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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 - Asset Console 構築・運用ガイド


9.1.2 インポート時の注意事項

CSVファイルを作成するとき、またはインポートの条件を指定するときの注意事項について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 編集不可のプロパティ

管理項目「更新識別」(プロパティ「UpdateInd」)は、資産管理システムで使用する情報のため、編集しないでください。JP1/IT Desktop Management 2 - Managerから取り込んだ情報をjamimportコマンドによるインポートで更新する場合、「更新識別」に指定する値を誤ると、次回JP1/IT Desktop Management 2 - Managerから管理情報を取り込んだときに削除されることがあります。

このような状況を避けるために、インポートを実行したあとにJP1/IT Desktop Management 2 - Managerから管理情報を取り込む際は、更新日付に関係なくすべての情報を取り込むことをお勧めします。

(2) IDを伴うクラスのインポート

エクスポートしたデータ以外をインポートする場合、「資産ID」、「契約ID」などのIDを伴うクラスをインポートする際には、IDを10001〜1000000000の範囲で指定します。ただし、「部署ID」および「設置場所ID」は、IDを1000000001〜9999999999の範囲以外で指定します。IDはユニークとなるように指定してください。また、指定できる範囲外のIDを指定すると、Asset Consoleによって自動的に採番されるIDと重複してエラーとなるので注意してください。

10001〜1000000000の範囲内でIDを指定するプロパティを次に示します。

1000000001〜9999999999の範囲以外でIDを指定するプロパティを次に示します。

(3) 半角英数字だけが使用できるプロパティのインポート

次のプロパティは、必ず半角英数字で値を指定してインポートしてください。

(4) ユーザ拡張用の管理項目(プロパティ)の指定

管理項目には、必要に応じて追加するための項目が用意されているものがあります。「固有情報」または「UserProperty」が名称に含まれる項目(プロパティ)がそれに当たります。

このユーザ拡張用の項目には、管理項目編集画面で管理項目を追加してから、管理対象となる値を指定してください。

管理項目の追加方法については、「11.2 管理項目の変更(管理項目編集)」を参照してください。

(5) 同一のキーとなるプロパティで関連づいているオブジェクトクラスのインポート

jamimportコマンドでのインポートの場合、同一のキーとなるプロパティで関連づいているオブジェクトクラスをインポートする際は、必ずキーとなるプロパティの値を同じにしてください。

また、ハードウェア資産情報のように、必ず資産情報とセットで管理されるオブジェクトクラスは、ハードウェア資産情報と資産情報をペアでインポートしてください。

(6) インポート時の更新制御

クラスのプロパティには、同一の情報に対して複数の更新が行われようとした場合に、更新の可否を決定する情報(更新制御情報)が用意されています。

エクスポートしたデータを利用してインポートする際、エクスポート後に同一の情報が更新されていた場合、この「更新制御情報」の値が変わっているため、エクスポート時の値を指定した状態ではインポートされません。

エクスポート後に変更があったかどうかに関係なく、インポートするデータを上書きする場合は、「更新制御情報(UpdateTime)」の列を削除してインポートしてください。

(7) CreationClassNameの指定

jamimportコマンドでのインポートの場合、各オブジェクトクラスのプロパティ「CreationClassName」には、必ずオブジェクトクラス名を指定します。

(8) Microsoft ExcelでのCSVファイルの編集方法

Asset Consoleに登録するCSVファイルを編集する場合、Microsoft Excelを使用して直接ファイルを開くと、コード、IDなど先頭に0が付く数値は、先頭の0が自動的に削除されてしまうため、元の情報とは異なる値で更新されてしまうことがあります。そのため、Microsoft Excelを使用するときは、「テキストファイルのインポート」機能を使用して、列のデータ形式を「文字列」に設定したあと、ファイルを読み込んで編集してください。