Tuning Manager - Agents
- この項の構成
- (1) プロパティファイルの設定
- (2) テストメールの送信
アラート機能を使用してしきい値を超えた際にemailを送信して問題発生を通知する場合,エージェントホストごとに,プロパティファイル(alertglobalconfig.ini)でemailの送信情報を設定する必要があります。
プロパティファイルの格納先を次に示します。
- Windowsの場合:
- インストール先フォルダ\htnm\agent\config
- Linuxの場合:
- インストール先ディレクトリ/htnm/agent/config
- Tuning Manager Agent REST APIコンポーネントのサービスを停止します。
エージェントをインストールしているホストで次のコマンドを実行してください。
- Windowsの場合:
インストール先フォルダ\htnm\bin\htmsrv stop -webservice- Linuxの場合:
インストール先ディレクトリ/htnm/bin/htmsrv stop -webservice- プロパティファイル(alertglobalconfig.ini)を編集※1します。
alertglobalconfig.iniファイルをUTFで保存する場合は,BOM(byte order mark)が付与されないように保存してください。
各プロパティに設定する値については,次の表を参照してください。表7-1 プロパティファイル(alertglobalconfig.ini)のプロパティ一覧
プロパティ 説明 入力できる値 デフォルト値 省略時の動作 Notice メール送信機能の有効無効 YesまたはNo No デフォルト値が設定されます。 From Address 送信元メールアドレス 0 - 256 byte※2 TuningManagerAgent デフォルト値が設定されます。 SMTP Host SMTPサーバのホスト名,またはIPアドレス 0 - 256 byte※2 - メールで通知されません。 SMTP Port SMTPサーバのポート番号 0 - 65535 25 デフォルト値が設定されます。 SMTP Auth SMTP認証の有無 YesまたはNo No デフォルト値が設定されます。 SMTP Error To メール送信失敗時の通知先メールアドレス 0 - 256 byte※2 - メールの送信失敗時に,失敗が通知されません。 SMTP Auth User Id SMTP認証時のユーザID ユーザID -
- SMTP認証する場合
- メールで通知されません。
- SMTP認証しない場合
- メールで通知されます。
SMTP Auth Password SMTP認証時のパスワード(平文,またはエンコードしたパスワード※3) パスワード -
- SMTP認証する場合
- メールで通知されません。
- SMTP認証しない場合
- メールで通知されます。
SMTP Auth Password Encoding SMTP Auth Passwordに指定したパスワードがエンコードされたものか否か YesまたはNo No デフォルト値が設定されます。
- (凡例)
- -:デフォルト値なし
- 注※1
- プロパティファイル(alertglobalconfig.ini)を編集する場合の注意事項を次に示します。
- ・各プロパティは[[Email Notice]]サブセクションに記載してください。
- ・「プロパティ=値」のフォーマットで記載してください。
- ・「#」(シャープ)で始める行はコメントとして扱います。
- プロパティファイルは,次の書式で定義してください。
[Alert Setting]
[[Email Notice]]
Notice=メール送信機能の有効無効
From Address=送信元メールアドレス
SMTP Host=SMTPサーバのホスト名またはIP アドレス
SMTP Port=SMTPサーバのポート番号
SMTP Auth=SMTP認証の有無
SMTP Error To=メール送信失敗時の通知先メールアドレス
SMTP Auth User Id=SMTP認証時のユーザID
SMTP Auth Password=SMTP認証時のパスワード
SMTP Auth Password Encoding=指定したパスワードがエンコードされたものか否か
- 注※2
- ASCIIコードで指定してください。大文字と小文字は区別されます。
- 注※3
- パスワードをエンコードすると,システム上の他のユーザからパスワードを隠すことができます。エンコードしたパスワードはhtmpwencoderコマンドを使用して取得してください。htmpwencoderコマンドの詳細については,「18.2.8 htmpwencoder」を参照してください。
- Tuning Manager Agent REST APIコンポーネントのサービスを起動します。
エージェントをインストールしているホストで次のコマンドを実行してください。
- Windowsの場合:
インストール先フォルダ\htnm\bin\htmsrv start -webservice- Linuxの場合:
インストール先ディレクトリ/htnm/bin/htmsrv start -webservice
プロパティファイルの設定が完了したら,テストメール用のアラート定義情報を設定してemail送信が正しく動作するか確認します。emailの送信情報を設定または変更した場合,メール通知エラーを防止するために必ず動作確認することを推奨します。
- 注意
- ここで説明する手順で検証できる範囲は,Agentホスト上のemail送信のSMTPサーバ設定までです。実際の業務で利用するアラート定義情報の正当性を検証することはできません。
- HTM - Agent for RAIDをインストールしているホストでアラート発行時のemailの送信情報の設定が完了していること。
- Device Manager,Tuning Manager serverおよびHTM - Agent for RAIDのサービスが起動していること。
テストメールの送信手順を,次に示します。
なお,ここでは,Windows環境でhtmrestコマンドを使用した例をあげて説明します。
- 補足
- htmrestコマンド実行に必要な設定や前提条件,およびコマンドの詳細については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager APIリファレンスガイド」を参照してください。
- Device Manager,Tuning Manager serverおよびHTM - Agent for RAIDの設定をデフォルトから変更している場合やWindows環境以外の場合は,環境に合わせて読み替えてください。
- 手順の中でリクエスト時に使用するファイルの保存先は,任意です。例と異なる保存先の場合は,そのファイルのパスに読み替えてください。
- 出力例は,見やすくするために改行を入れています。
- Device Managerをインストールしているホスト上で,コマンドプロンプトを開きます。
手順2以降は,このコマンドプロンプト上で実行します。- 次のコマンドを実行して,使用するJREを設定します。
この手順は,htmrestコマンドの実行に必要な設定が完了している場合は,不要です。set HTMREST_CLI_JRE_PATH=C:\Program Files\HiCommand\Base64\uCPSB\jdk\jre\bin- 次のコマンドを実行して,カレントディレクトリをTuning Manager APIを実行するコマンドの格納ディレクトリに変更します。
cd /d C:\Program Files\HiCommand\DeviceManager\HiCommandServer\tools\htmrest- 次のコマンドを実行して,HTM - Agents情報を更新します。
htmrest PUT http://localhost:22015/DeviceManagerWebService/analytics/v1/services/agent-manager/actions/refresh/invoke -u system -p manager -b C:\tmp\testTargetAgent.txtHTM - Agents情報の更新が成功した場合の出力例
- リクエスト時に読み込ませたファイルの内容:(testTargetAgent.txt)
{ "agentType" : "all" }
200 { "state":"Succeeded" }- 次のコマンドを実行して,HTM - Agents情報を取得します。
アラート定義情報を配布する対象のエージェントが表示されることを確認してください。htmrest PUT http://localhost:22015/DeviceManagerWebService/analytics/v1/services/agent-manager/actions/list/invoke -u system -p manager -b C:\tmp\getAgentListAll.txtHTM - Agents情報の取得に成功した場合の出力例
- リクエスト時に読み込ませたファイルの内容:(getAgentListAll.txt)
{ "agentType" : "all" }
200 { "data": [ { "agentType":"RAID", "hostName":"myhost1", "instanceName":"inst001", "model":"VSP G1000", "serialNumber":"12345", "lastMonitoredTime":"2016-06-23T12:48:29Z", "formatVersion":"1.0" } ] }- 次のコマンドを実行して,テストメール用のアラート定義情報(AlertDefForTestMail)を追加します。
htmrest POST http://localhost:22015/DeviceManagerWebService/analytics/v1/objects/alert-defs -u system -p manager -b C:\tmp\testAlartDef.txtアラート定義情報の追加が成功した場合の出力例
- リクエスト時に読み込ませたファイルの内容:(testAlartDef.txt)
- 「テストメール用のアラート定義情報(AlertDefForTestMail)」を参考にしてアラート定義情報を設定してください。
201 { "state":"Succeeded", "affectedResources": [ "http://localhost:22015/DeviceManagerWebService/analytics/v1/objects/alert-defs/AlertDefForTestMail" ], "result": [ { "distributionResult":"Succeeded", "agent": { "agentType":"RAID", "hostName":"myhost1", "instanceName":"inst001", "model":"VSP G1000", "serialNumber":"12345" } } ], "resultType":"AlertDefDistributionResult" }- 次のコマンドを実行して,追加したアラート定義情報が参照できることを確認します。
htmrest GET http://localhost:22015/DeviceManagerWebService/analytics/v1/objects/alert-defs -u system -p manager追加したアラート定義情報が参照できた場合の出力例
200 { "data": [ { "alertDefName":"AlertDefForTestMail" } ] }- 次のコマンドを実行して,Device ManagerホストとHTM - Agentsホストのアラート定義情報を同期します。
Device Managerが管理しているアラート定義情報とemailの送信情報を設定したAgentホストのアラート定義情報が同期できたことを確認してください。htmrest PUT http://localhost:22015/DeviceManagerWebService/analytics/v1/services/alert-def-manager/actions/sync/invoke -u system -p manager -b C:\tmp\syncAgentAll.txtアラート定義情報の同期が成功した場合の出力例
- リクエスト時に読み込ませたファイルの内容:(syncAgentAll.txt)
{ "agentType" : "all" }
200 { "state":"Succeeded", "result": [ { "syncResult":"Succeeded", "agent": { "agentType":"RAID", "hostName":"myhost1", "instanceName":"inst001", "model":"VSP G1000", "serialNumber":"12345" }, "syncedAlertDef":[] } ], "resultType":"AlertDefSyncResult" }- アラート定義情報に指定したメールアドレスにテストメールが届いているか確認します。
email送信は,手順6または手順8の操作でアラートを同期したのち,アラート定義情報で設定した監視対象のレコードの収集後1分程度かかります。 テストメール用のアラート定義情報の設定例では,PIレコードをアラートの発行条件に指定しています。PIレコードの収集はデフォルトで1分間隔のため,テストメール用のアラート定義情報を追加または同期してからemail送信まで2分程度待つ必要があります。
テストメールの受信例
メールタイトル: Test mail for Tuning Manager Alert
メール本文の例:
recordTime=2016/06/24/13:08 evaluateTime=2016/06/24/13:08 alertDefName=AlertDefForTestMail agentType=RAID instance=inst100 agentHost=myhost1 triggerID= noticeID=TestMailNoticeID Alert issue: key=<N/A>, status=CAUTION This is test mail for Tuning Manager Alert.テストメールを発行時のemail送信が失敗した場合,email送信失敗のメッセージをhtmRestDbEngineMessage#.logに出力します。
- 注意
- テストメール用のアラート定義情報で指定したtargetDefに該当するAgentのインスタンスが複数ある場合,該当するAgentインスタンスそれぞれからアラート定義情報のテストメールが送信されます。emailの設定情報はホスト単位で設定するため,複数のAgentホストがある場合, 期待したAgentホストからのテストメールが届いているか,メール本文中に出力されるagentHostで確認してください。
htmRestDbEngineMessage#.logについては,「20.3.3 Tuning Manager API使用時のログ情報」を,出力されるメッセージについては「19.3 HTM - Agents共通のメッセージ」を参照してください。- テストメール用のアラート定義情報(AlertDefForTestMail)を削除します。
テストメールの送信が成功したことを確認した後,不要なテストメールが送信されないようにするため,次のコマンドでテストメール用のアラート定義情報(AlertDefForTestMail)を削除してください。htmrest DELETE http://localhost:22015/DeviceManagerWebService/analytics/v1/objects/alert-defs/AlertDefForTestMail -u system -p managerテストメール用のアラート定義情報(AlertDefForTestMail)の削除に成功した場合の出力例
200 { "state":"Succeeded", "result": [ { "deleteResult":"Succeeded", "agent": { "agentType":"RAID", "hostName":"myhost1", "instanceName":"inst001", "model":"VSP G1000", "serialNumber":“12345" } } ], "resultType":"AlertDefDeleteResult" }テストメール用のアラート定義情報(AlertDefForTestMail)
ここで説明するテストメール用のアラート定義情報(AlertDefForTestMail)は,VSP G1000を監視しているHTM - Agent for RAIDのインスタンスが稼働しているホストから,PIレコードを初回収集したときにだけアラート発行する条件を指定しています。
- 注意
- 監視対象のストレージシステムの機種名,送信先メールアドレスをご使用の環境に合わせて変更し,必ずアラートが発行される条件にしてください。
- TCP/IP接続だけを使用してパフォーマンスデータを収集している場合は,PIレコードでなく別のレコードを指定してください。
{ "alertDefName": "AlertDefForTestMail", "targets": [ { "targetID": "TestMailTargetID", "targetDef": [ { "type": "model", "key": { "model": "VSP G1000" } } ] } ], "notices": [ { "noticeID": "TestMailNoticeID", "emails": [ { "addresses": [ "test@example.com" ], "subject": "Test mail for Tuning Manager Alert", "body": "This is a test mail for Tuning Manager Alert." } ] } ], "triggers": [ { "triggerID": "TestMailTriggerID", "condition": { "warning": "%PI.CACHE_MEMORY_USAGE% >= '0'", "caution": "%PI.CACHE_MEMORY_USAGE% >= '0'" } } ], "definitions": [ { "targetIDs":["TestMailTargetID"], "noticeIDs":["TestMailNoticeID"], "triggerIDs":["TestMailTriggerID"] } ] }
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