Hitachi Command Suite ユーザーズガイド

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9.2.2 データ移行の条件

nondisruptive migration機能を使用するために必要な条件について説明します。ホスト,管理サーバ,および管理クライアントがサポートしているOSについては,Hitachi Command Suiteのソフトウェア添付資料を参照してください。

ストレージシステム

Hitachi Command Suiteでnondisruptive migration機能を使用できるストレージシステムを次の表に示します。

表9-1 サポートするストレージシステムの組み合わせ

移行元 移行先
ストレージシステムモデル マイクロコード ストレージシステムモデル マイクロコード
Universal Storage Platform V/VM 60-08-51-XX/XX以降
VSP G1000 80-02-00-XX/XX以降
VSP G1500
VSP F1500
80-05-0X-XX/XX以降
VSP Gx00モデル 83-03-00-XX/XX以降
VSP Fx00モデル 83-04-02-XX/XX以降
Virtual Storage Platform 70-06-33-XX/XX以降 VSP 5000シリーズ 制限なし
VSP G1000 80-03-1X-XX/XX以降
VSP G1500
VSP F1500
80-05-0X-XX/XX以降
HUS VM 73-03-44-XX/XX以降 VSP 5000シリーズ 制限なし
VSP G1000 80-04-00-XX/XX以降
VSP G1500
VSP F1500
80-05-0X-XX/XX以降
VSP Gx00モデル 83-03-00-XX/XX以降
VSP Fx00モデル 83-04-02-XX/XX以降
VSP E990 制限なし
重要
  • 1台の移行先ストレージシステムに複数の移行元ストレージシステムを移行できます。
  • 1台の移行元ストレージシステムを複数のストレージシステムには移行できません。
  • nondisruptive migrationで使用するポートの種別がFCoEまたはiSCSIの場合は移行できません。
  • 移行元ストレージシステムがVirtual Storage PlatformまたはHUS VMの場合,Hitachi Command Suiteを使用して作成したリソースグループがあるときは,リソースグループを削除してから移行してください。また,移行元ストレージシステムがVirtual Storage Platformの場合,Hitachi USPまたはUniversal Storage Platform V/VMから仮想IDを用いてデータを移行したリソースがあるときは移行できません。
  • 移行元ストレージと同じモデル,シリアル番号を持つ仮想ストレージマシンが,移行先ストレージシステムとは別のストレージシステムにもある場合,移行はできません。

ライセンス

移行先ストレージシステムに次のライセンスが必要です。

移行元ストレージシステムに次のライセンスが必要です。

管理サーバに次のライセンスが必要です。

コピー系ソフトウェア

コピーペア構成を移行する場合にサポートするコピー系ソフトウェアを次の表に示します。

表9-2 サポートするコピー系ソフトウェア

ソフトウェア サポート可否
ShadowImage  ○

(凡例)
○:サポートする

注※ 1つの正ボリュームに対して2つの副ボリュームを移行できます。移行対象にできるコピーペア構成の詳細については,「9.2.5 コピーペア構成を移行する場合の注意事項」を参照してください。

マイグレーションジョブに関する上限値

表9-3 マイグレーションジョブに関する上限値

項目
1つのマイグレーションジョブに登録できるホストの最大数 100
1つのマイグレーションジョブに登録できるボリュームの最大数 500
1つのマイグレーションジョブに登録できるボリュームに張られたパスの総数の上限 4,000
1つのボリューム当たりのパス数の上限 8
同時にタスクを実行できるマイグレーションジョブ数 10

ボリュームの要件

表9-4 移行できるボリュームの要件

項目 要件
移行先ボリューム 次のボリュームを移行先ボリュームとして使用できます。
  • 基本ボリューム
  • Dynamic Provisioningの仮想ボリューム
  • 外部ボリューム
次のボリュームは,移行先ボリュームとして使用できません。
  • 容量が4TB(8,589,934,592 ブロック)を超えるボリューム
  • エミュレーションタイプがOPEN-3/8/9/E/K/Lであるボリューム
  • メインフレームのボリューム
  • 重複排除用のシステムデータボリューム
移行元ボリューム 次のボリュームを移行元ボリュームとして使用できます。
  • 基本ボリューム
  • LUSEボリューム
  • Dynamic Provisioningの仮想ボリューム
  • 外部ボリューム
  • サーバからSCSI-2 ReserveまたはSCSI-3 Persistent Reserveが設定されたボリューム
次のボリュームは,移行元ボリュームとして使用できません。
  • 未割り当てのボリューム
  • メインフレームのボリューム
  • 中間ボリューム
  • コマンドデバイス
  • 容量が4TB(8,589,934,592 ブロック)を超えるボリューム
  • Thin ImageまたはCopy-on-Write Snapshotの仮想ボリューム
  • ShadowImage,TrueCopyおよびUniversal ReplicatorのコピーペアのS-VOL
    ShadowImageのコピーペアを移行する場合,移行元ボリュームにはP-VOLだけを指定します。
  • Data Retention Utilityのアクセス属性が設定されているボリューム
  • Database Validatorが設定されているボリューム
  • DKCMAINプログラムバージョン60-02-04-00/00以前に作成されたDynamic Provisioningの仮想ボリューム(Universal Storage Platform V/VMで,Product IDが[OPEN-0V]と表示されるボリュームの場合)
  • DKCMAINプログラムバージョン60-02-04-00/00以前に作成されたDynamic Provisioningの仮想ボリュームに対しVolume Migrationを使用してデータを移行した場合の,移行先となる内部ボリューム(Universal Storage Platform V/VMで,Product IDが[OPEN-0V]と表示されるボリュームの場合)

仮想IDに関する上限値

表9-5 仮想IDに関する上限値

項目
設定できる仮想ストレージマシンの数 移行先ストレージによって異なります。
VSP 5000シリーズの場合:15
VSP G1000, VSP G1500, またはVSP F1500(80-06-66-00/00以降)の場合:15
VSP G1000, VSP G1500, VSP F1500(80-06-66-00/00未満)の場合:7
VSP Gx00モデルまたはVSP Fx00モデルの場合:7
VSP E990の場合:15
仮想IDを設定できるボリュームの最大数 VSP G100, G200の場合:2,048
VSP G150, G350, F350の場合:16,384
VSP G370, F370の場合:32,768
VSP G400, G600, VSP F400, F600の場合:4,096
VSP G700, VSP F700の場合:49, 152
VSP G800, VSP F800の場合:16,384
VSP G900, VSP F900の場合:65,280
VSP 5000シリーズ,VSP G1000, G1500およびVSP F1500の場合:65,280

データ移行するための制約事項

データ移行を実施する場合,次の制約事項があります。

PGR Keyの個数に関する制約事項

PGR Keyは,SCSI-3 Persistent Reserveコマンド実行時に使用されます。移行元ストレージシステムがUniversal Storage Platform V/VMの場合,1つのポート当たりのPGR Keyの個数が128以下になるように構成する必要があります。特に,Windows Server 2008およびWindows Server 2008 R2のMicrosoft Failover Cluster(MSFC)の構成はPGR Keyを多用するため,次に示す計算式であらかじめ各ポートのPGR Keyの個数を算出しておいてください。

コピーペア構成を移行する場合の要件

コピーペア構成を移行する場合,上記の要件に加えて,次の要件を満たす必要があります。

関連項目

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