3.10.2 繰り返しイベントの表示抑止
繰り返しイベントの表示抑止を使用すると,同じ繰り返しイベント条件に一致する繰り返しイベントの中で,集約開始イベントが[統合オペレーション・ビューアー]画面に表示されます。集約開始イベントよりあとの繰り返しイベントは,[統合オペレーション・ビューアー]画面には表示されません。集約開始イベントよりあとの繰り返しイベントは,[繰り返しイベント一覧]画面に表示されます。
また,同じ繰り返しイベント条件で表示を抑止される繰り返しイベントの中に,重要イベントと重要イベントではないイベントが混在する場合は,別々に集約して表示されます。
- 集約開始イベント
-
インテリジェント統合管理基盤が繰り返しイベントの表示抑止を開始した繰り返しイベントです。
繰り返しイベントの表示抑止の概要,および関係する用語の定義については,「4.4.2 繰り返しイベントの表示抑止に関係する用語の定義」を参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) 集約開始イベントの状態の伝播
集約開始イベントの重大度の種類に対応する状態が,統合オペレーション・ビューアーの[稼働状況]領域に伝播します。集約された繰り返しイベントの重大度は,伝播しません。必要に応じて重大度別に集約されるように,繰り返しイベント条件定義を見直してください。
(2) 発生元ホスト名やプロダクト名などが異なる繰り返しイベントの扱い
集約された繰り返しイベントは,集約開始イベントが属するIM管理ノードにまとめられます。繰り返しイベントが属しているIM管理ノードには表示されません。必要に応じて発生元ホスト名別,プロダクト名別に集約されるように,繰り返しイベント条件定義を見直してください。
(3) 対処状況を変更した場合の扱い
集約開始イベントの「対処状況」を「対処済み」に変更しても,正常と扱われません。すべての繰り返しイベントを「対処済み」に変更する必要があります。
集約開始イベントと集約している繰り返しイベントの対処状況が異なる場合は,集約開始イベントの対処状況欄に「!」が表示されます。
(4) 重要イベントを解除・削除したときの扱い
重要イベントとして集約されている集約イベントを,JP1/IM - Viewの[イベントコンソール]画面の[重要イベント]ページで重要イベント解除・削除した場合でも,集約は解除されません。また,集約開始イベントを重要イベント解除または削除しても,正常と扱われません。すべての繰り返しイベントを「対処済み」に変更するか,重要イベント解除または削除する必要があります。
集約開始イベントと集約している繰り返しイベントの重要度が異なる場合は,集約開始イベントの重要イベント欄に「!」が表示されます。
(5) イベントが削除されたときの扱い
統合監視DB内に残っている繰り返しイベントのうち,インテリジェント統合管理基盤が表示抑止している最も古い繰り返しイベントを集約開始イベントとして,ステータスを再評価します。再評価の結果は,[統合オペレーション・ビューアー]画面に反映されます。
(6) 繰り返しイベントの表示抑止(イベント一覧への表示抑止)と,各フィルターおよび機能との関係
繰り返しイベントの表示抑止は,JP1/IM - Managerおよびインテリジェント統合管理基盤で実施されます。JP1/IM - Managerは,イベントサービスから取得した監視対象イベント(イベント取得フィルターを通過したイベント)とユーザーが設定した繰り返しイベント条件とを比較します。監視対象イベントが繰り返しイベント条件に一致した場合,JP1/IM - Manager は「取得した監視対象イベントが繰り返しイベントである」と判断します。繰り返しイベントであると判断されたイベントは,インテリジェント統合管理基盤で集約イベントとして集約され,統合オペレーション・ビューアーのイベント一覧への表示が抑止されます。
繰り返しイベントの表示抑止(イベント一覧への表示抑止)とJP1イベントの各フィルターおよび機能との関係を次の図に示します。