10.2 ShadowImageペアの操作の流れ
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コピーグループの情報取得
対象となるストレージシステムに登録されているコピーグループの一覧を取得します。特定のコピーグループの情報を取得することもできます。
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ペアの状態と構成情報取得
ShadowImageペアの状態と構成情報を取得します。ペア操作の完了をチェックすることもできます。コピーグループ単位でもペアの情報を取得できます。
対象のShadowImageペアが登録されているコピーグループに、ほかのREST APIサーバやREST API以外のソフトウェアを使用して作成または削除したShadowImageペアが含まれている場合、その情報が正しく取得できないことがあります。この場合、ペアの情報を最新の状態に更新してから取得することもできます。
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ペアの作成
対象となるストレージシステムのコピーグループに新しいShadowImageペアを作成します。コピーグループは、コピーペアを1つにグループ化したものです。プライマリボリュームをグループ化したデバイスグループと、セカンダリボリュームをグループ化したデバイスグループから構成されます。コピーグループが未作成の場合、自動でコピーグループとデバイスグループが生成されます。ShadowImageペアをコピーグループに登録することでコピーグループ単位での操作が可能になります。
新規のコピーグループにペアを作成する場合:
既存のコピーグループにペアを作成する場合:
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ペアの分割
ShadowImageペアを分割し、セカンダリボリュームへの読み込みと書き込みアクセスを可能にします。コピーグループ単位でも分割できます。
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ペアの再同期
分割されたShadowImageペアをプライマリボリュームに基づいて再同期します。再同期の間も正ボリュームにアクセスできます。コピーグループ単位でも再同期できます。
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リストアによるペア再同期
分割されたShadowImageペアをセカンダリボリュームに基づいて再同期します。リストアの再同期中は、正ボリュームにアクセスできません。コピーグループ単位でもリストアできます。
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ペアの削除
不要になったShadowImageペアを削除します。コピーグループ中のすべてのShadowImageペアを削除した場合、コピーグループを構成するデバイスグループとコピーグループも自動で削除されます。コピーグループ単位でもペアを削除できます。
ペア削除はペア状態に関わらず、任意のタイミングで実行できます。ただし、ペア状態の変更中に実行すると、状態変更が完了する前にペアが削除され、状態を変更するリクエストがタイムアウトになるおそれがあります。
コピーペア定義の移行について
構成定義ファイルで管理されているコピーペアをREST APIで管理する場合、構成定義ファイルのコピーペア定義を、ストレージシステム上のデバイスグループ定義に変更する必要があります。定義の変更には、ペア定義移行コマンド(PairCfgMigration)を使用します。ペア定義移行コマンドについては、マニュアルHitachi Command Suite システム構成ガイド を参照してください。
リクエストヘッダでのJob-Mode-Wait-Configuration-Changeの指定について
ペアの作成、ペアの分割、およびペアの再同期では、データコピーに時間がかかるためにジョブのステータスがCompletedにならず、複数の非同期処理を同時に実行するとジョブが滞留することがあります。この場合、リクエストヘッダにJob-Mode-Wait-Configuration-Change:NoWaitを指定して実行することで、データコピーが完了するまで待たないでジョブのステータスがCompletedになり、次のジョブの実行が開始されます。このとき、ジョブの実行が完了してもデータコピーは継続されます。データのコピーが完了したかどうかは、ジョブのステータスではなく対象のペアの状態を取得して確認してください。ペアの状態については、ペアの状態遷移の説明を参照してください。