Replication Manager Application Agent CLI ユーザーズガイド
SQL Serverデータベースを構成するデータをボリューム上に配置する際の条件と注意事項について,説明します。
Application AgentでSQL Serverデータベースをバックアップする場合,対象となるデータは次のとおりです。
- ユーザーデータベース,システムデータベース,およびディストリビューションデータベースのデータベース構成ファイル(*.mdf,*.ndfおよび*.ldf)
- FILESTREAMデータ
データベースをバックアップおよびリストアするには,対象となるデータとそのほかのデータをそれぞれ,次の条件を満たすようにボリュームに配置しておく必要があります。
- Application Agentはボリューム単位でバックアップおよびリストアするため,同じボリュームに存在するデータベースは同時にバックアップする必要があります。バックアップ計画に合わせてデータベースをボリュームごとに配置してください。
- VDIの静止化処理が必要なため,1ボリュームに配置できるデータベースの数は64個までです。65個以上のデータベースのバックアップを行う場合は,ボリュームを分けて配置した上でdrmsqlbackupコマンドを複数回に分けて実行してください。
- システムデータベース(master,model,msdb)をバックアップ対象とする場合は,SQL Serverのエラーログファイルの出力先をシステムデータベースとは別のボリュームに設定してください。
- システムデータベース(master,model,msdb)をリストア対象とする場合は,SQL Serverの設定であるデータファイルとログファイルの既定の場所が次のすべての条件を満たす必要があります。
- システムに存在する
- バックアップおよびリストア対象のボリューム以外のボリューム上にある
- リストアコマンドの実行ユーザーが読み書きできる権限がある
警告
- 次のデータをバックアップ対象のデータと同じボリュームに配置しないでください。
- ほかのアプリケーションが管理しているデータ
- バックアップ対象外のSQL Serverのインスタンスが管理しているデータ
- tempdb
- バックアップ対象外のアプリケーションのデータやtempdbは静止化されないため,バックアップ対象のSQL Serverデータベース構成ファイルと同じボリュームに配置してバックアップすると,バックアップ対象外のファイルの書き込み中に処理が実行され,不正なバックアップデータができるおそれがあります。
- またリストア時は,バックアップ対象外のアプリケーションのデータやtempdbが,使用中に書き換えられ,アプリケーションが不正な状態になるおそれがあります。
SQL Serverデータベースを構成するデータの配置例を次の図に示します。
図2-16 SQL Serverデータベースを構成するデータの配置
バックアップ対象のデータベース名は次の条件を満たしている必要があります。
- データベース名は,最大128文字です。
- データベース名には,次の文字が使用できます。
- ASCII文字
- 1文字が2バイト以内のデータで表現されるマルチバイト文字
ただし,次の文字は使用できません。
\ / : , ; * ? < > |- データベース構成ファイルまたはFILESTREAMデータファイルに「META_<データベースID>(10桁).dmp」という名前のファイルを使わないでください。
- インスタンス名は,最大16文字です。
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