Hitachi Command Suite システム構成ガイド
管理サーバのOSがWindowsでクラスタ構成の場合に,移行先サーバでデータベースをインポートする手順を説明します。
注意
- 実行系ノード(cluster.confファイルのmodeにonlineが設定されているマシン)でデータベースをインポートしてください。
- Tuning Managerとリモート接続している場合は,Tuning Managerサーバがインストールされているマシンで,Tuning Managerのサービスをいったん停止しておく必要があります。データベースのインポートが完了したあと,Tuning Managerのサービスを再開させてください。Tuning Managerのサービスを停止および起動する方法については,インストールされているTuning Managerに対応するバージョンのマニュアルを参照してください。
Tuning Managerとリモート接続していて,Tuning Managerのアラート機能を使用していた場合は,データベースのインポート後,アラート定義情報を同期する必要があります。アラート定義情報の同期については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager APIリファレンスガイド」を参照してください。- データベースのインポートでは,Hitachi Command Suiteのサービスの停止を伴う操作を実行します。インポート中は,Hitachi Command Suiteにアクセスしないでください。
- Administrator権限でのログイン
- プロパティファイルの設定値の見直し(移行先の実行系ノードおよび待機系ノード)
データベースをインポートしても,プロパティファイルは移行先サーバに引き継がれません。このため,移行元の管理サーバでプロパティにデフォルト値以外を設定していた場合は,必要に応じて設定値を見直してください。
- 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスをオフラインにします。
<Hitachi Command Suiteのインストールフォルダ>\Base64\ClusterSetup\hcmds64clustersrvstate /soff /r <リソースグループ名>
- soff
- クラスタ管理アプリケーションのリソースグループに登録されたHitachi Command Suite製品のサービスをオフラインにして,フェールオーバーを抑止するためのオプションです。ここでは,クラスタ化するサービスの集まり(サービスのフェールオーバーの単位)をリソースグループと呼びます。
- r
- リソースグループ名を指定します。
- hcmds64dbtransコマンドを実行してデータベースをインポートします。
<Hitachi Command Suiteのインストールフォルダ>\Base64\bin\hcmds64dbtrans /import /workpath <作業用フォルダ> [/file <アーカイブファイル>] /type {ALL|<データベースを移行するHitachi Command Suite製品の名称>} /auto
- workpath
- アーカイブファイルを使用してインポートする場合:
- アーカイブファイルを展開するためのフォルダを,絶対パスで指定します。ローカルディスクのフォルダを指定してください。アーカイブファイルを使用する場合,fileオプションの指定は必須です。
- workpathオプションに指定するフォルダの下には,ファイルおよびサブフォルダがないことを確認してください。
- アーカイブファイルを使用しないでインポートする場合:
- 移行元から転送したデータベース情報を格納したフォルダを指定してください。転送したフォルダ以下のファイル構成は変更しないでください。また,fileオプションは指定しないでください。
- file
- 移行元サーバから転送したデータベースのアーカイブファイルを,絶対パスで指定します。workpathに指定したフォルダに移行元から転送したデータベース情報が格納されている場合,このオプションを指定する必要はありません。
- type
- 原則として,ALLを指定してください。ALLを指定すると,移行先にインストールされているHitachi Command Suite製品のデータベースが自動的に選択され,移行されます。
- 管理サーバのプログラム構成の違いなどの理由によって,特定のHitachi Command Suite製品のデータベースしか移行しない場合は,次の表に従って移行対象の製品の名称を指定します。複数の製品を指定する場合,コンマ(,)で区切って指定してください。
- なお,typeオプションを使用してデータベースを移行できるのは,指定したすべての製品のデータベースが,アーカイブファイルまたはworkpathオプションに指定したフォルダにあり,かつ,指定したすべての製品が移行先にインストールされている場合です。条件を満たさない製品が1つでもある場合,移行は実行されません。
表10-6 データベースを移行する場合のtypeオプションの指定値(Windowsのクラスタ構成の場合)
製品 指定値 Device Manager※1※2 DeviceManager Tiered Storage Manager※1 TieredStorageManager Replication Manager※2 ReplicationManager そのほかの製品 それぞれの製品のマニュアルを参照 - 注※1 バージョン7.0以降の環境でエクスポートしたデータベースをインポートする場合は,Tiered Storage Managerのライセンスの有無に関係なく,Device ManagerとTiered Storage Managerのデータベースを必ず両方一緒にインポートしてください。
- 注※2 Replication Managerのデータベースをインポートする場合は,Device Managerのデータベースも必ず一緒にインポートしてください。
- auto
- Hitachi Command Suite製品のサービスを自動的に起動/停止するオプションです。
- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Device Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティにtrueを指定します。
hcmds64dbtransコマンドでは,ユーザー情報以外のHitachi Command Suite共通コンポーネントのリポジトリーを移行しないため,インポートしたDevice Managerのデータベースの情報に合わせてリポジトリーの情報を同期する必要があります。- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Tiered Storage Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティにtrueを指定します。
- 次のコマンドを実行して,リソースグループおよびHitachi Command Suite製品のサービスをオンラインにします。
<Hitachi Command Suiteのインストールフォルダ>\Base64\ClusterSetup\hcmds64clustersrvstate /son /r <リソースグループ名>
- son
- クラスタ管理アプリケーションに設定されたリソースグループをオンラインにして,フェールオーバーを有効にするためのオプションです。
- r
- リソースグループ名を指定します。
- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Device Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティをfalseに戻します。
- 実行系ノードおよび待機系ノードで,Tiered Storage Managerサーバのserver.base.initialsynchroプロパティをfalseに戻します。
- 次の場合には,Device ManagerのGUIまたはCLIでストレージシステムをリフレッシュします。
- データベースをエクスポートしてから,インポートするまでの間にストレージシステムの構成を変更したとき
構成を変更したストレージシステムをリフレッシュします。- 移行元と移行先で管理サーバにインストールされたHitachi Command Suite製品のバージョンが異なるとき
Device Managerに登録されたすべてのストレージシステムをリフレッシュします- Replication Managerの副サイトにある管理サーバでデータベースをインポートした場合,Replication ManagerのGUIで最新の構成情報を取得して,正サイトのReplication Managerと副サイトのDevice Managerのデータベースを同期させます。
- データベースをバックアップします。
- Tuning Managerとリモート接続していた場合は,データベースのインポートによって設定が初期化されるため,再設定します。
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