4.15.3 JP1イベントの情報やアクションの実行結果などをクリップボードにコピー
クリップボードにコピーする機能を有効にしている場合,JP1イベントの情報やアクションの実行結果などについて,選択した部分の情報をCSV形式でクリップボードにコピーできます。これを利用して,重度な障害が発生したJP1イベントなどの特定の情報を,テキストエディターやメール本文に貼り付けて報告するなど,一時的に使用できます。
この機能はデフォルトで有効になっています。クリップボードのコピー可否に関する手順については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 構築ガイド」の「1.20.2 JP1/IM - View(セントラルコンソール・ビューアーおよびセントラルスコープ・ビューアー)の動作カスタマイズ(Windowsの場合)」を参照してください。
JP1イベントの情報やアクションの実行結果をクリップボードにコピーする機能について,対象となる画面と項目,出力形式,出力項目などについて,次に説明します。
(1) クリップボードにコピーできる情報と対象の画面
クリップボードにコピーできる情報は次の3種類です。
-
JP1イベント情報
-
アクション結果
-
コマンド実行結果
これらを表示する画面で,クリップボードへのコピー機能が使用できます。コピーできる情報が表示される画面とその画面項目を次の表に示します。
画面名 |
画面項目 |
コピー対象情報 |
---|---|---|
[イベントコンソール]画面
|
イベント一覧 |
JP1イベント情報 |
[イベント詳細]画面 |
[イベント属性] |
JP1イベント情報(詳細情報) |
[関連イベント一覧(集約)]画面 |
|
JP1イベント情報 |
[関連イベント一覧(相関)]画面 |
|
JP1イベント情報 |
[アクション結果]画面 |
[実行結果一覧] |
アクション結果 |
[アクション結果詳細]画面 |
[実行結果] |
アクション結果(詳細情報) |
[アクション結果一覧]画面 |
[実行結果一覧] |
アクション結果 |
[コマンド実行]画面 |
[実行結果] |
コマンド実行結果 |
[イベントコンソール]画面は,[編集]−[コピー]を選択するか,または[Ctrl]+[C]キーを押すことでクリップボードに情報をコピーできます。その他の画面は,[Ctrl]+[C]キーを押してクリップボードに情報をコピーできます。
(2) CSVの出力イメージ・出力形式
クリップボードにコピーした情報は,CSV形式で出力できます。情報はJP1/IM - Viewの画面に表示されている順序で出力されます。項目を識別できるように,表示項目名がヘッダー情報として付加されます。
CSVの出力イメージは次の図のとおりです。
1行目にはJP1/IM - Viewで選択した情報に対応する表示項目名がコンマ区切りで出力されます。
2行目以降には1行目の表示項目に従って,選択した情報がコンマ区切りで出力されます。
CSVの出力形式は次のとおりです。
-
各項目は半角コンマ(,)で区切られます。
項目1,項目2,項目3,項目4,項目5,...
-
各行は改行コード(CRLF)で区切られます。
項目1,項目2,項目3,項目4,項目5,...(CRLF)
項目1,項目2,項目3,項目4,項目5,...(CRLF)
-
項目に半角コンマ(,)が含まれていた場合は,その項目全体がダブルクォーテーション(")で囲まれます。
項目1,"項目,2",項目3,項目4,項目5,...
-
項目に制御文字(0x00〜0x1F,0x7F〜0x9F)が含まれていた場合は,その項目全体がダブルクォーテーション(")で囲まれます。
項目1,"項目(0x00)2",項目3,項目4,項目5,...
-
項目にダブルクォーテーション(")が含まれていた場合は,項目のダブルクォーテーション(")の前にもう一つダブルクォーテーション(")が付き,その項目全体がダブルクォーテーション(")で囲まれます。
項目1,"項目""2",項目3,項目4,項目5,...
-
項目が空の場合は,その項目は空白(何も入力されない)になります。
項目1,,項目3,項目4,項目5,...
(3) CSVの出力項目
コピーした情報によって出力される項目とその内容を次に示します。
- JP1イベント情報
-
JP1イベント情報の出力項目の内容は,イベント一覧情報を保管する場合の2行目以降の内容と同じになります。詳細については,「表4-21 2行目,3行目以降に出力される内容」を参照してください。ただし,ヘッダー情報はないため,表示項目は1行目に,イベント情報は2行目以降に出力される内容になります。
- アクション結果
-
アクション結果として出力される内容を次の表に示します。
表4‒24 アクション結果として出力される内容 表示項目名
項目
アクション通し番号
画面に表示されている文字列が出力されます。
アクション
画面に表示されている文字列が出力されます。
ホスト名
画面に表示されている文字列が出力されます。
状態
画面に表示されている文字列が出力されます。
遅延
画面に表示されている文字列が出力されます。
イベント登録時刻
次の形式で出力されます。
-
属性値が1970/01/01 00:00:00(GMT)からの秒数の場合
属性値をJP1/IM - ViewのタイムゾーンでYYYY/MM/DD hh:mm:ssの形式に変換して出力します。
-
属性値が上記以外の場合
属性値に設定されている文字列を出力します。
イベント到着時刻
終了時刻
終了コード
画面に表示されている文字列が出力されます。
表4‒25 コマンド実行結果として出力される内容 表示項目名
項目
時刻
次の形式で出力されます。
-
属性値が1970/01/01 00:00:00(GMT)からの秒数の場合
属性値をJP1/IM - ViewのタイムゾーンでYYYY/MM/DD hh:mm:ssの形式に変換して出力します。
-
属性値が上記以外の場合
属性値に設定されている文字列を出力します。
ホスト名
画面に表示されている文字列が出力されます。
メッセージ
画面に表示されている文字列が出力されます。
-
- JP1イベント情報(詳細情報)またはアクション結果(詳細情報)
-
JP1イベント情報またはアクション結果の詳細情報として出力される内容を次の表に示します。
表4‒26 詳細情報として出力される内容 表示項目名
項目
属性名
画面に表示されている文字列が出力されます。
属性値
画面に表示されている文字列が出力されます。
ただし,属性値として時刻を表示する場合は,次の形式で出力されます。
-
属性値が1970/01/01 00:00:00(GMT)からの秒数の場合
属性値をJP1/IM - ViewのタイムゾーンでYYYY/MM/DD hh:mm:ssの形式に変換して出力します。
-
属性値が上記以外の場合
属性値に設定されている文字列を出力します。
-
(4) 注意事項
クリップボードにコピーする機能についての注意事項を次に示します。
-
[Ctrl]+[C]キーを使用して情報をクリップボードにコピーしたい場合,この機能が有効になっているかどうか確認してください。デフォルトでは有効です。
-
クリップボードへは,メニューまたはショートカットキーからコピー操作を行ったタイミングに,フォーカスのある画面項目で選択されている情報がコピーされます。選択していても,コピー操作前に自動更新によるスクロールアウトなどで選択が解除された情報は,コピーの対象外になります。
-
クリップボードにコピーする情報が大き過ぎてメモリー使用量の上限を超えた場合は,コピー処理が中断されクリップボードに出力されません。