Replication Manager Application Agent CLI ユーザーズガイド
SQL Serverデータベースをバックアップおよびリストアする際の条件と注意事項について説明します。
- SQL Serverのバージョンが異なる場合,バックアップしたデータベースをリストアできません。例えば,SQL Server 2012が動作するデータベースサーバからバックアップしたデータベースは,SQL Server 2014が動作するデータベースサーバへリストアできません。
- SQL Serverのサービスパックのバージョンがバックアップ時とリストア時で異なる場合,データベースの整合性は保証できません。そのため,SQL Serverのサービスパックを適用した場合は,再度バックアップを取得してください。
- バックアップ時とリストア時で,SQL Serverのデータベースの互換性レベルを合わせてください。データベースの互換性レベルが異なる場合,データベースの整合性は保証できません。
- Application Agentでは,データベースをリストアする際に,バックアップ時の情報が出力されたバックアップカタログとVDIメタファイルの両方が必要です。
VDIメタファイルについては,「2.6.4 VDIメタファイルに関する注意事項」を参照してください。- システムデータベース(master,model,msdb)は,バックアップ時と異なるSQL Serverインスタンスにリストアできません。
- トランザクションログのバックアップを取得したい場合は,drmsqlinitコマンドでトランザクションログのバックアップファイルの格納ディレクトリを指定してください。このとき,トランザクションログのバックアップファイルは,データベース構成ファイルとは別のボリュームに配置します。同じボリュームに配置するとバックアップ処理が実行できません。
- HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000シリーズ,またはHitachi AMS/WMSシリーズでCopy-on-Write Snapshot機能を使用し,かつSQL Serverのメタデータを正ボリュームに格納する方法では,drmsqlbackupまたはEX_DRM_SQL_BACKUPコマンドを使用してバックアップを取得する運用はできません。
- Application Agentでは,データベーススナップショットを対象としたバックアップ,リストアができません。インスタンス全体をバックアップする場合,データベーススナップショットを削除してください。データベーススナップショットをバックアップ対象に含めるとバックアップが失敗します。
- データベースミラーリング機能を使用したデータベースをリストアする場合,リストア対象のデータベースのミラーリング設定を解除してリストアを実行してください。
- データベースミラーリング機能を使用したデータベースとともにシステムデータベース(master,model,msdb)をリストアする場合は,リストア対象のデータベースのミラーリング設定を解除し,システムデータベースをリストアしたあと,データベースミラーリング機能を使用したデータベースをリストアしてください。
- FILESTREAMデータをリストアする場合は,リストア対象となるFILESTREAMデータにアクセスしているプロセスが存在しない状態でリストアを実行してください。リストア実行時にFILESTREAMデータにアクセスしているプロセスが存在すると,デタッチに失敗してリストア処理がエラー終了したり,正常終了してもデータが不正な状態になったりする場合があります。
- FILESTREAM機能またはインメモリOLTP機能を使用する場合,Application Agentのコマンドは,データベースに対してオンラインでインデックスを操作していない状態で実行してください。インデックス操作中にコマンドを実行すると,コマンド中のデータベースに対する操作が失敗し,エラー終了することがあります。
- drmsqlinitコマンドの実行時に,UNDOファイル格納ディレクトリを登録しなかった場合,バックアップしたデータは,-undoオプションを指定してリストアおよびリカバリできません。
- drmsqlinitコマンドの実行時に,トランザクションログバックアップファイル格納ディレクトリを登録しなかった場合,トランザクションログのバックアップができません。
- drmsqlrestoreコマンドでリストアしたデータベースは,サービスブローカーが無効の状態になっています。サービスブローカーを使用する場合は,リストア後に次のSQL文を実行しサービスブローカーを有効にしてください。
ALTER DATABASE [データベース名] SET ENABLE_BROKER- 次のコマンドを実行するとバックアップ時に作成されたバックアップカタログとVDIメタファイルが削除されます。
コマンドを実行する前に,エクスポートしたバックアップカタログとVDIメタファイルをバックアップしてください。
- drmresync
- EX_DRM_RESYNC
- データベースミラーリング機能を使用したデータベースに対して次のコマンドを実行する場合は,プリンシパルサーバで実行してください。
drmsqlbackup,drmsqllogbackup,drmsqldisplay -refresh
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