,次の3つの項目をピリオドで区切って構成されています。
  • ベンダID:ストレージシステムのベンダ名
  • モデルID:ストレージシステムの機種名
  • シリアル番号:ストレージシステムのシリアル番号
これらの情報をストレージシステムの管理プログラムで参照すると,物理的にストレージシステムを特定できます。
表示されるモデルIDは,HDLMコマンドのviewオペレーションに-path -itemパラメタを指定して,概略表示しないパス情報を表示した場合のモデルIDと同じです。HDLMコマンドのviewオペレーションでパス情報を確認することについては,HDLMのマニュアルを参照してください。

[エミュレーションタイプ]
表示されるエミュレーションタイプは,HDLMコマンドのviewオペレーションに-pathパラメタを指定した場合のDskNameのプロダクトIDと同じです。HDLMコマンドのviewオペレーションでパス情報を確認することについては,HDLMのマニュアルを参照してください。
コマンドデバイスの場合,プロダクトIDまたはエミュレーションタイプのあとに「-CM」が表示されます(表示例:OPEN-V-CM)。

[LUN]
ストレージシステム内のLU番号が表示されます。この番号とストレージシステム名([ストレージシステム]に表示)を組み合わせると,パスがアクセスするLUを特定できます。
表示されるLUNは,HDLMコマンドのviewオペレーションに-pathパラメタを指定した場合のiLUと同じです。HDLMコマンドのviewオペレーションでパス情報を確認することについては,HDLMのマニュアルを参照してください。

[SLPR]
LUが属するSLPRの番号が0から31までの10進数で表示されます。
ストレージ論理分割機能がサポートされていないストレージシステム内のLUが表示対象の場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。

[CHA]
CHAポート番号が表示されます。この番号でストレージシステムに搭載されているCHAを特定できます。
この番号をストレージシステムの管理プログラムで参照すると,物理的にCHAを特定できます。

[CLPR]
CHAが属するCLPRの番号が0から31までの10進数で表示されます。ただし,次に示すものが表示対象の場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。
  • キャッシュ論理分割機能がサポートされていないストレージシステムに搭載されているCHAポート

[タイプ]
パスの属性が表示されます。パスがオーナパスである場合は[Owner]が,ノンオーナパスである場合は,[Non-owner]が表示されます。
オーナパスとノンオーナパスの区別をしていない場合は,[Owner]だけが表示されます。

[I/O回数]
パスのI/O回数の合計が,10進数で表示されます。
I/O回数を0にクリアしたい場合は,[データクリア]ボタンをクリックしてください。[データクリア]ボタンをクリックすると,I/O障害回数も0にクリアされます。

[I/O障害回数]
パスのI/O障害回数の合計が,10進数で表示されます。
I/O障害回数を0にクリアしたい場合は,[データクリア]ボタンをクリックしてください。[データクリア]ボタンをクリックすると,I/O回数も0にクリアされます。

[間欠障害パス]
間欠障害に関する情報が表示されます。
1本のパスにつき,次のどれかが表示されます。
  • -
    間欠障害の監視が無効,または間欠障害の監視時間外であることを示します。
  • 0以上の数値
    間欠障害の監視中に発生した障害の回数を示します。
  • *
    間欠障害と見なされ,自動フェイルバックの対象外となっていることを示します。
ホストのHDLMマネージャが停止している場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。

[ドライブ]
LUに割り当てられたドライブレターを表示します。ドライブレターが割り当てられていない場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。また,LUがダイナミックディスクのボリュームである場合も,「-」(ハイフン)が表示されます。
LUが複数のパーティションに分割されていて,それぞれ異なるドライブレターが割り当てられている場合は,それらのドライブレターのうち,アルファベット順で最も若いドライブレターが表示されます。
表示されるドライブレターは,HDLMコマンドのviewオペレーションに,-pathパラメタを指定した場合のHDevNameのホストデバイス名と同じです。HDLMコマンドのviewオペレーションでパス情報を確認することについては,HDLMのマニュアルを参照してください。

[ディスク番号]
Windowsの「ディスクの管理」画面で「ディスクn」と表示されるディスク番号が表示されます。ディスク番号は0から255までの10進数で表示されます。
HDLM GUIでディスク番号の取得ができなかった場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。

[物理LDEV]
物理ボリュームのモデルID,シリアル番号,およびiLU番号が,ピリオドで区切って表示されます。
この情報によって,物理ボリュームを特定できます。仮想化されていないボリュームの場合は,「-」(ハイフン)が表示されます。

操作対象のパスを選択する方法には,次に示す4つの方法があります。

パスの選択を解除する方法には,次に示す2つの方法があります。