Hitachi Command Suite CLI リファレンスガイド
IOPHプロパゲーションは,処理に掛かる時間を考慮して運用計画を立てる必要があります。
I/Oモニタリング情報の取得および適用の処理に掛かる時間は,指定したHDTボリュームの使用量に比例します。HDTボリュームの使用量が60TBの場合の処理時間の目安を次に示します。メインフレームボリュームの場合,使用量60TBは74,051,160シリンダに相当します。
- オープンボリュームの場合
- I/Oモニタリング情報の取得に掛かる時間:8分
- I/Oモニタリング情報の適用に掛かる時間:10分
- メインフレームボリュームの場合
- I/Oモニタリング情報の取得に掛かる時間:10分
- I/Oモニタリング情報の適用に掛かる時間:12分
このとき,I/Oモニタリング情報を取得(または適用)してから,次のサイクルのI/Oモニタリング情報を取得(または適用)するまでの間隔の目安は次のとおりです。
- オープンボリュームの場合
- 最短の間隔:10分
- 標準の間隔:1時間40分以上
- メインフレームボリュームの場合
- 最短の間隔:12分
- 標準の間隔:2時間以上
最短の間隔は,I/Oモニタリング情報の取得または適用のどちらか長い方の時間を目安とします。標準の間隔は,最短の間隔の10倍以上を目安としてください(取得または適用に掛かる時間が全体の10%程度となるようにします)。
- 参考
- ExportMonitoringDataコマンドで出力されるI/Oモニタリング情報のファイルのサイズも,HDTボリュームの使用量に比例します。HDTボリュームの使用量が10TB(12,341,860シリンダ(メインフレームボリューム))の場合,ファイルの出力先には1MB程度の空き容量が必要です。
IOPHプロパゲーションの運用に掛かる時間は,コマンドの実行環境やシステムの構成にも依存します。ここで示した例は,ストレージシステムの応答時間の理論値です。ご利用の環境に合わせて,適切な時間を見積もってください。
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