Hitachi Command Suite インストールガイド

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5.8.3 待機系ノードにHitachi Command Suiteを新規インストールする(Red Hat Enterprise Linuxの場合)

待機系ノードにHitachi Command Suiteを新規インストールし,Hitachi Command Suite製品の環境設定を変更します。

前提条件

操作手順

  1. 待機系ノードにHitachi Command Suiteを新規インストールします。
    インストールの際には,次のとおり設定してください。
    • インストール先を実行系ノードと同じにしてください。
    • ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合は,管理サーバのIPアドレスに論理ホスト名(クラスタ管理IPアドレスに割り当てられた仮想のホスト名)を指定してください。ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されていない場合は,待機系ノードのIPアドレスまたはホスト名を指定してください。
  2. 使用する製品のライセンスをGUIで登録します。
    待機系ノードのIPアドレスにアクセスしてください。
    インストールする製品ごとに,ライセンスキーの入力が必要です。
  3. テキストエディターを使って,クラスタ設定ファイルを作成します。
    次のとおり指定します。
    mode=standby
    virtualhost=<論理ホスト名>
    onlinehost=<実行系ノードのホスト名>
    standbyhost=<待機系ノードのホスト名
    作成したファイルは,cluster.confというファイル名で,<Hitachi Command Suiteのインストール先/Base64/confに格納します。
    注意
    • modeにはstandbyを指定してください。
    • virtualhostonlinehoststandbyhostにはIPアドレスは指定できません。ホスト名からIPアドレスの名前解決ができることを確認してください。
    なお,ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合はクラスタ設定ファイルの作成は不要です。
  4. server.propertiesファイルを開き,server.http.hostプロパティに論理ホスト名が指定されていることを確認します。
    論理ホスト名が指定されていない場合は,論理ホスト名に変更してください。
    Hitachi Command Suiteのインストール先/HiCommandServer/config/server.properties
  5. 共有ディスク上のデータベースを使用するように設定を変更します。
    その方法を手順6~手順7で説明します。
    ほかのHitachi Command Suite製品でクラスタ環境が構築されている場合,共有ディスク上のデータベースを使用するように設定を変更する手順は不要です。手順8に進んでください。
  6. 次のコマンドを実行して,共有ディスク上のデータベースを使用するように設定を変更します。
    このコマンドは,データベースの内容をローカルディスク上の退避データ格納先ディレクトリにバックアップしたあと,指定した共有ディスク上のデータベース再作成先ディレクトリのデータベースを使用するように設定を変更します。
    Hitachi Command Suiteのインストール先/Base64/bin/hcmds64dbclustersetup -createcluster -databasepath 共有ディスク上のデータベース再作成先ディレクトリ -exportpath ローカルディスク上の退避データ格納先ディレクトリ -auto

    createcluster
    非クラスタ構成のHitachi Command Suite製品をクラスタ構成へ移行するためのオプションです。

    databasepath
    クラスタ環境で使用するデータベースの再作成先ディレクトリを指定します。実行系ノードで指定した<共有ディスク上のデータベース再作成先ディレクトリ>と同じディレクトリを指定してください。
    パスに使用できる文字を次に示します。そのほかに,スラント(/)をパスの区切り文字として使用できます。
    A~Z a~z 0~9 . _

    exportpath
    移行する前のデータベース内のデータを退避するディレクトリを指定します。ローカルディスク上のディレクトリを,63バイト以内の絶対パスで指定してください。パスに使用できる文字は,databasepathに指定できる文字と同じです。

    auto
    Hitachi Command Suite製品のサービスを自動的に起動/停止するオプションです。
    注意
    • ローカルディスク上の退避データ格納先ディレクトリ>がすでにある場合は,ディレクトリの中を空にするか,ディレクトリを削除してください。
    • hcmds64dbclustersetupコマンドが正常終了するまでは,共有ディスクを待機系ノードから切り離さないでください。
    • hcmds64dbclustersetupコマンドが異常終了した状態でサーバを再起動すると,共有ディスクの接続先が実行系ノードに切り替わることがあります。
  7. hcmds64dbclustersetupコマンドを実行すると,HiRDBが使用するポート番号の設定がデフォルト値(22032/tcp)に戻るため,HiRDBが使用するポート番号をデフォルト値以外の番号に変更して運用する場合は,実行系ノードのポート番号と同じ番号を設定します。
  8. hcmds64srv -statusallコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスが停止していることを確認します。
  9. 次のコマンドを実行して,Hitachi Command Suite製品のサービスがマシンの起動時に自動的に開始しないようにします。
    Hitachi Command Suiteのインストール先/Base64/bin/hcmds64srv -starttype manual -all
  10. Device ManagerサーバおよびTiered Storage Managerサーバがマシンの起動時に自動的に開始しないようにします。
    次のファイルを別ディレクトリに移動するか,ファイル名を変更します。ファイル名を変更する場合は,変更後のファイル名の先頭文字にKとSを使用しないでください。
    • /etc/rc3.d/S99hicommand(Device Managerの場合)
    • /etc/rc3.d/S99htsmserver(Tiered Storage Managerの場合)
    • /etc/rc5.d/S99hicommand(Device Managerの場合)
    • /etc/rc5.d/S99htsmserver(Tiered Storage Managerの場合)
  11. REST APIを使用する場合は,次の操作を実施します。
    各操作の詳細は,マニュアル「Hitachi Command Suite Configuration Manager REST API リファレンスガイド」を参照してください。
    • REST APIサーバのサービスを停止する
    • 共有ディレクトリ上の環境設定ファイルを待機系ノードにコピーする
    • ストレージシステムの構成変更の通知を利用するための文字列を設定する
    • REST APIサーバのサービスを起動する
    • バージョン情報を取得するAPIを実行して,リクエストが適切に処理されることを確認する
    • REST APIサーバのサービスを停止する
    • 待機系ノードのOS起動時にREST APIのサービスが自動的に起動しないように設定を変更する

関連タスク

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