14.1.8 JP1イベントの重大度変更の検討
JP1イベントの重大度をシステム監視で適切なJP1イベントに変更して管理するよう,JP1イベントの重大度変更について検討してください。
統合マネージャーに転送されるJP1イベントは,発行元ホストや発行プロダクトによってJP1イベントの重大度とシステムの運用に合った重大度が異なる場合があります。
イベントの重大度変更機能を使うことで,JP1イベントの重大度を変更でき,システムの運用に合わせたイベント管理ができます。また,エージェントごとに,一つの重大度を設定できます。
- 〈この項の構成〉
(1) 重大度を変更できるイベント
JP1イベントおよびJP1/SES形式のイベントの重大度を変更できます。ただし,重大度が256バイト以上の文字列の場合,重大度を変更できません。重大度を変更できなかった場合,「KAVB4611-E」のメッセージが統合トレースログファイルに出力されます。
(2) 機能の影響
重大度変更は,各機能に影響があります。重大度を変更した場合に影響がある定義,およびどちらの重大度を指定できるかを次の表に示します。
項番 |
定義 |
変更前の重大度 |
変更後の重大度 |
---|---|---|---|
1 |
イベント取得フィルター |
○ |
× |
2 |
表示フィルター |
○ |
○ |
3 |
ユーザーフィルター |
× |
○ |
4 |
重要イベント定義 |
× |
○ |
5 |
イベント検索の条件 |
○ |
○ |
6 |
相関イベント発行定義 |
× |
○ |
7 |
自動アクション定義 |
× |
○ |
8 |
イベント拡張属性定義 |
× |
○ |
9 |
イベントガイド情報 |
× |
○ |
10 |
モニター画面呼び出し定義 |
× |
○ |
11 |
発生元ホストのマッピング定義 |
○ |
× |
12 |
繰り返しイベント条件 |
○ |
× |
13 |
表示メッセージ変更定義 |
× |
○ |
(3) 連携製品の影響
重大度変更は,各連携製品にも影響があります。
ここでは,セントラルスコープでの影響について説明します。
(a) セントラルスコープでの影響
セントラルスコープでは,変更後の重大度でJP1イベントを監視します。
また,重大度を変更することで,すでに作成されている監視ノードの状態変更条件が一致しない場合があります。監視ノードの状態が変更されないことを避けるため,次に示すシステム監視オブジェクトの状態変更条件を見直す必要があります。
-
「エージェント監視(PFM)」システム監視オブジェクト
-
リソースエラーのイベント(PFM)
-
リソース警告のイベント(PFM)
-
-
「HiRDB監視」システム監視オブジェクト
-
HiRDB緊急のイベント
-
HiRDB警戒のイベント
-
HiRDB致命的のイベント
-
HiRDBエラーのイベント
-
HiRDB警告のイベント
-
-
「物理ホスト監視(System Manager)」システム監視オブジェクト
-
物理ホスト緊急のイベント
-
物理ホスト警戒のイベント
-
物理ホスト致命的のイベント
-
物理ホストエラーのイベント
-
物理ホスト警告のイベント
-
システム監視オブジェクトの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「8. システム監視オブジェクト一覧(セントラルスコープ用)」を参照してください。