jegn_log.sh(UNIX限定)
機能
JP1/IM - EG for NNMiで障害が発生したときに資料を採取するためのツールです。JP1/IM - EG for NNMiの保守資料,OSのシステム情報,統合トレースログなどを採取します。
このツールは,シェルスクリプトです。ユーザーによるカスタマイズはできません。
このツールを実行すると,資料を採取する対象ディレクトリまたはファイルを一次資料および二次資料に区分けし,指定した資料格納ディレクトリの直下でアーカイブしたあと,圧縮ファイルを作成します。
一次資料は,障害時の切り分けや,軽度の障害の調査を目的に採取する資料です。必要最低限のログおよび設定ファイルを採取します。二次資料は,一次資料ではわからなかった障害をさらに調査するための詳細資料です。core解析情報,JP1/BaseのイベントDBなどを採取します。
また,JP1/IM - EG for NNMiのコアダンプがある状態でこのコマンドを実行すると,KNAG1044-Iメッセージが表示されて,コアダンプを削除するかどうかを確認してきます。「y」または「yes」を入力した場合,コアダンプは削除されます。
このツールを使って採取できる資料の詳細については,「10.3.2 採取が必要な資料(UNIXの場合)」を参照してください。
形式
jegn_log.sh -f 資料格納ディレクトリ名 [-h 論理ホスト名] [-t] [-u] [-n] [-p] [-r] [-q] [ディレクトリ名またはファイル名...]
実行権限
スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
/opt/jp1eg4nnmi/tools
引数
-f 資料格納ディレクトリ名
採取した資料の格納ディレクトリ名を,スペースを含まない絶対パスで指定します。このオプションは省略できません。
以前に採取した資料が残っているディレクトリ名を指定した場合,採取した資料を上書きしてよいかどうかの確認メッセージが表示されます。ただし,-qオプションを指定した場合,資料は上書きされます。
なお,テープなどのデバイスファイル名を指定した場合,採取した資料は圧縮されずにデバイスに格納されます。
-h 論理ホスト名
クラスタシステムで運用している場合に,論理ホスト名を指定します。指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。このオプションを指定した場合,物理ホストと論理ホストの両方の資料を採取します。このオプションを省略した場合,物理ホストの資料だけ採取します。クラスタシステムを使用していない場合には指定は不要です。
なお,このオプションを省略した場合,通常のコマンドは環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が設定されますが,このコマンドでは設定されません。このため,クラスタシステムで使用する場合には論理ホスト名を必ずこのオプションで指定してください。
-t
hosts,services,およびpasswdファイルを採取しない場合に指定します。
-u
core解析情報を採取しない場合に指定します。
-n
JP1/Baseの保守資料を採取しない場合に指定します。
-p
JP1/BaseのイベントDBを取得しない場合に指定します。
-r
JP1/Baseのコマンド実行履歴ファイルを採取しない場合に指定します。
-q
資料採取処理の続行確認の応答待ちが必要ない場合に指定します。
-qオプションを指定しない場合は,続行確認のメッセージとともに応答待ちになります。
ディレクトリ名またはファイル名
このツールで任意のファイルまたはディレクトリを採取したいときに指定します。絶対パス名で指定してください。複数指定する場合は,スペースで区切ってください。
なお,このオプションは,指定したいほかのオプションをすべて指定したあとに指定してください。採取した資料は物理ホストの一次資料に格納されます。
注意事項
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このツールによって採取できる資料の総容量は膨大になるため,このツールを実行する前に必要容量を見積もり,ご使用のマシンの空き容量を確認する必要があります。採取する資料のサイズについては,JP1/IM - EG for NNMiのリリースノートを参照してください。
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このツールを同時に複数実行しないでください。資料が上書きされたり,採取できなかったりする場合があります。
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採取するファイルが見つからない場合,「ファイルが見つかりません」などのメッセージが表示されることがありますが,対処の必要はありません。
戻り値
0 |
正常終了 |
8 |
異常終了 |