Hitachi Command Suite CLI リファレンスガイド

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4.8.6 ImportMonitoringData

ImportMonitoringDataコマンドは,ExportMonitoringDataコマンドで出力したファイルをインポートして,HDTボリュームにI/Oモニタリング情報を適用します。

重要
  • このコマンドはVSP 5000シリーズ,VSP G1000(マイクロコードのバージョンが80-03-3X-XX/XX以降),VSP G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル(マイクロコードのバージョンが83-02-0X-XX/XX以降),またはVSP Fx00モデル(マイクロコードのバージョンが83-04-02-XX/XX以降)でだけ使用できます。
    ただし,VSP G1000またはVSP Gx00モデルの場合,グループ単位の操作を実行するには,マイクロコードのバージョンが80-04-2X-XX/XX以降(VSP G1000の場合),または83-03-2X-XX/XX以降(VSP Gx00モデルの場合)である必要があります。
  • バージョン8.4.1では,コマンド実行時のペアの構成チェック(TrueCopyまたはUniversal ReplicatorのS-VOLであることのチェック)の廃止に伴い,パラメーターoperationを廃止しました。スクリプトファイルなどで,このパラメーターが指定されていても無視されます(パラメーターoperationの有無に関わらず,ペアの構成チェックは実施されません)。
  • バージョン8.4.1より前のDevice Manager CLIで取得したI/Oモニタリング情報ファイルは適用できません。バージョン8.4.1より前のDevice Manager CLIで取得したI/Oモニタリング情報のファイルを適用する場合は,ファイル取得時と同じバージョンのDevice Manager CLIを使用してください。

このコマンドを実行する場合の条件を次に示します。

グループ単位でコマンドを実行する場合は,グループ内にHDTボリュームが1つ以上存在し,かつグループ内でI/Oモニタリング情報の適用先となるすべてのHDTボリュームが上記の条件を満たす必要があります。

参考
  • HDTプールのモニタリング結果の処理状況が「0:モニタリング結果の計算処理中」の場合,KAIC06505-Eのエラーメッセージが出力されます。このエラーが出力された場合,しばらく待ってからコマンドを再実行すると,エラーは解消されます。スクリプトファイルを用意してIOPHプロパゲーションを運用する場合,KAIC06505-Eのエラーメッセージが出力されたら数十秒空けてコマンドを再実行する処理を記述しておくことをお勧めします。
  • 複数のボリュームに対してImportMonitoringDataコマンドを並列で実行する場合,処理を同時に実行するボリュームの数は4つ以下にすることをお勧めします。5つ以上のボリュームの処理を同時に実行すると,ストレージシステムの応答時間に影響が出るおそれがあります。

パラメーター

表4-137 ImportMonitoringDataコマンドのパラメーター

パラメーター名 指定のレベル 説明
serialnum 必須 ストレージシステムのシリアル番号
model 必須 ストレージシステムのモデル
devnum 任意 HDTボリュームのデバイス番号
ボリューム単位でI/Oモニタリング情報を適用する場合に指定します。
10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。
ボリューム単位に取得したI/Oモニタリング情報を適用する場合は,必ず指定してください。
パラメーターctgidおよびpoolidと同時には指定しないでください。同時に指定すると,エラーになります。
ctgid 任意 コンシステンシーグループID
コンシステンシーグループ単位でI/Oモニタリング情報を適用する場合に指定します。指定したグループ内に,I/Oモニタリング情報の取得元ボリュームに対応するHDTボリュームがない場合は,エラーになります。
パラメーターdevnumおよびpoolidと同時には指定しないでください。同時に指定すると,エラーになります。
このパラメーターを省略すると,ExportMonitoringDataコマンドで指定したグループに対応するグループのHDTボリュームにI/Oモニタリング情報が適用されます。
poolid 任意 ジャーナルグループID
ジャーナルグループ単位でI/Oモニタリング情報を適用する場合に指定します。指定したグループ内に,I/Oモニタリング情報の取得元ボリュームに対応するHDTボリュームがない場合は,エラーになります。
パラメーターdevnumおよびctgidと同時には指定しないでください。同時に指定すると,エラーになります。
このパラメーターを省略すると,ExportMonitoringDataコマンドで指定したグループに対応するグループのHDTボリュームにI/Oモニタリング情報が適用されます。
inputfile 必須 I/Oモニタリング情報のファイル名
ExportMonitoringDataコマンドで取得したI/Oモニタリング情報のファイルを絶対パスまたは相対パスで指定します。
concurrency 任意 グループ単位でI/Oモニタリング情報を適用する場合に,並列で処理するボリュームの数を指定します。
指定できる値は,14までの整数です。
省略した場合,2が指定されたと見なされます。
このパラメーターは,デフォルト値での運用をお勧めします。値が大きいほどストレージシステムの負荷が高くなり,応答時間に影響が出るおそれがあります。VMware VVol の機能を利用してストレージ管理をしている環境の場合,3以上の値は指定しないでください。
openmfmode 任意
(VSP 5000シリーズ
VSP G1000
VSP G1500
VSP F1500)
Hitachi TrueCopy for Mainframeのコンシステンシーグループが,Open/MFコンシステンシー維持機能を使用しているかどうかを指定します。
  • enable:Open/MFコンシステンシー維持機能を使用している
  • disable:Open/MFコンシステンシー維持機能を使用していない
省略した場合,enableが指定されたと見なされます。

事前に取得するパラメーター値

serialnumおよびmodel
GetStorageArrayコマンドの実行結果から取得してください。実行結果のarrayType値またはdisplayArrayType値をパラメーターmodelに指定してください。serialNumber値をパラメーターserialnumに指定してください。

devnum(S-VOLを指定する場合)
GetStorageArray (subtarget=ReplicationInfo)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定し,パラメーターsubtargetにはReplicationInfoを指定してください。実行結果には,An instance of ReplicationInfoの配下にsvolDevNum値が表示されます。このsvolDevNum値をパラメーターdevnumとして指定してください。
メインフレームボリュームの場合,GetStorageArray (subtarget=MFReplicationInfo)コマンドを実行し,An instance of MFReplicationInfo配下の値を指定してください。

ctgid

TrueCopyの場合
GetStorageArray (subtarget=ReplicationInfo)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定してください。実行結果には,An instance of ReplicationInfo配下にctgID値が表示されます。このctgID値を,パラメーターctgidの値として指定してください。
メインフレームボリュームの場合,GetStorageArray (subtarget=MFReplicationInfo)コマンドを実行し,An instance of MFReplicationInfo配下のctgID値またはmfCtgID値を指定してください。

Universal Replicatorの場合
GetStorageArray (subtarget=Pool)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumを指定し,パラメーターpoolfunction4(Universal Replicator),パラメーターpoolsubinfoReplicationInfoおよびPairedPoolを指定してください。実行結果のAn instance of ReplicationInfoに表示されるレプリケーションの情報を確認し,An instance of ReplicationInfo配下のctgID値,またはAn instance of PairedPool配下のctGrp値を,パラメーターctgidの値として指定してください。
メインフレームボリュームの場合,パラメーターpoolsubinfoには,MFReplicationInfoおよびPairedPoolを指定してコマンドを実行し,An instance of MFReplicationInfo配下のctgID値,またはAn instance of PairedPool配下のctGrp値を指定してください。

poolid
GetStorageArray (subtarget=Pool)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumを指定し,パラメーターpoolfunction4(Universal Replicator),パラメーターpoolsubinfoReplicationInfoを指定してください。実行結果のAn instance of ReplicationInfoに表示されるレプリケーションの情報を確認し,An instance of Pool配下に表示されるpoolID値を,パラメーターpoolidの値として指定してください。
メインフレームボリュームの場合,パラメーターpoolsubinfoには,MFReplicationInfoを指定してください。

コマンド実行例

この例では,I/Oモニタリング情報をHDTボリューム(devnum201)に適用しています。

HiCommandCLI ImportMonitoringData "serialnum=10052" "model=VSP G1000" "devnum=201" "inputfile=D:\Temp\ioph101"

コマンド実行結果

RESPONSE:
Monitoring data for LDEV "201(00:00:C9)" was specified from the input file "D:\Temp\ioph101".

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