Hitachi Dynamic Link Manager ユーザーズガイド(Solaris用)

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3.1.6 HDLMがサポートする仮想環境

この項の構成
(1) HDLMがサポートする構成
(2) SR-IOVについての注意事項

(1) HDLMがサポートする構成

Oracle VMは,制御ドメイン,サービスドメイン,I/Oドメイン,ゲストドメインで構成されます。

HDLMがサポートする各ドメインは,次のとおりです。

また,次の構成はサポートしません。

HDLMとOracle VM環境で使用できる仮想ディスクを次の表に示します。

表3-13 HDLMインストール時にOracle VM環境で使用できる仮想ディスク一覧(ゲストドメインに見せるデバイス)

OS サポートするバージョン ディスクラベル ボリュームマネージャ ファイルシステム
なし UFS VxFS ZFS
Solaris 10
  • Logical Domains 1.2
  • Logical Domains 1.3
  • Oracle VM Server 2.0
  • Oracle VM Server 2.1
  • Oracle VM Server 2.2
VTOC なし
SVM ×
EFI なし
SVM ×
Solaris 11.0
  • Oracle VM Server 2.1
  • Oracle VM Server 2.2
VTOC なし ×
SVM × ×
ZFS ×
EFI なし ×
SVM × ×
ZFS ×
Solaris 11.1
  • Oracle VM Server 3.0
  • Oracle VM Server 3.1
  • Oracle VM Server 3.1.1
VTOC なし ×
SVM × ×
ZFS ×
EFI なし ×
SVM × ×
ZFS ×
Solaris 11.2
  • Oracle VM Server 3.1.1
  • Oracle VM Server 3.2
VTOC なし ×
SVM × ×
ZFS ×
EFI なし ×
SVM × ×
ZFS ×
Solaris 11.3
  • Oracle VM Server 3.3
  • Oracle VM Server 3.4
  • Oracle VM Server 3.5
VTOC なし ×
SVM × ×
ZFS ×
EFI なし ×
SVM × ×
ZFS ×
Solaris 11.4
  • Oracle VM Server 3.6
VTOC なし ×
SVM × ×
ZFS ×
EFI なし ×
SVM × ×
ZFS ×

(凡例)
○:使用できる
×:使用できない

(2) SR-IOVについての注意事項

Oracle VMの制御ドメインの環境にHDLMの環境を構築した場合,Oracle VMの動的再構成をする時に,HDLMのパス経路上のHBAを指定できません。Oracle VMの制御ドメインの環境にHDLMの環境を構築した場合,Oracle VMのコマンドでHDLMパスの経路上のHBAを指定してVFを作成しようとすると, 次の例のようにメッセージを出力してエラー終了します。

# ldm create-vf /SYS/MB/PCIE8/IOVFC.PF0
The attempt to offline the pf /SYS/MB/PCIE8/IOVFC.PF0 in domain primary failed.
Error message from svc:/ldoms/agents in domain primary:
CMD_OFFLINE Failed. ERROR: devices or resources are busy.

また,VFを削除しようとしても 次の例のようにメッセージを出力してエラー終了します。

# ldm destroy-vf  /SYS/MB/PCIE8/IOVFC.PF0.VF0
The attempt to offline the pf /SYS/MB/PCIE8/IOVFC.PF0 in domain primary failed.
Error message from svc:/ldoms/agents in domain primary:
CMD_OFFLINE Failed. ERROR: devices or resources are busy.

この場合,次の手順に従ってOracle VMの遅延再構成を実行してください。

  1. 制御ドメインの遅延再構成を開始します。
    # ldm start-reconf primary
  2. 制御ドメイン以外のすべてのドメインを停止します。
    # ldm stop-domain -a
  3. VFの作成または削除を実施します。
    # ldm create-vf PF名
    または
    # ldm destroy-vf VF名
  4. 再起動します。
    # shutdown -i6 -g0 -y
  5. 手順2で停止したドメインを起動します。
    # ldm start-domain -a