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JP1 Version 12 JP1/Extensible SNMP Agent


環境変数定義ファイル(SnmpMaster)

〈このページの構成〉

形式

SNMP_MASTER_OPTIONS="[-aperror] [-apwarn] [-apverbose] [-authfail]
                     [-Contact 連絡先] [-hexdump] 
                     [-ip_proto [ipv4 | ipv4_ipv6 | ipv6]] 
                     [-Location 設置場所] [-mask ログマスク値]
                     [-sysDescr 説明] [-tcplocal] [-vbdump]"
 
SR_SNMP_TEST_PORT=SNMP受信ポート番号
 
SR_TRAP_TEST_PORT=SNMPトラップ送信先ポート番号
 
SNMP_HTC_AUTH_LOG
 
SNMP_HTC_INIT_WAIT_TIME=トラップを送信するまでの時間(秒)
 
SR_LOG_DIR=出力先ディレクトリ
 
SNMP_HTC_SNMPD_LOG_SIZE=snmpd.lognファイルのサイズ
 
SNMP_HTC_SNMPD_LOG_CNT=snmpd.lognファイルの面数
 
PSALLOC=early
 
NODISCLAIM=true

説明

環境変数定義ファイル(SnmpMaster)には,次の環境変数を定義します。

環境変数名

説明

SNMP_MASTER_OPTIONS

snmpdmプロセスの起動オプションを設定する環境変数

SR_SNMP_TEST_PORT

SNMPエージェントのSNMP受信ポートを変更する環境変数

SR_TRAP_TEST_PORT

SNMPトラップ送信先ポート番号を設定する環境変数

SNMP_HTC_AUTH_LOG

コミュニティ不正時にログを取得することを指定する環境変数

SNMP_HTC_INIT_WAIT_TIME

snmpdmプロセスが起動されたあとcoldStartトラップを送信するまでの時間を指定する環境変数

SR_LOG_DIR

ログの出力先ディレクトリを指定する環境変数

SNMP_HTC_SNMPD_LOG_SIZE

snmpd.lognファイルのサイズを指定する環境変数

SNMP_HTC_SNMPD_LOG_CNT

snmpd.lognファイルの面数を指定する環境変数

PSALLOC

AIXで早期ページスペース割り当てを実行するために設定する環境変数

NODISCLAIM

AIXでメモリ領域の解放を抑止するために設定する環境変数

格納場所

記述内容

SNMP_MASTER_OPTIONS

snmpdmプロセスの起動オプションを設定する環境変数を定義します。

  • -aperror:エラーログを出力します。

  • -apwarn:エラーおよび警告ログを出力します。

  • -apverbose:冗長ログを出力します。

  • -authfail(-authfailの省略形:-a):マスターエージェントの認証失敗トラップの送信を抑止します。

    この引数は,前バージョンのSNMPエージェントとの互換性のために用意されているだけなので,通常は使用しないでください。

    認証失敗トラップを抑止する場合は,/etc/srconf/agt/snmpd.cnf内のsnmpEnableAuthenTrapsに2を設定し,マスターエージェントを再起動してください。

    snmpd.cnfファイルの詳細については,「6. 定義ファイル」の「構成定義ファイル(snmpd.cnf)」を参照してください。

    -aを指定してマスターエージェントを起動すると,マスターエージェントは/etc/srconf/agt/snmpd.cnf内のsnmpEnableAuthenTrapsの設定を2に書き換えます。そのあと,認証失敗トラップを抑止したくない場合は,/etc/srconf/agt/snmpd.cnf内のsnmpEnableAuthenTrapsに1を設定し,マスターエージェントを再起動してください。

  • -Contact 連絡先(-Contactの省略形:-C):マスターエージェントの連絡先を変更します。

  • -hexdump:SNMPパケットの内容を16進数ダンプで表示します。使用方法については「7.4.1 マスターエージェントの送受信パケットダンプの取得」を参照してください。

  • -ip_proto [ipv4 | ipv4_ipv6 | ipv6]:SNMPリクエスト受信ポートのIPプロトコルバージョンを指定します。-ip_protoを指定しない場合は,IPv4とIPv6のSNMPリクエスト受信ポート(ipv4_ipv6)を使用します。

     ipv4:IPv4のSNMPリクエスト受信ポートだけを使用します。

     ipv4_ipv6:IPv4とIPv6のSNMPリクエスト受信ポートを使用します。

     ipv6:IPv6のSNMPリクエスト受信ポートだけを使用します。

  • -Location 設置場所(-Locationの省略形:-L)

    マスターエージェントの設置場所を変更します。

  • -mask ログマスク値(-maskの省略形:-m)

    マスターエージェントのログマスク値を,指定されたログマスク値に変更します。

    ログマスク値は,文字列,10進数,および16進数で指定できます。ログマスク値の指定と指定例を次に示します。

    値の種別

    ログの抑止

    トレースログ出力

    警告ログ出力

    エラーログ出力

    文字列

    FACTORY_TRACE

    FACTORY_WARN

    FACTORY_ERROR

    10進数

    0

    8388608

    268435456

    536870912

    16進数

    0x0

    0x00800000

    0x10000000

    0x20000000

    (凡例)

    −:該当しない。

  • -sysDescr 説明(-sysDescrの省略形:-sys):マスターエージェントのsysDescrを変更します。

  • -tcplocal:サブエージェントからのTCP接続を受け付けます。

  • -vbdump:SNMPパケット中のVarBindリストの内容を表示します。使用方法の詳細については,「7.4.1 マスターエージェントの送受信パケットダンプの取得」を参照してください。

SR_SNMP_TEST_PORT

SNMPエージェントのSNMP受信ポートを変更する環境変数を定義します。

  • 変更後のSNMP受信ポート番号

    マスターエージェントのSNMP受信ポートを設定します。マスターエージェントは,この環境変数が指定されていない場合,SNMP受信ポートに/etc/servicesファイルのsnmp行の値を使用します。通常は指定する必要はありません。マスターエージェントのSNMP受信ポートを変更する場合は,指定する必要があります。

    デフォルトでは,次の値が設定されています。

     SolarisまたはAIXの場合:161

     Linuxの場合:22161

    SNMPエージェントのSNMP受信ポートの変更手順の詳細については,「3.4.1 SNMPエージェントのSNMP受信ポートの変更方法」を参照してください。

SR_TRAP_TEST_PORT

SNMPトラップ送信先ポート番号を設定する環境変数を定義します。

  • SNMPトラップ送信先ポート番号

    マスターエージェントのSNMPトラップ送信先ポート番号を指定します。デフォルトは162です。

SNMP_HTC_AUTH_LOG

コミュニティ不正時にログを取得する場合,1を指定します。デフォルトでは設定されていません。

SNMP_HTC_INIT_WAIT_TIME

snmpdmプロセスが起動されたあとcoldStartトラップを送信するまでの時間を指定する環境変数を定義します。

  • トラップを送信するまでの時間(秒)

    snmpdmプロセスが起動されたあとcoldStartトラップを送信するまでの時間を0〜300(単位は秒)で指定します。この間にきたSNMP Requestは破棄されます。デフォルトは15秒です。

    SNMP_HTC_INIT_WAIT_TIME環境変数で指定する時間に15秒より短い値に設定する場合,マネージャーからの要求に対してnoSuchNameエラーが返される可能性が高くなります。

SR_LOG_DIR

ログの出力先ディレクトリを指定する環境変数を定義します。

  • 出力先ディレクトリ

    ログの出力先を指定します。

SNMP_HTC_SNMPD_LOG_SIZE

snmpd.lognファイルのサイズを指定する環境変数を定義します。

  • snmpd.lognファイルのサイズ

    ログ・16進数ダンプ・VarBindリストの出力ファイルのサイズを0〜50(単位はメガバイト)で指定します。なお,0を指定した場合,ログ・16進数ダンプ・VarBindリストは出力されません。デフォルトは10メガバイトです。

SNMP_HTC_SNMPD_LOG_CNT

snmpd.lognファイルの面数を指定する環境変数を定義します。

  • snmpd.lognファイルの面数

    ログ・16 進数ダンプ・VarBindリストの出力ファイルの面数を1〜10で指定します。デフォルトは10面です。

PSALLOC=early

AIXの場合,OSでメモリー不足が発生すると,OSからSIGKILLが発行され,SNMPエージェントが終了する現象が発生するのを回避します。

NODISCLAIM=true

環境変数PSALLOCにearlyを設定する場合には,同時に環境変数NODISCLAIM=trueを設定します。

注意事項

環境変数定義ファイルのバックアップについての注意事項を次に示します。

OS起動時のcoldStartトラップ送信についての注意事項を次に示します。

定義例