Hitachi Command Suite CLI リファレンスガイド
AddReplicationコマンドは,コピーペアを作成します。ここでは,Thin Imageのコピーペアを作成する場合について説明します。
Thin Image以外のコピーペアを作成する場合は,「4.6.2 AddReplication」を参照してください。
- 重要
- このコマンドは,VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,Virtual Storage Platform,およびHUS VMでだけ使用できます。
- クローン属性のコピーペアおよびカスケード構成に対応するコピーペアは作成できません(S-VOLにDPボリュームを指定できません)。
- Device Manager CLIでは,コンシステンシーグループに対する操作はできません。
- フォーマット済みのLDEVを必ず指定してください。未フォーマットのLDEVを指定したとき,コピーペアは作成されません。フォーマット済みかどうか確認するには,GetStorageArrayコマンドで確認してください。
- 容量削減機能(dedupe and compression)が有効なボリュームを指定してコピーペアを作成する場合,コピーの性能やホストのI/O性能が低下するおそれがあります。詳細については,ご使用のストレージシステムの各コピー機能に関するマニュアルを参照してください。
- VSP G1000の場合,4TBを超えるボリューム(DPボリュームやThin Imageの仮想ボリューム)を指定するときは,マイクロコードのバージョンが80-02-2X-XX/XX以降である必要があります。60TBを超えるボリューム(DPボリュームやThin Imageの仮想ボリューム)を指定するときは,マイクロコードのバージョンが80-03-0X-XX/XX以降である必要があります。
- VSP Gx00モデルの場合,4TBを超えるボリューム(DPボリュームやThin Imageの仮想ボリューム)を指定するときは,マイクロコードのバージョンが83-01-2X-XX/XX以降である必要があります。60TBを超えるボリューム(DPボリュームやThin Imageの仮想ボリューム)を指定するときは,マイクロコードのバージョンが83-02-0X-XX/XX以降である必要があります。
- ペアボリュームの状態はPAIRになったあとPSUSになります。
- LUSEボリュームに対して,コピーペアの作成はできません。
- ShadowImageのS-VOLをThin ImageのP-VOLとしてカスケード構成にする場合,ShadowImageのコピーペアの状態をSplitにしてから,Thin Imageのコピーペアを作成してください。コピーペアの状態がPairだと,Thin Imageのコピーペアの作成に失敗します。
コピーペアの作成には,次の2とおりの方法があります。
- 方法1:既存のスナップショットグループにコピーペアを追加します。この場合,書式は次のようになります。
HiCommandCLI [URL] AddReplication [オプション] {hostid=操作対象ホストのID|hostname=操作ホストの名前} pvolarraytype=タイプ pvolserialnum=シリアル番号 pvoldevnum=デバイス番号 [pvolpoolid=プールID] svoldevnum=デバイス番号 {snapshotgroupid=スナップショットグループのID|snapshotgroupname=スナップショットグループ名} replicationfunction=ThinImage- 方法2:スナップショットグループを作成し,そのスナップショットグループにコピーペアを追加します。この場合,書式は次のようになります。
HiCommandCLI [URL] AddReplication [オプション] {hostid=操作対象ホストのID|hostname=操作ホストの名前} pvolarraytype=タイプ pvolserialnum=シリアル番号 pvoldevnum=デバイス番号 [pvolpoolid=プールID] svoldevnum=デバイス番号 snapshotgroupname=スナップショットグループ名 replicationfunction=ThinImage表4-128 AddReplicationコマンドのパラメーター(Thin Imageの場合)
パラメーター名 指定のレベル 説明 hostid 任意 操作対象ホストのID
hostidまたはhostnameのどちらか一方を指定してください。hostname 任意 操作対象ホストの名前
hostidまたはhostnameのどちらか一方を指定してください。パラメーターhostidを指定している場合,このパラメーターは無視されます。pvolarraytype 必須 P-VOLを含むストレージシステムのタイプ pvolserialnum 必須 P-VOLを含むストレージシステムのシリアル番号 pvoldevnum 必須 P-VOLのデバイス番号
10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。
実行結果は10進数で出力されます。pvolpoolid 任意 P-VOLの差分データを格納するプールのプールID
Thin ImageのP-VOLとして使用しているデバイス番号をパラメーターpvoldevnumに指定する場合,このパラメーターを省略してください。
そのほかの場合,このパラメーターは必ず指定してください。svoldevnum 必須 S-VOLのデバイス番号
10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。
実行結果は10進数で出力されます。snapshotgroupid※ 任意 スナップショットグループのID
方法1の場合,snapshotgroupidまたはsnapshotgroupnameのどちらか一方を指定してください。
方法2の場合,このパラメーターは指定しないでください。このパラメーターを指定すると,方法1と見なされます。snapshotgroupname※ 任意 スナップショットグループ名
グループ名には最大32バイト指定できます。ハイフン(-)から始まるグループ名は指定できません。
グループ名に使用できる文字は,RAID Managerでの規則に従ってください。
パラメーターsnapshotgroupidを指定している場合,このパラメーターは無視されます。replicationfunction 必須 コピーペアで実行される操作のタイプ
ThinImageを指定します。
- 注※
- SnapshotGroupインスタンスのcascadable属性が1のスナップショットグループは指定できません。
- hostid
- GetHostコマンドのパラメーターhostnameに,次のホスト名を指定して実行します。
- 一括管理構成でコピーペアを管理している場合
一括で管理しているホストを指定します。
GetHostコマンドの実行結果には,An instance of Hostの配下にhostID値が表示されます。hostIDを,パラメーターhostidの値として指定してください。- 各ホストでコピーペアを管理している場合
P-VOLを管理するRAID Manager(raidcomコマンド)がインストールされているホストを指定します。
GetHostコマンドの実行結果には,An instance of Hostの配下にhostID値が表示されます。hostIDを,パラメーターhostidの値として指定してください。
- pvoldevnumおよびsvoldevnum
- GetHostコマンドのパラメーターsubtargetに「LogicalUnit」を,パラメーターhostnameにP-VOLまたはS-VOLを認識するホストのホスト名を指定して実行します。
- GetHostコマンドの実行結果には,An instance of LogicalUnitの配下にobjectID値(論理ユニットのオブジェクトID)とdevNum値が表示されます。
- P-VOLを認識するホストを指定した場合,P-VOLとなるAn instance of LogicalUnitのdevNumをパラメーターpvoldevnumの値として指定してください。このとき,そのobjectID値を控えておいてください。
- S-VOLを認識するホストを指定した場合,S-VOLとなるAn instance of LogicalUnitのdevNumをパラメーターsvoldevnumの値として指定してください。
- pvolarraytypeおよびpvolserialnum
- GetStorageArray (subtarget=LogicalUnit)コマンドのパラメーターsubtargetに「LogicalUnit」を,パラメーターobjectIDにP-VOLとなる論理ユニットのオブジェクトID(pvoldevnumを取得したときに控えたobjectID値)を指定して実行します。
- GetStorageArray (subtarget=LogicalUnit)コマンドの実行結果には,指定したobjectIDがAn instance of LogicalUnitに表示されています。objectIDが表示されているAn instance of LogicalUnitを含むAn instance of StorageArray配下のarrayType値,displayArrayType値,およびserialNumber値を参照してください。
- arrayTypeまたはdisplayArrayTypeをパラメーターpvolarraytypeの値として指定してください。同様にserialNumberをパラメーターpvolserialnumの値として指定してください。このとき,パラメーターpvolarraytypeおよびpvolserialnumの値を控えておいてください。
- pvolpoolid
- GetStorageArray(subtarget=Pool)コマンドのパラメーターsubtargetに「Pool」を,pvolarraytypeおよびpvolserialnumを取得したときに控えたpvolarraytypeをパラメーターmodelの値に,pvolserialnumをパラメーターserialnumの値として指定して実行します。
- GetStorageArray(subtarget=Pool)コマンドの実行結果には,An instance of Pool配下にpoolFunction値およびpoolID値が表示されます。poolFunction値が6(Thin Image)のpoolIDをパラメーターpvolpoolidの値として指定してください。
この例では,既存のスナップショットグループ(スナップショットグループ番号:5)にコピーペアを作成します。P-VOLについては,ストレージシステム(モデル:VSP,シリアル番号:10001)にLDEV番号5の論理デバイスを指定します。S-VOLについては,ストレージシステム(モデル:VSP,シリアル番号:10001)にLDEV番号10の論理デバイスを指定します。
HiCommandCLI AddReplication -o "D:\logs\AddReplication.log" "hostid=5" "pvolarraytype=VSP" "pvolserialnum=10001" "pvoldevnum=5" "pvolpoolid=7" "svoldevnum=10" "snapshotgroupid=5" "replicationfunction=ThinImage"RESPONSE: An instance of Host objectID=HOST.5 name=bs5205-2 hostID=5 ipAddress=10.197.76.123 ipv6Address=fec0:0:0:7076:b036:e7e8:bdd9:9e34 capacityInKB=408,103,872 hostType=-1 managedBy=2 osType=Windows statusOfDBUpdating=0 List of 1 SnapshotGroup elements: An instance of SnapshotGroup objectID=SNAPSHOTGROUP.R700.10001.5 arrayType=R700 serialNumber=10001 groupID=5 groupName=test5 replicationFunction=ThinImage ctGrp=NotCTG numberOfPairs=-1 numberOfVVols=-1 cascadable=-1 List of 1 ReplicationInfo elements: An instance of ReplicationInfo objectID=REPINFO.10001.5.10001.10 pvolSerialNumber=10001 pvolArrayType=R700 pvolDevNum=5 displayPvolDevNum=00:00:05 pvolPoolID=7 svolSerialNumber=10001 svolArrayType=R700 svolDevNum=10 displaySvolDevNum=00:00:0A svolPoolID=7 replicationFunction=ThinImage status=16 muNumber=6 copyTrackSize=-1 splitTime=1,385,028,155 remotePathGroupID=-1 pvolMngAreaPoolID=-1 svolMngAreaPoolID=-1 snapshotGroupID=5 confPvolSerialNumber= confPvolDevNum=-1 confSvolSerialNumber= confSvolDevNum=-1 quorumDiskID=-1 pvolIOMode=-1 svolIOMode=-1 ctgID=-1 deltaStatus=-1この例では,新規にスナップショットグループ(スナップショットグループ名:test1)を作成し,そのスナップショットグループにコピーペアを作成します。P-VOLについては,ストレージシステム(モデル:VSP,シリアル番号:10001)にLDEV番号5の論理デバイスを指定します。S-VOLについては,ストレージシステム(モデル:VSP,シリアル番号:10001)にLDEV番号10の論理デバイスを指定します。
HiCommandCLI AddReplication -o "D:\logs\AddReplication.log" "hostid=5" "pvolarraytype=VSP" "pvolserialnum=10001" "pvoldevnum=5" "pvolpoolid=7" "svoldevnum=10" "snapshotgroupname=test1" "replicationfunction=ThinImage"RESPONSE: An instance of Host objectID=HOST.5 name=bs5205-2 hostID=5 ipAddress=10.197.76.123 ipv6Address=fec0:0:0:7076:b036:e7e8:bdd9:9e34 capacityInKB=408,103,872 hostType=-1 managedBy=2 osType=Windows statusOfDBUpdating=0 List of 1 SnapshotGroup elements: An instance of SnapshotGroup objectID=SNAPSHOTGROUP.R700.10001.1 arrayType=R700 serialNumber=10001 groupID=1 groupName=test1 replicationFunction=ThinImage ctGrp=NotCTG numberOfPairs=-1 numberOfVVols=-1 cascadable=-1 List of 1 ReplicationInfo elements: An instance of ReplicationInfo objectID=REPINFO.10001.5.10001.10 pvolSerialNumber=10001 pvolArrayType=R700 pvolDevNum=5 displayPvolDevNum=00:00:05 pvolPoolID=7 svolSerialNumber=10001 svolArrayType=R700 svolDevNum=10 displaySvolDevNum=00:00:0A svolPoolID=7 replicationFunction=ThinImage status=16 muNumber=6 copyTrackSize=-1 splitTime=1,385,028,155 remotePathGroupID=-1 pvolMngAreaPoolID=-1 svolMngAreaPoolID=-1 snapshotGroupID=1 confPvolSerialNumber= confPvolDevNum=-1 confSvolSerialNumber= confSvolDevNum=-1 quorumDiskID=-1 pvolIOMode=-1 svolIOMode=-1 ctgID=-1 deltaStatus=-1
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