Hitachi Command Suite ユーザーズガイド
nondisruptive migration機能を使用するために必要な条件について説明します。ホスト,管理サーバ,および管理クライアントがサポートしているOSについては,Hitachi Command Suiteのソフトウェア添付資料を参照してください。
Hitachi Command Suiteでnondisruptive migration機能を使用できるストレージシステムを次の表に示します。
移行元 移行先 ストレージシステムモデル マイクロコード ストレージシステムモデル マイクロコード Universal Storage Platform V/VM 60-08-51-XX/XX以降 VSP G1000 80-02-00-XX/XX以降 VSP G1500
VSP F150080-05-0X-XX/XX以降 VSP Gx00モデル 83-03-00-XX/XX以降 VSP Fx00モデル 83-04-02-XX/XX以降 Virtual Storage Platform 70-06-33-XX/XX以降 VSP 5000シリーズ 制限なし VSP G1000 80-03-1X-XX/XX以降 VSP G1500
VSP F150080-05-0X-XX/XX以降 HUS VM 73-03-44-XX/XX以降 VSP 5000シリーズ 制限なし VSP G1000 80-04-00-XX/XX以降 VSP G1500
VSP F150080-05-0X-XX/XX以降 VSP Gx00モデル 83-03-00-XX/XX以降 VSP Fx00モデル 83-04-02-XX/XX以降 VSP E990 制限なし
重要
- 1台の移行先ストレージシステムに複数の移行元ストレージシステムを移行できます。
- 1台の移行元ストレージシステムを複数のストレージシステムには移行できません。
- nondisruptive migrationで使用するポートの種別がFCoEまたはiSCSIの場合は移行できません。
- 移行元ストレージシステムがVirtual Storage PlatformまたはHUS VMの場合,Hitachi Command Suiteを使用して作成したリソースグループがあるときは,リソースグループを削除してから移行してください。また,移行元ストレージシステムがVirtual Storage Platformの場合,Hitachi USPまたはUniversal Storage Platform V/VMから仮想IDを用いてデータを移行したリソースがあるときは移行できません。
- 移行元ストレージと同じモデル,シリアル番号を持つ仮想ストレージマシンが,移行先ストレージシステムとは別のストレージシステムにもある場合,移行はできません。
移行先ストレージシステムに次のライセンスが必要です。
- Resource Partition Manager
- nondisruptive migration
- ShadowImage(コピーペア構成を移行する場合)
移行元ストレージシステムに次のライセンスが必要です。
- ShadowImage(コピーペア構成を移行する場合)
管理サーバに次のライセンスが必要です。
- Device Manager
- Tiered Storage Manager
コピーペア構成を移行する場合にサポートするコピー系ソフトウェアを次の表に示します。
ソフトウェア サポート可否 ShadowImage ○※
- (凡例)
- ○:サポートする
注※ 1つの正ボリュームに対して2つの副ボリュームを移行できます。移行対象にできるコピーペア構成の詳細については,「9.2.5 コピーペア構成を移行する場合の注意事項」を参照してください。
項目 値 1つのマイグレーションジョブに登録できるホストの最大数 100 1つのマイグレーションジョブに登録できるボリュームの最大数 500 1つのマイグレーションジョブに登録できるボリュームに張られたパスの総数の上限 4,000 1つのボリューム当たりのパス数の上限 8 同時にタスクを実行できるマイグレーションジョブ数 10
項目 要件 移行先ボリューム 次のボリュームを移行先ボリュームとして使用できます。 次のボリュームは,移行先ボリュームとして使用できません。
- 基本ボリューム
- Dynamic Provisioningの仮想ボリューム
- 外部ボリューム
- 容量が4TB(8,589,934,592 ブロック)を超えるボリューム
- エミュレーションタイプがOPEN-3/8/9/E/K/Lであるボリューム
- メインフレームのボリューム
- 重複排除用のシステムデータボリューム
移行元ボリューム 次のボリュームを移行元ボリュームとして使用できます。 次のボリュームは,移行元ボリュームとして使用できません。
- 基本ボリューム
- LUSEボリューム
- Dynamic Provisioningの仮想ボリューム
- 外部ボリューム
- サーバからSCSI-2 ReserveまたはSCSI-3 Persistent Reserveが設定されたボリューム
- 未割り当てのボリューム
- メインフレームのボリューム
- 中間ボリューム
- コマンドデバイス
- 容量が4TB(8,589,934,592 ブロック)を超えるボリューム
- Thin ImageまたはCopy-on-Write Snapshotの仮想ボリューム
- ShadowImage,TrueCopyおよびUniversal ReplicatorのコピーペアのS-VOL
ShadowImageのコピーペアを移行する場合,移行元ボリュームにはP-VOLだけを指定します。- Data Retention Utilityのアクセス属性が設定されているボリューム
- Database Validatorが設定されているボリューム
- DKCMAINプログラムバージョン60-02-04-00/00以前に作成されたDynamic Provisioningの仮想ボリューム(Universal Storage Platform V/VMで,Product IDが[OPEN-0V]と表示されるボリュームの場合)
- DKCMAINプログラムバージョン60-02-04-00/00以前に作成されたDynamic Provisioningの仮想ボリュームに対しVolume Migrationを使用してデータを移行した場合の,移行先となる内部ボリューム(Universal Storage Platform V/VMで,Product IDが[OPEN-0V]と表示されるボリュームの場合)
- 1台の移行先ストレージシステムに移行できるボリューム数の上限は次のとおりです。
VSP G100, G200の場合:2,047
VSP G150, G350, VSP F350の場合:16,383
VSP G370, VSP F370の場合:32,767
VSP G400, G600, VSP F400, F600の場合:4,095
VSP G700, VSP F700の場合:49,151
VSP G800, VSP F800の場合:16,383
VSP G900, VSP F900の場合:65,279
VSP 5000シリーズ, VSP G1000, G1500 およびVSP F1500 の場合:65,279- LUNセキュリティ無効なポートに割り当てられているボリュームは移行できません。
項目 値 設定できる仮想ストレージマシンの数 移行先ストレージによって異なります。
VSP 5000シリーズの場合:15
VSP G1000, VSP G1500, またはVSP F1500(80-06-66-00/00以降)の場合:15
VSP G1000, VSP G1500, VSP F1500(80-06-66-00/00未満)の場合:7
VSP Gx00モデルまたはVSP Fx00モデルの場合:7
VSP E990の場合:15仮想IDを設定できるボリュームの最大数 VSP G100, G200の場合:2,048
VSP G150, G350, F350の場合:16,384
VSP G370, F370の場合:32,768
VSP G400, G600, VSP F400, F600の場合:4,096
VSP G700, VSP F700の場合:49, 152
VSP G800, VSP F800の場合:16,384
VSP G900, VSP F900の場合:65,280
VSP 5000シリーズ,VSP G1000, G1500およびVSP F1500の場合:65,280データ移行を実施する場合,次の制約事項があります。
- サーバに接続するホストグループのホストモードおよびホストモードオプションは,移行元ストレージシステムおよび移行先ストレージシステムで同一になるように設定してください。
- 移行先ストレージシステムのポートに,セキュリティ認証機能(FCSP Authentication)を設定しないでください。設定した場合,サーバから正しくログインできないおそれがあります。
- 移行先ボリュームのデータダイレクトマップ属性を設定して,移行先ボリュームにTrueCopyまたはUniversal Replicatorペアを作成する場合,移行先副サイトのストレージシステムのマイクロコードバージョンがVSP G1000の場合は80-03-2X-XX/XX 以降,VSP Gx00モデルの場合は83-03-0X-XX/XX 以降である必要があります(VSP 5000シリーズ,VSP G1500,VSP F1500およびVSP Fx00モデルの場合,マイクロバージョンの制限はありません)。データダイレクトマップ属性のボリュームを使用してTrueCopyおよびUniversal Replicatorペアを作成した場合,移行先副サイトのストレージシステムのマイクロバージョンを以前のバージョンに交換することはできません。
PGR Keyは,SCSI-3 Persistent Reserveコマンド実行時に使用されます。移行元ストレージシステムがUniversal Storage Platform V/VMの場合,1つのポート当たりのPGR Keyの個数が128以下になるように構成する必要があります。特に,Windows Server 2008およびWindows Server 2008 R2のMicrosoft Failover Cluster(MSFC)の構成はPGR Keyを多用するため,次に示す計算式であらかじめ各ポートのPGR Keyの個数を算出しておいてください。
- PGR Keyの個数を算出する計算式
Windows Server 2008 R2で,Hyper-VとMSFCを使って構成できるCluster Shared Volume(CSV)のLUの場合は,すべてのノードがLUごとに異なるPGR Key を登録しているため,PGR Key数は次に示す計算式で算出できます。
1ポート当たりのPGR Keyの数 = 接続しているノード数 × LU数 ≦ 128
上記の計算式で使用したCSVのLU以外で,Windows Server 2008およびWindows Server 2008 R2のMSFC構成のLUの場合は,PGR Key数は1つのLUに対して1個で,サーバ障害などで起こるフェイルオーバー時には,1つのLUに対して2個となるため,PGR Key数は次に示す計算式で算出できます。
1ポート当たりのPGR Keyの数 = LU数 + 32 ≦ 128
上記以外のサーバクラスタ構成の場合,PGR Key数は,LUを共有するノードの数とほぼ同じです。
1ポート当たりのPGR Keyの数 ≒ 接続ノード数 ≦ 128
上記の計算式を使用して,移行元ストレージシステム(Universal Storage Platform V/VM)内のPGR Key数が,128以下になっていることを確認してください。- PGR Keyを使用しているストレージシステムの構成例
次の図に,PGR Key を使用している移行元ストレージシステム(Universal Storage Platform V/VM)の構成例を示します。
各ポートのPGR Keyの個数は最大で128個のため,図のC2ポートおよびC3ポートのように複数のホストグループが割り当てられている場合でも,各ホストグループのPGR Keyの合計が128個以下になるような構成にしてください。
コピーペア構成を移行する場合,上記の要件に加えて,次の要件を満たす必要があります。
- 移行するコピーペアのボリュームに設定されているコピー種別がShadowImageだけであること。
- 移行する構成定義ファイルに仮想コマンドデバイスが記述されていないこと。
- 移行する構成定義ファイルに記述されているコピーペアが,すべて移行元ストレージシステムのコピーペアであること。
- 移行する構成定義ファイルに記述されているコピーペアにはすべて実体があること。
- 移行する構成定義ファイルに記載されているコピーペアは,1つのコピーグループ内ですべて同じコピー方向であること。
- 移行する構成定義ファイルがHORCM_LDEV形式で指定されていること。
- 移行する構成定義ファイルがReplication Managerで作成された構成定義ファイルか,またはそれと同じ書式であること。
- Replication ManagerがリモートのDevice Managerと連携して運用しているとき,リモートのDevice Managerを管理しているReplication Managerの動作モードをメンテナンスモードに変更したあと,ローカルのDevice Managerと同じ管理サーバにインストールされているReplication Managerの動作モードを通常モードに変更していること。
- ペア管理サーバにRAID Manager 01-32-03/XX以降がインストールされていること。
- ペア管理サーバにDevice Managerエージェントv8.1.1以降がインストールされていること。
- Device Managerエージェントが一括管理構成用の設定になっていること(一括管理構成のペア管理サーバを使用する場合)。
All Rights Reserved. Copyright© 2014, 2020, Hitachi, Ltd.