はじめにお読みください
- 〈はじめにの構成〉
■ JP1ネットワーク管理製品でできること
安定した環境やサービスを提供するうえで欠かすことのできないネットワーク管理ですが,日ごとに複雑化・大規模化していくネットワークに,管理者の作業が増大していませんか。
次のような悩みをお持ちなら,従来のネットワーク管理・運用方法を見直し,JP1ネットワーク管理製品を導入しましょう。JP1ネットワーク管理製品を導入すれば,ネットワーク構成を効率良く把握し,迅速に障害を特定・解決できます。
また,JP1ネットワーク管理製品では,ネットワーク構成やリソース状況を直感的に把握できる多彩な画面を提供し,ネットワーク管理者の日々の業務をサポートします。
JP1ネットワーク管理製品の基本的なシステム構成を次に示します。
- JP1/Network Node Manager i(以降,NNMiと表記します)
業界標準のSNMPを採用し,ネットワークの構成管理,障害管理を実現するマネージャープログラムです。IPネットワーク上のノードを自動で発見して構成を管理できます。また,ネットワークの障害を検知してシステム管理者に警告することもできます。
- JP1/SNMP System Observer(以降,SSOと表記します)
SNMPをサポートするネットワーク機器を対象に,リソースを収集するマネージャープログラムです。ネットワーク機器のベンダーを意識することなく監視できます。
マネージャープログラムの主な機能は次のとおりです。
製品名 |
機能名 |
機能の説明 |
---|---|---|
NNMi |
ノードの検出 |
設定したルールに従い,ノードを自動検出します。また,手動でノードを追加することもできます。 |
トポロジの検出・表示 |
レイヤー3トポロジ(論理的なネットワーク構成)に加え,レイヤー2トポロジ(物理的な結線によるネットワーク構成)を自動検出し,マップに表示します。 |
|
ICMP/SNMPポーリングやSNMPトラップによる監視 |
ICMP/SNMPポーリングによって,オブジェクトの状態を監視します。また,SNMPトラップによって障害を監視します。 |
|
根本原因解析 |
検出したレイヤー2およびレイヤー3トポロジに基づいて,障害の根本原因を解析します。 |
|
インシデント管理 |
ポーリングやSNMPトラップによって検出した障害をインシデントとして通知します。 |
|
自動アクション |
インシデントの状態に応じて,任意のコマンドを自動アクションとして実行できます。 |
|
SSO |
リソース収集 |
回線利用率などのネットワーク性能情報など,さまざまなシステムリソースを監視します。 |
■ このマニュアルで説明すること
このマニュアルでは,JP1ネットワーク管理製品の基本的な構築方法および運用方法について説明しています。このマニュアルを読んだユーザーが,JP1ネットワーク管理製品を使用して,日々のネットワーク管理や迅速な障害対応が行えるようになることを目指します。
このマニュアルは,次に示すシステム,および組織の構成に基づいて運用手順を説明します。
このマニュアルで説明する構築手順
主任オペレーターは,システム構築者にJP1ネットワーク管理製品の環境構築を依頼します。
システム構築者は,監視マネージャーとなるサーバを用意し,マネージャー環境を構築します。
システム構築者は,JP1ネットワーク管理製品の設定を行います。
JP1ネットワーク管理製品の設定が完了したら,システム構築者はそのことを主任オペレーターに連絡します。
連絡を受けた主任オペレーターは,担当オペレーターをユーザーに登録し,JP1ネットワーク管理製品による運用を開始します。
■ マニュアルの読み方
JP1ネットワーク管理製品では,このマニュアルのほかにも複数のマニュアルとヘルプを提供しています。さらに応用的な機能や操作を知りたい場合は,目的に応じて次のようにお読みください。
他マニュアルへの参照先は,『〜については,マニュアル「△△」の「○○」のトピックを参照してください。』の形式で記載しています。「○○」をキーワードとしてマニュアル「△△」の索引内を検索して,該当する説明をお読みください。
このマニュアルでは,次に示す環境を前提として説明しています。
- 監視マネージャーでの操作
Windowsの場合:Windows Server 2019を使用している環境
Linuxの場合:Linux 8.1 (x64)を使用している環境
- Webブラウザでの操作
Microsoft Edgeを使用している環境
製品の改良などによって,このマニュアルに掲載されている画面はご使用の製品画面と一部異なることがあります。あらかじめご了承ください。