Hitachi Command Suite Mainframe Agent ユーザーズガイド

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4.2.4 YKP2Aコマンド

YKP2Aコマンドは,PPRCコピーペアのConfigurationファイルを生成するTSO/Eコマンドです。

YKP2Aコマンドの形式と機能について説明します。コマンドの形式の説明で使用している記号については,「A.1 文法説明で使用する記号」を参照してください。

この項の構成
(1) 形式
(2) 機能
(3) パラメーター
(4) 注意
(5) リターンコード

(1) 形式

YKP2A
△1PREFIX(プレフィックス)
△1DEVN(デバイス番号1,デバイス番号2)
△1DAD(DADID1{,DADID2,[DADID3]}|{,,DADID3})
[△1CGNAME1(TCコピーグループ名)]
[△1CGNAME2(TCAコピーグループ名)]
[△1CGNAME3(SIコピーグループ名)]

(2) 機能

指定した範囲のSI,TC,およびTCAのP-VOLをスキャンし,検出されたP-VOLとペアを組むS-VOLとのPPRCコピーペアをMainframe Agentのコピーグループとして定義して,Configurationファイル(ディスク構成定義ファイルおよびコピーグループ定義ファイル)を生成します。コピーグループ定義ファイルは,コピー種別ごとに生成されます。

コピーグループ定義ファイルは次の単位で生成されます。

生成されるディスク構成定義ファイル,およびコピーグループ定義ファイルの名称を次に示します。

ディスク構成定義ファイルの名称:プレフィックス.DSK.SNnnnnn.DADID

(凡例)
nnnnn:ストレージシステムのシリアル番号

コピーグループ定義ファイルの名称:プレフィックス.GRP.コピーグループ名xx

(凡例)
xx00から始まる2けたの通し番号

(3) パラメーター

PREFIX (プレフィックス) ~ <16文字以内のPREFIX文字列>
生成するディスク構成定義ファイル,およびコピーグループ定義ファイルの名称に使用するプレフィックスを指定します。

DEVN (デバイス番号1,デバイス番号2) ~ <4けたの16進数>
スキャンするPPRCコピーペアのP-VOLの範囲をデバイス番号で指定します。デバイス番号1にはスキャンする範囲の最初のDEVN,デバイス番号2には終端のDEVNを指定してください。例えば,DEVN(7000,7300)と指定した場合,デバイス番号が7000から7300の範囲でPPRCコピーペアのP-VOLがスキャンされます。
デバイス番号1デバイス番号2より大きい場合は,デバイス番号2をスキャンする範囲の最初のDEVN,デバイス番号1を終端のDEVNとみなします。
YKP2Aコマンドを実行すると,PPRC以外のコピーペアも検出されます。一つの環境にPPRCコピーペアとPPRC以外のコピーペアが両方存在する場合は,それぞれで運用しているコピーペアが同時に検出されないように,次の両方の項目に異なる値を指定してそれぞれのコピーペアをスキャンしてください。
  • スキャンするP-VOLのデバイス番号の範囲
  • Configurationファイルのプレフィックス

DAD (DADID1{,DADID2,[DADID3]}|{,,DADID3})~<28文字以内のDAD文字列>
DADは,ホストからアクセスできるボリュームの集合です。Mainframe Agentは,DADIDによってアクセスできるボリュームを認識します。PPRCコピーグループのConfigurationファイルを生成する場合,P-VOL,S-VOLにそれぞれ異なるDADIDを指定してください。
DADID1DADID2,およびDADID3にはそれぞれ次の値を指定します。
  • DADID1:スキャンするPPRC TC/TCA/SIコピーペアのP-VOLが属するDADID
  • DADID2:スキャンするPPRC TC/TCAコピーペアのS-VOLが属するDADID
  • DADID3:スキャンするPPRC SIコピーペアのS-VOLが属するDADID
  • DADID3を省略すると,PPRC SI コピーグループのConfiguration ファイルは生成されません。
PPRC SIコピーグループのConfigurationファイルだけを生成する場合は,DADID1およびDADID3を指定し,DADID2の値を省略してください。
DADパラメーターの指定例を次に示します。
  • PPRC TCおよびTCAコピーグループのConfigurationファイルを生成する場合
    DAD(DADID1,DADID2)
  • PPRC TC,TCA,およびSIコピーグループのConfigurationファイルを生成する場合
    DAD(DADID1,DADID2,DADID3)
  • PPRC SIコピーグループのConfigurationファイルだけを生成する場合
    DAD(DADID1,,DADID3)
重要
DADID1に指定した値と同じ値を初期設定パラメーターのPREFIXパラメーターに指定してください。

CGNAME1 (TCコピーグループ名)~<6文字以内のコピーグループ名文字列>
TCのコピーグループ名を指定します。
コピーグループ名は,ピリオドで結合される一つまたは複数の部分で構成されるコピーグループ名文字列で指定してください。
このパラメーターで指定したコピーグループ名に対し,00から始まる2けたの通し番号が昇順に与えられ,最大8文字のコピーグループ名となります。例えば,PREFIX(MFA.MIGRATE)CGNAME1(MFATCS)を指定した場合でTCコピーグループが三つ生成されるとき,次の名称のConfigurationファイルが生成されます。
MFA.MIGRATE.GRP.MFATCS00
MFA.MIGRATE.GRP.MFATCS01
MFA.MIGRATE.GRP.MFATCS02
CGNAME1パラメーターを省略した場合,または名称を指定しなかった場合は,MYTCSが仮定されます。

CGNAME2 (TCAコピーグループ名)~<6文字以内のコピーグループ名文字列>
TCAのコピーグループ名を指定します。
コピーグループ名は,ピリオドで結合される一つまたは複数の部分で構成されるコピーグループ名文字列で指定してください。
このパラメーターで指定したコピーグループ名に対し,00から始まる2けたの通し番号が昇順に与えられ,最大8文字のコピーグループ名となります。例えば,PREFIX(MFA.MIGRATE)CGNAME2(MFATCA)を指定した場合でTCAコピーグループが三つ生成されるとき,次の名称のConfigurationファイルが生成されます。
MFA.MIGRATE.GRP.MFATCA00
MFA.MIGRATE.GRP.MFATCA01
MFA.MIGRATE.GRP.MFATCA02
CGNAME2パラメーターを省略した場合,または名称を指定しなかった場合は,MYTCAが仮定されます。

CGNAME3 (SIコピーグループ名)~<6文字以内のコピーグループ名文字列>
SIのコピーグループ名を指定します。
コピーグループ名は,ピリオドで結合される一つまたは複数の部分で構成されるコピーグループ名文字列で指定してください。
このパラメーターで指定したコピーグループ名に対し,00から始まる2けたの通し番号が昇順に与えられ,最大8文字のコピーグループ名となります。例えば,PREFIX(MFA.MIGRATE)CGNAME3(MFASI)を指定した場合でSIコピーグループが三つ生成されるとき,次の名称のConfigurationファイルが生成されます。
MFA.MIGRATE.GRP.MFASI00
MFA.MIGRATE.GRP.MFASI01
MFA.MIGRATE.GRP.MFASI02
CGNAME3パラメーターを省略した場合,または名称を指定しなかった場合は,MYSIが仮定されます。

(4) 注意

(5) リターンコード

YKP2Aコマンド終了時のリターンコード一覧を次の表に示します。

表4-7 YKP2Aコマンドのリターンコード一覧

リターンコード 意味
0 正常終了しました。ディスク構成定義ファイルおよびコピーグループ定義ファイルが生成されました。
4 正常終了しました。指定されたデバイス番号の範囲からは,PPRCコピーペアが検出されませんでした。
8 スキャンする範囲中のボリュームでI/Oエラーが発生しました。検出に成功したボリュームのディスク構成定義ファイルおよびコピーグループ定義ファイルが生成されました。
44 エラーが発生したため,処理を中断しました。ディスク構成定義ファイルおよびコピーグループ定義ファイルは生成されませんでした。
48 無効なパラメーターによって終了しました。
64 REXX処理中にエラーが発生しました。

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