Hitachi Command Suite CLI リファレンスガイド
Hitachi Dynamic Tiering機能では,HDTプールの階層配置を最適化する際に,HDTボリュームが持つホストからのアクセス頻度の情報(I/Oモニタリング情報)を利用します。IOPHプロパゲーションは,I/Oモニタリング情報をほかのHDTプールに関連づけられたHDTボリュームに伝播することで,ホストからのアクセスがないボリュームのHDTプールでも階層配置を最適化できる機能です。
HDTボリュームを使用して,TrueCopyまたはUniversal Replicatorのコピーペアを運用している環境で,P-VOLのI/Oモニタリング情報をS-VOLに伝播してIOPHプロパゲーションを運用すると,P-VOLのI/Oモニタリング情報に基づいてS-VOL側のHDTプールの階層が最適化されます。これによって,ディスク障害や災害などで,P-VOLからS-VOLに運用が切り替わった場合でも,P-VOLと類似したアクセス性能をS-VOLで維持できます。
Device Manager CLIでは,I/Oモニタリング情報をボリューム単位またはコピーペアのグループ単位(コンシステンシーグループおよびジャーナルグループ)で伝播できます。
重要
- IOPHプロパゲーションは,コピーペアを構成するストレージシステムが,VSP 5000シリーズ,VSP G1000(マイクロコードのバージョンが80-03-3X-XX/XX以降),VSP G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル(マイクロコードのバージョンが83-02-0X-XX/XX以降),またはVSP Fx00モデル(マイクロコードのバージョンが83-04-02-XX/XX以降)の場合だけ運用できます。
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