Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Enterprise Applications


4.4.1 Linux版でのSAP NetWeaver7.0以降の場合

〈この項の構成〉

(1) インストールを始める前に

インストールおよびセットアップを開始する前に前提条件,必要な情報,および注意事項について説明します。

(a) 前提条件

PFM - Agent for Enterprise Applicationsをクラスタシステムで使用する場合,次に示す前提条件があります。

(b) クラスタシステム

次の条件が整っていることを確認してください。

  • クラスタシステムがクラスタソフトによって制御されていること。

(c) 物理ホスト名

次の条件が整っていることを確認してください。

  • 物理ホスト名は,システムの中でユニークであること。

(2) インストールから運用開始までの流れ

PFM - Agent for Enterprise Applicationsをインストールおよびセットアップする流れを説明します。

図4‒7 インストールとセットアップの流れ

[図データ]

PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleのインストールおよびセットアップの手順は,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

(3) インストール

実行系ノードおよび待機系ノードにPFM - Agent for Enterprise Applicationsをインストールします。

インストール先はローカルディスクです。共有ディスクにはインストールしないでください。

インストール手順は非クラスタシステムの場合と同じです。インストール手順については,「3.2.3 Linux版のインストール手順」を参照してください。

(4) セットアップ

ここでは,PFM - Agent for Enterprise Applicationsを運用するための,セットアップについて説明します。

[図データ]は使用する環境によって必要になるセットアップ項目,またはデフォルトの設定を変更する場合のオプションのセットアップ項目を示します。

(a) LANG環境変数を設定する

PFM - Agent for Enterprise Applicationsで使用できるLANG環境変数を次の表に示します。

なお,これらのLANG環境変数を設定する前に,設定する言語環境が正しくインストール・構築されていることを確認しておいてください。正しくインストール・構築されていない場合,文字化けが発生したり,定義データが不当に書き換わってしまったりすることがあります。

注意

共通メッセージログの言語は,サービス起動時やコマンド実行時に設定されているLANG環境変数によって決まります。そのため,日本語や英語など,複数の言語コードの文字列が混在することがあります。

表4‒7 PFM - Agent for Enterprise Applicationsで使用できるLANG環境変数

OS

言語種別

LANG環境変数の値

Linux

日本語

Shift-JISコード

ja_JP.SJISまたは

ja_JP.sjis

UTF-8

ja_JP.UTF-8

英語(日本語なし)

C

中国語(簡体字)

GB18030

zh_CN.gb18030

UTF-8

zh_CN.UTF-8または

zn_CN.utf8

注※ SUSE Linuxでだけで使用できます。

(b) PFM - Agent for Enterprise Applicationsの登録

PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleを使ってPFM - Agentを一元管理するために,PFM - ManagerおよびPFM - Web ConsoleにPFM - Agent for Enterprise Applicationsを登録する必要があります。

PFM - Managerのバージョンが08-50以降の場合,PFM - Agentの登録は自動で行われるため,ここで説明する手順は不要です。ただし,PFM - Managerのリリースノートに記載されていないデータモデルバージョンのPFM - Agentは手動で登録する必要があります。なお,PFM - Agent for Enterprise Applicationsのデータモデルのバージョンについては,「付録I バージョン互換」を参照してください。

PFM - Agentの登録の流れを次に示します。

図4‒8 PFM - Agentの登録の流れ

[図データ]

注意
  • PFM - Agentの登録は,インスタンス環境を設定する前に実施してください。

  • すでにPFM - Agent for Enterprise Applicationsの情報が登録されているPerformance Managementシステムに,新たに同じバージョンのPFM - Agent for Enterprise Applicationsを追加した場合,PFM - Agentの登録は必要ありません。

  • バージョンが異なるPFM - Agent for Enterprise Applicationsを,異なるホストにインストールする場合,古いバージョン,新しいバージョンの順でセットアップしてください。

  • PFM - Managerと同じホストにPFM - Agentをインストールした場合,jpcconf agent setupコマンドが自動的に実行されます。共通メッセージログに「KAVE05908-I エージェント追加セットアップは正常に終了しました」と出力されるので,結果を確認してください。コマンドが正しく実行されていない場合は,コマンドを実行し直してください。コマンドの実行方法については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドの章を参照してください。

■ PFM - Agent for Enterprise Applicationsのセットアップファイルをコピーする

PFM - Agent for Enterprise ApplicationsをインストールしたホストにあるセットアップファイルをPFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleをインストールしたホストにコピーします。手順を次に示します。

  1. PFM - Web Consoleが起動されている場合は,停止する。

  2. PFM - Agentのセットアップファイルをバイナリーモードでコピーする。

    ファイルが格納されている場所およびファイルをコピーする場所を次の表に示します。

    表4‒8 コピーするセットアップファイル

    PFM - Agentの

    セットアップファイル

    コピー先

    PFM

    プログラム名

    OS

    コピー先フォルダ

    またはディレクトリ

    /opt/jp1pc/setup/jpcagtmw.EXE

    PFM - Manager

    Windows

    PFM - Managerのインストール先フォルダ\setup

    /opt/jp1pc/setup/jpcagtmu.Z

    UNIX

    /opt/jp1pc/setup/

    /opt/jp1pc/setup/jpcagtmw.EXE

    PFM - Web Console

    Windows

    PFM - Web Consoleのインストール先フォルダ\setup

    /opt/jp1pc/setup/jpcagtmu.Z

    UNIX

    /opt/jp1pcwebcon/setup/

■ PFM - Managerホストでセットアップコマンドを実行する

PFM - ManagerでPFM - Agent for Enterprise Applicationsをセットアップするための次のコマンドを実行します。

jpcconf agent setup -key EAP
注意

コマンドを実行するローカルホストのPerformance Managementのプログラムおよびサービスが完全に停止していない状態でjpcconf agent setupコマンドを実行した場合,エラーが発生することがあります。その場合は,Performance Managementのプログラムおよびサービスが完全に停止したことを確認したあと,再度jpcconf agent setupコマンドを実行してください。

PFM - ManagerホストにあるPFM - Agentのセットアップファイルは,この作業が終了したあと,削除してもかまいません。

■ PFM - Web Consoleホストでセットアップコマンドを実行する

PFM - Web ConsoleでPFM - Agent for Enterprise Applicationsをセットアップするための次のコマンドを実行します。

jpcwagtsetup

PFM - Web ConsoleホストにあるPFM - Agentのセットアップファイルは,この作業が終了したあと削除してもかまいません。

(c) PFM - Agent for Enterprise Applicationsで使用するSAPユーザーの作成

PFM - Agent for Enterprise Applicationsはパフォーマンス情報を収集するために,SAP社の通信プロトコルであるRFCを使用して,SAPシステム側に定義されている外部管理インターフェースを実行します。そのため,PFM - Agent for Enterprise Applicationsが使用するユーザーをあらかじめSAPシステム側に用意しておく必要があります。

ここでは,SAPシステム側に作成するSAPユーザーのユーザータイプ,パスワード,権限について説明します。

■ ユーザータイプ

PFM - Agent for Enterprise Applicationsで使用するSAPユーザーには,次のタイプのユーザーが使用できます。

  • ダイアログ(Dialog)

  • システム(System)

  • 通信(Communication)

  • サービス(Service)

■ パスワードに指定できる文字

SAPユーザーのパスワードは,半角数字(0〜9),半角英字(a〜z, A〜Z),および次の半角記号で定義してください。

 ! @ $ % & / ( ) = ? ' ` * + ~ # - _ . : { [ ] } < > |

■ 必要な権限

ユーザーには次の権限(権限オブジェクト)を設定する必要があります。

  • ユーザーが汎用モジュールにRFC接続するための権限(S_RFC)

  • 外部管理インターフェースを使用するための権限(S_XMI_PROD)

各権限の値として,次の表に示す値またはすべての項目に「*」を指定したビルトイン権限値(S_RFC_ALLやS_XMI_ADMIN)を割り当ててください。

表4‒9 ユーザーが汎用モジュールにRFC接続するための権限(S_RFC)

権限項目

説明

RFC_TYPE

保護されるRFCオブジェクトのタイプ

FUGR(汎用グループ)

RFC_NAME

保護されるRFC名

*

ACTVT

アクティビティ

16(実行)

表4‒10 外部管理インターフェースを使用するための権限(S_XMI_PROD)

権限項目

説明

EXTCOMPANY

外部管理ツールの会社名

HITACHI

EXTPRODUCT

外部管理ツールのプログラム名

JP1

INTERFACE

インターフェースID

*

(d) インスタンス環境の設定

PFM - Agent for Enterprise Applicationsで監視するSAPシステムのインスタンス情報を設定します。インスタンス情報の設定は,PFM - Agentホストで実施します。

設定するインスタンス情報を次の表に示します。セットアップの操作を始める前に,次の情報をあらかじめ確認してください。SAPシステムのインスタンス情報の詳細については,SAPシステムのマニュアルを参照してください。

表4‒11 PFM - Agent for Enterprise Applicationsのインスタンス情報

項目

説明

設定できる値

デフォルト値

SID

監視対象となるSAPシステムID

8バイト以内の半角文字列

SERVER※1

監視対象となるSAPインスタンス名(トランザクションコードSM51で確認できる,ダイアログサービスを持つSAPインスタンス名)

20バイト以内の半角文字列

jpcconf inst setupコマンドの-instで指定したインスタンス名

ASHOST※1

接続先アプリケーションサーバのホスト名(トランザクションコードSM51で確認できるSAPローカルホスト名)

100バイト以内の半角文字列

ローカルホスト名

SYSNR

SAPシステムのシステム番号を指定する。

2バイト以内の半角数字

00

CLIENT

SAPユーザーが属するクライアント名(接続先ダイアログインスタンスに割り当てられているシステム番号)

3バイト以内の半角数字

000

USER

SAPユーザー名

12バイト以内の半角文字列

EXTPWD

SAPシステムへの接続に,拡張パスワードを使用するかどうかを指定する。

YまたはNで指定する。

  • Y:拡張パスワードを使用する。

  • N:拡張パスワードを使用しない。

Y

PASSWD

SAPユーザーのパスワード

  • 拡張パスワードを使用する場合:40バイト以内の半角文字列

  • 拡張パスワードを使用しない場合:8バイト以内の半角文字列

DELAYCONNECT

SAPシステムにいつ接続するかを指定する。

YまたはNで指定する。

  • Y:パフォーマンスデータ収集時にSAPシステムに接続する。

    この場合,Agent Collectorサービスは,接続時のSAPシステムの稼働状況に関係なく起動される。

  • N:Agent Collectorサービス起動時にSAPシステムに接続する。

    この場合,Agent Collectorサービスは,接続時にSAPシステムが停止していると起動されない。

N

Store Version※2

使用するStore バージョンを指定する。Storeバージョンについては「3.6.2 Store バージョン2.0への移行」を参照してください。

{1.0 | 2.0}

2.0

(凡例)

−:なし

注※1

リモート監視機能を使用する場合,監視対象のSAPインスタンス名およびSAPシステムのホスト名を設定してください。

注※2
  • PFM - Agent for Enterprise Applications,および同一ホスト上のPFM - BaseまたはPFM - Managerが08-10以降で,初めてインスタンス環境の設定を行う場合に必要となる設定です。

  • 1つのPFM - Agent for Enterprise Applicationsから監視できるのは,SAPシステム内の1つのホストだけです。

    分散構成やクラスタシステムでの運用など,複数のホストで構成されたSAPシステムを監視する場合は,次の図のように監視対象ホスト分のPFM - Agent for Enterprise Applicationsを用意する必要があります。

    図4‒9 SAPシステムが複数ホストで構成される例

    [図データ]

注意
  • インスタンス環境を設定していない場合,PFM - Agent for Enterprise Applicationsのサービスを起動できません。

インスタンス環境を構築するには,jpcconf inst setupコマンドを使用します。インスタンス環境の構築手順を次に示します。

  1. サービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst setupコマンドを実行する。

    例えば,PFM - Agent for Enterprise Applicationsのインスタンス名o246bciSD500のインスタンス環境を構築する場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcconf inst setup -key EAP -inst o246bciSD500

    PFM - Agent for Enterprise Applicationsの場合,インスタンス名は任意ですが,管理のしやすさを考慮し,監視対象とするSAPシステムのインスタンス名と紐づくようにしてください。SAPシステムのインスタンスには,通常,「ホスト名_SAPシステムID_システム番号」という形式の名称が付けられています。

    ただし,jpcconf inst setupコマンドでは"_"を指定できません。例えば,SAPシステムのインスタンス名が"o246bci_SD5_00"の場合,PFM - Agent for Enterprise Applicationsのインスタンス名を"o246bciSD500"としてください。

  2. SAPシステムのインスタンス情報を設定する。

    表4-11に示した項目を,コマンドの指示に従って入力してください。各項目とも省略はできません。デフォルトで表示されている値を,項目の入力とする場合はリターンキーだけを押してください。

すべての入力が終了すると,インスタンス環境が構築されます。構築されるインスタンス環境を次に示します。

  • インスタンス環境のディレクトリ構成

    次のディレクトリ下にインスタンス環境が構築されます。

    • 物理ホスト運用の場合:/opt/jp1pc/agtm

    構築されるインスタンス環境のディレクトリ構成を次に示します。

    表4‒12 インスタンス環境のディレクトリ構成

    ディレクトリ名・ファイル名

    説明

    agent

    インスタンス名

    jpcagt.ini

    Agent Collectorサービス起動情報ファイル

    jpcagt.ini.model

    Agent Collectorサービス起動情報ファイルのモデルファイル

    jpcMcollect.ini

    SAP通信プロセスの環境パラメーター設定ファイル

    jr3alget.ini

    CCMS Alert Monitor Command(PD_ALMX)レコード用の環境パラメーター設定ファイル

    jr3slget.ini

    System Log Monitor Command(PD_SLMX)レコード用の環境パラメーター設定ファイル

    log

    ログファイル格納ディレクトリ

    store

    インスタンス名

    jpcsto.ini

    Agent Storeサービス起動情報ファイル

    jpcsto.ini.model

    Agent Storeサービス起動情報ファイルのモデルファイル

    *.DAT

    データモデル定義ファイル

    dump

    エクスポート先ディレクトリ

    backup

    バックアップ先ディレクトリ

    import

    インポート先ディレクトリ(Storeバージョン2.0の場合)

    log

    ログファイル格納ディレクトリ

    partial

    部分バックアップ先ディレクトリ(Storeバージョン2.0の場合)

    STPD

    PDレコードタイプのパフォーマンスデータ格納ディレクトリ(Storeバージョン2.0の場合)

    STPI

    PIレコードタイプのパフォーマンスデータ格納ディレクトリ(Storeバージョン2.0の場合)

    STPL

    PLレコードタイプのパフォーマンスデータ格納ディレクトリ(Storeバージョン2.0の場合)

    注※

    インスタンス環境を構築した時点の設定値に戻したいときに使用します。

  • インスタンス環境のサービスID

    インスタンス環境のサービスIDは,プロダクトID,機能ID,インスタンス番号,インスタンス名,ホスト名をつないだ文字列になります。例えばサービスID「MA1o246bciSD500[host01]」は,次のインスタンス環境を表します。

    • プロダクトID:M

    • 機能ID:A

    • インスタンス番号:1

    • インスタンス名:o246bciSD500

    • ホスト名:host01

    サービスIDについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,付録を参照してください。

(5) ネットワークの設定[図データ]

Performance Managementを使用するネットワーク構成に応じて,変更する場合にだけ必要な設定です。

ネットワークの設定では次の2つの項目を設定できます。

(a) ログのファイルサイズ変更[図データ]

Performance Managementの稼働状況を,Performance Management独自のログファイルに出力します。このログファイルを「共通メッセージログ」と呼びます。このファイルサイズを変更したい場合にだけ,必要な設定です。

詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

(b) パフォーマンスデータの格納先の変更[図データ]

PFM - Agent for Enterprise Applicationsで管理されるパフォーマンスデータを格納するデータベースの保存先,バックアップ先,エクスポート先,部分バックアップ先またはインポート先のディレクトリを変更したい場合にだけ,必要な設定です。

パフォーマンスデータは,デフォルトで,次の場所に保存されます。

保存先

ディレクトリ名

データベースの保存先

  • 物理ホストの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/

  • 論理ホストの場合

    環境ディレクトリ/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/

バックアップ先

  • 物理ホストの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/backup/

  • 論理ホストの場合

    環境ディレクトリ/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/backup/

エクスポート先

  • 物理ホストの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/dump/

  • 論理ホストの場合

    環境ディレクトリ/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/dump/

部分バックアップ先(Storeバージョン2.0の場合)

  • 物理ホストの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/partial/

  • 論理ホストの場合

    環境ディレクトリ/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/partial/

インポート先(Storeバージョン2.0の場合)

  • 物理ホストの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/import/

  • 論理ホストの場合

    環境ディレクトリ/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/import/

注※

環境ディレクトリは,論理ホスト作成時に指定した共有ディスク上のディレクトリです。

詳細については,「3.6.1 パフォーマンスデータの格納先の変更」を参照してください。

(c) PFM - Agent for Enterprise Applicationsの接続先PFM - Managerの設定

PFM - Agentがインストールされているホストで,そのPFM - Agentを管理するPFM - Managerを設定します。接続先のPFM - Managerを設定するには,jpcconf mgrhost defineコマンドを使用します。

注意
  • 同一ホスト上に,複数のPFM - Agentがインストールされている場合でも,接続先に指定できるPFM - Managerは,1つだけです。PFM - Agentごとに異なるPFM - Managerを接続先に設定することはできません。

  • PFM - AgentとPFM - Managerが同じホストにインストールされている場合,接続先PFM - ManagerはローカルホストのPFM - Managerとなります。この場合,接続先のPFM - ManagerをほかのPFM - Managerに変更できません。

手順を次に示します。

  1. Performance Managementのプログラムおよびサービスを停止する

    セットアップを実施する前に,ローカルホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,すべて停止してください。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,サービスの起動と停止について説明している章を参照してください。

    jpcconf mgrhost defineコマンド実行時に,Performance Managementのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,停止を問い合わせるメッセージが表示されます。

  2. 接続先のPFM - Managerホストのホスト名を指定して,jpcconf mgrhost defineコマンドを実行する

    例えば,接続先のPFM - Managerがホストhost01上にある場合,次のように指定します。

    jpcconf mgrhost -host host01

(d) 動作ログ出力の設定[図データ]

PFMサービスの起動・停止時や,PFM - Managerとの接続状態の変更時に動作ログを出力したい場合に必要な設定です。動作ログとは,システム負荷などのしきい値オーバーに関するアラーム機能などと連動した動作情報の履歴を出力するログ情報です。

設定方法については,「付録J 動作ログの出力」を参照してください。

(e) 収集基点時間の設定

リモート監視機能を使用する場合,システムログ情報抽出機能およびCCMSアラート情報抽出機能の収集基点時間を設定してください。環境パラメーター設定ファイルの設定手順や設定項目の詳細については,「5.3 環境パラメーター設定ファイル」および「6.3 環境パラメーター設定ファイル」を参照してください。

(f) SAPシステムのタイムゾーンの設定[図データ]

リモート監視機能を使用する場合,システムログ情報抽出機能で考慮するSAPシステムのタイムゾーン(UTCとの時刻差)を設定します。環境パラメーター設定ファイルの設定手順や設定項目の詳細については,「5.3 環境パラメーター設定ファイル」および「6.3 環境パラメーター設定ファイル」を参照してください。