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JP1 Version 13 JP1/Integrated Management 3 - Manager 導入・設計ガイド


4.15.1 イベント一覧情報の保管(CSV出力)

JP1/IMでは,JP1/IM - Viewに表示されるイベント情報のスナップショットをCSV出力して保存できます。これを利用して日々の監視・対処履歴を管理できます。また,メンテナンスなどでのシステム見直しの際に,レポートとして活用できます。

イベント一覧情報をCSV出力する場合の,対象となる画面,出力形式,出力項目などについて,次に説明します。

注※ スナップショットとは,特定のタイミングで情報を抽出することを意味します。

〈この項の構成〉

(1) CSV出力できる画面

次に示す画面からイベント一覧の情報をCSV出力できます。

(2) CSVの出力イメージ・出力形式

CSVの出力イメージは次の図のとおりです。

図4‒93 イベント一覧情報のCSVの出力イメージ

[図データ]

1行目にはCSVのヘッダー情報がコンマ区切りで出力されます。

2行目にはJP1/IM - Viewで表示されている項目が,左から表示順にコンマ区切りで出力されます。JP1/IM - Viewで表示する項目は[ユーザー環境設定]画面の[イベント表示項目]ページで設定します。

3行目には画面の最も上に表示されているイベント情報が出力されます。なお,このときには表示項目(2行目)と同様に,イベント情報がコンマ区切りで出力されます。

4行目以降,画面の表示順に従って,3行目と同じ形式でイベント情報が出力されます。

CSVの出力形式は次のとおりです。

(3) CSVの出力項目

CSVの1行目には次表に示すヘッダー情報が出力されます。

表4‒20 ヘッダー情報の出力内容

ヘッダー項目

出力内容

出力時刻

スナップショットしたときの時刻が,次の形式(年/月/日 時:分:秒)で出力されます。

  • 属性値が1970/01/01 00:00:00(GMT)からの秒数の場合

    属性値をJP1/IM - ViewのタイムゾーンでYYYY/MM/DD hh:mm:ssの形式に変換して出力します。

  • 属性値が上記以外の場合

    属性値に設定されている文字列を出力します。

ログインユーザー名

CSV出力の操作をしたJP1ユーザー名が出力されます。

接続ホスト名

CSV出力の操作をした際のログイン先のマネージャーホスト名が出力されます。

出力対象画面名

CSV出力の操作をした際に表示している[イベントコンソール]画面のページ名(イベント監視,重要イベント,イベント検索,のどれか)が出力されます。

CSVの2行目に出力される内容(表示項目)はJP1/IM - Viewの[ユーザー環境設定]画面の設定によって変わります。また,3行目以降に出力される内容(イベント情報)も2行目に出力される内容に合わせて変わります。

CSVの2行目,3行目以降に出力される内容を次の表に示します。

表4‒21 2行目,3行目以降に出力される内容

表示項目

(2行目に出力される内容)

イベント情報

(3行目以降に出力される内容)

出力条件

対処状況

画面に表示されるアイコンは次のように変更されて出力されます。

[図データ] →対処済

[図データ] →処理中

[図データ] →保留

(無印) →未対処

集約イベント内に対処状況が異なるイベントがあった場合,上記アイコン横に「!」が表示されます。この場合にCSV出力すると,上記文字列右横に「!」が出力されます。

メモ情報がある場合は,対処状況および「!」の横に「,メモ有」と表示されます。

集約状態

画面に表示されている文字列が出力されます。

[ユーザー環境設定]画面で[集約表示]を「有効」に設定している場合(繰り返しイベントの集約表示機能を使用する場合)および繰り返しイベントの監視抑止機能が有効な場合に出力されます。

重大度

画面に表示されている文字列が出力されます。

なお,重大度による色情報やアイコンについては出力されません。

[ユーザー環境設定]画面で[表示項目]にこの項目を設定している場合だけ出力されます。

重大度(変更前)

重大度変更

画面に表示されるアイコンは次のように変更されて出力されます。

[図データ]重大度変更フラグ →変更あり

(無印) →空白

開始時刻

次の形式で出力されます。

  • 属性値が1970/01/01 00:00:00(GMT)からの秒数の場合

    属性値をJP1/IM - ViewのタイムゾーンでYYYY/MM/DD hh:mm:ssの形式に変換して出力します。

  • 属性値が上記以外の場合

    属性値に設定されている文字列を出力します。

終了時刻

到着時刻

登録時刻

登録ホスト名

画面に表示されている文字列が出力されます。

ユーザー名

メッセージ

イベントID

プロダクト名

オブジェクトタイプ

オブジェクト名

登録名タイプ

登録名

事象種別

イベントDB内通し番号

発行元プロセスID

発行元ユーザーID

発行元グループID

発行元ユーザー名

発行元グループ名

発行元イベントDB内通し番号

発生元ホスト名

アクション

画面に表示されるアイコンは次のように変更されて出力されます。

[図データ] →実行

[図データ] →一部抑止

[図データ] →抑止

[図データ]→繰り返しイベント

[図データ] →アクション除外イベント

(無印) →空白

なお,集約イベント内にアクションが異なるイベントがあった場合,上記アイコン横に「!」が表示されます。この場合にCSV出力すると,上記文字列右横に「!」が出力されます。

種別

画面に表示されるアイコンは次のように変更されて出力されます。

[図データ] →相関成立イベント

[図データ] →相関不成立イベント

[図データ] →繰り返しイベント

[図データ] [図データ] →繰り返しイベント,相関成立イベント

[図データ] [図データ] →繰り返しイベント,相関不成立イベント

(無印) →空白

アクション種別

画面に表示されるアイコンは次のように変更されて出力されます。

[図データ] →コマンド

(無印) →空白

メッセージ(変更後)

画面に表示されている文字列が出力されます。

表示メッセージ変更

画面に表示されるアイコンは次のように変更されて出力されます。

[図データ]表示メッセージ変更フラグ →変更あり

(無印) →空白

表示メッセージ変更定義名

画面に表示されている文字列が出力されます。

固有の拡張属性

画面に表示されている文字列が出力されます。

イベント拡張属性定義ファイル(拡張ファイル)に定義した上で,[ユーザー環境設定]画面で[表示項目]にこの項目を設定している場合だけ出力されます。

(凡例)

−:なし

イベント情報マッピング定義で任意の表示項目に固有の拡張属性をマッピングしている場合は,その値が文字列で出力されます。また,その際には[イベントコンソール]画面に表示されている情報どおりの形(出力値の先頭に「#△」(△:半角スペース)が付いた状態)で出力されます。

イベントが1件も表示されていない状態でCSV出力した場合,ヘッダー情報(1行目)と表示項目(2行目)だけが出力されます。また,表示項目に対応する情報がなかった場合,その個所は空白になります。

文字列が制御文字だった場合,画面上では制御文字をスペースに変換して表示します。イベント一覧情報の保管(CSV出力)の場合,制御文字をそのまま出力します。

(4) スナップショットのタイミング

イベント情報のスナップショットのタイミングは,[イベントコンソール]画面の表示メニューの[ファイル]−[表示イベントを保存]を選択(クリック)したときです。このときに[イベントコンソール]画面上に表示されていたイベント情報がスナップショットされます。

重要
  • [イベントコンソール]画面の[イベント監視]ページ,[重要イベント]ページに表示されるイベント情報は,デフォルト設定で5秒経つごとに自動更新されるようになっています。

    CSV出力する際に,自動更新をやめておきたい場合には,[ユーザー環境設定]画面の[表示内容の更新]の設定を「する」から「しない」に変更する必要があります。

  • CSVファイルは,リムーバブルメディアには出力できません。