15.9.3　エージェント単体でのメンテナンス実施例

ここでは，エージェント単体でのメンテナンスを実施する場合の実施例について説明します。

エージェントで緊急対処を必要とする問題が発生した場合，問題調査のためのイベントは監視する必要がありますが，メンテナンスに移行したあとのイベントは不要です。メンテナンスに移行する前に，不要なイベントを除外できるように，イベント取得フィルターに不要なイベントを取得対象外とする共通除外条件を設定し，他ホストの監視を継続するようにしてください。なお，共通除外条件で取得したイベントを自動アクションの実行対象外にすることもできます。

ここでは，不要なイベントを取得対象外とする場合のエージェント単体でのメンテナンスの実施例を次の図に示します。

図15‒24　エージェント単体でのメンテナンス実施例

図中の番号に従って説明します（図中の丸付き番号は，次に示す番号にそれぞれ対応しています）。

1. JP1/IMで監視しているエージェントの中のホストBに障害が発生し，JP1イベントが発行されました。

2. マネージャーのJP1/Base，JP1/IM - Managerにあるイベント取得フィルターを経由したJP1イベントを，JP1/IM - Viewで参照します。

3. ホストBのメンテナンスを実施するため，あらかじめ作成しておいたホストBのメンテナンス用の共通除外条件（ホストBから発行されるJP1イベントを取得しないように設定した共通除外条件）を有効にします。

   共通除外条件の切り替えは，JP1/IM - Viewの［システム環境設定］画面または［イベント取得条件一覧］画面から切り替える方法と，jcochfilterコマンドを使用して切り替える方法があります。

4. ホストBのメンテナンス用の共通除外条件を有効にしたため，ホストBから発行されたJP1イベントは，JP1/IM - Managerで取得されなくなります（JP1/IM - Viewの画面にも表示されません）。

5. ホストBのメンテナンス作業を実施します。

6. メンテナンス作業の終了後，JP1/IM - Viewの［システム環境設定］画面または［イベント取得条件一覧］画面から，またはjcochfilterコマンドを使用して，共通除外条件を無効にします。

共通除外条件の有効・無効を切り替える方法については，マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 運用ガイド」の「6.5.3　適用するイベント取得フィルターを切り替える」を参照してください。

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