1.2.4 マネージャ Clientとは
マネージャ Clientとは、マネージャ Clientで管理するプリンタへ印刷する際に、システム運用者にマネージャ Clientの画面(マネージャクライアント)を利用して印刷ジョブを操作する機能を提供する製品です。マネージャ Clientは、監視サーバとしてサーバ環境にも配置できます。監視サーバは、プリンタサーバと同じサーバマシン上にも、別のサーバマシン上にも配置できます。拡張オプションを使用すると、監視サーバを複数のログインユーザで利用できます。
マネージャ Clientでは、マネージャクライアントを起動して、マネージャサービスから受信したジョブ登録通知を画面に表示します。システム運用者は、マネージャクライアントから全ページ印刷などの印刷指示を、マネージャサービスおよびモニタサービスを経由して行います。
マネージャクライアントは、モニタからの更新通知を受けて、ジョブやプリンタの情報を更新します。プリンタの障害発生時には、モニタサービスから通知を受けたマネージャサービスが、マネージャクライアントへ障害を通知します。システム運用者は、マネージャクライアントから再印刷などの印刷指示をマネージャサービス経由で行います。
- 重要
-
監視サーバをプリンタサーバと同じサーバマシンに配置して、複数のログインユーザで利用する場合、マネージャクライアントとマネージャコンソールは、同じログインユーザで起動できません。この場合は、それぞれ異なるログインユーザで起動してください。
マネージャ Clientの構成要素を次の図に示します。
-
モニタ環境設定
モニタを使用する際に必要なプリンタ情報を定義し、環境設定ファイルへプリンタ情報を出力します。環境設定ファイルに従って、Windowsプリンタを作成します。また、モニタで管理する出力先プリンタの一覧を出力します。
-
マネージャ環境設定
マネージャで管理する印刷ジョブを出力するプリンタ情報を定義し、環境設定ファイルへ出力します。監視対象プリンタを登録する際には、モニタ環境設定が出力した出力先プリンタの一覧を利用できます。
-
マネージャ Client環境設定
マネージャのIPアドレスや監視対象のプリンタを登録し、環境設定ファイルへ出力します。監視対象プリンタを登録する際には、モニタ環境設定が出力した出力先プリンタの一覧を利用できます。
-
モニタサービス
Windowsプリンタから印刷データを取り出してプリンタへ出力し、そのプリンタを監視します。用紙交換や障害が発生した場合は、マネージャサービスへ通知します。
-
マネージャサービス
マネージャで管理する印刷ジョブを制御します。マネージャクライアントからの要求をモニタサービスへ通知し、モニタサービスからの要求をマネージャクライアントへ通知します。また、用紙交換が発生した場合は、マネージャクライアントへ通知し、マネージャクライアントからの要求を実行します。
-
マネージャコンソール
マネージャサービスから通知された内容を画面に表示します。ユーザの画面操作に従って、印刷ジョブに対する出力指示の要求をマネージャサービスへ通知します。
-
マネージャクライアント
マネージャサービスから通知された内容を画面に表示します。表示する内容は、クライアントマシンにログインするすべてのユーザで共通の設定とするか、またはログインするユーザごとに設定するかによって異なります。ユーザの画面操作に従って、印刷ジョブに対する出力指示の要求をマネージャサービスへ通知します。
また、マネージャ Clientを利用した操作と処理の流れを次の図に示します。
この図の操作手順を次に示します。
-
モニタの環境設定で、監視するプリンタを定義します。
-
マネージャの環境設定で、印刷ジョブを運用するプリンタを定義します。
-
モニタサービスをWindowsサービスから起動します。
-
マネージャ Clientの環境設定で、クライアント環境で印刷ジョブを運用するプリンタを定義します。
-
マネージャサービスをWindowsサービスから起動します。
-
マネージャクライアントを起動します。
-
印刷アプリケーションプログラムから印刷ジョブをWindowsプリンタに出力指示(印刷)します。
-
マネージャクライアントから、印刷中止を指定します。
-
マネージャクライアントから、全ページ印刷を指定します。
-
マネージャクライアントから、印刷ジョブをジョブ保存先フォルダから削除するために印刷削除を指定します。