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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Enterprise Applications


3.6.1 パフォーマンスデータの格納先の変更

PFM - Agent for Enterprise Applicationsで収集したパフォーマンスデータは,PFM - Agent for Enterprise ApplicationsのAgent StoreサービスのStoreデータベースで管理しています。ここではパフォーマンスデータの格納先の変更方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) jpcconf db defineコマンドを使用して設定を変更する

Storeデータベースで管理されるパフォーマンスデータの,次のデータ格納先フォルダを変更したい場合は,jpcconf db defineコマンドで設定します。Storeデータベースの格納先フォルダを変更する前に収集したパフォーマンスデータが必要な場合は,jpcconf db defineコマンドの-moveオプションを使用してください。jpcconf db defineコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」を参照してください。

注※ Storeバージョン2.0使用時だけ設定できます。

jpcconf db defineコマンドで設定するオプション名,設定できる値の範囲などを次の表に示します。

表3‒14 パフォーマンスデータの格納先を変更するコマンドの設定項目

説明

ホスト環境

オプション名

設定できる値(Storeバージョン1.0)

設定できる値(Storeバージョン2.0)

デフォルト値

パフォーマンスデータの作成先フォルダ

物理ホスト

sd

1〜127バイトのフルパス名

1〜214バイトのフルパス名※1

  • Windowsの場合

    インストール先フォルダ\agtm\store\インスタンス名

  • Linuxの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名

論理ホスト

sd

1〜127バイトのフルパス名

1〜214バイトのフルパス名※1

  • Windowsの場合

    環境ディレクトリ※2\jp1pc\agtm\store\インスタンス名

  • Linuxの場合

    環境ディレクトリ※2/jp1pc/agtm/store/インスタンス名

パフォーマンスデータの退避先フォルダ(フルバックアップ)

物理ホスト

bd

1〜127バイトのフルパス名

1〜211バイトのフルパス名※3

  • Windowsの場合

    インストール先フォルダ\agtm\store\インスタンス名\backup

  • Linuxの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/backup

論理ホスト

bd

1〜127バイトのフルパス名

1〜211バイトのフルパス名※3

  • Windowsの場合

    環境ディレクトリ※2\jp1pc\agtm\store\インスタンス名\backup

  • Linuxの場合

    環境ディレクトリ※2/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/backup

パフォーマンスデータの退避先フォルダ(部分バックアップ)

物理ホスト

pbd

1〜214バイトのフルパス名※1

  • Windowsの場合

    インストール先フォルダ\agtm\store\インスタンス名\partial

  • Linuxの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/partial

論理ホスト

pbd

1〜214バイトのフルパス名※1

  • Windowsの場合

    環境ディレクトリ※2\jp1pc\agtm\store\インスタンス名\partial

  • Linuxの場合

    環境ディレクトリ※2/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/partial

パフォーマンスデータを退避する場合の最大世代番号

bs

1〜9

1〜9

5

パフォーマンスデータのエクスポート先フォルダ

物理ホスト

dd

1〜127バイトのフルパス名

1〜127バイトのフルパス名

  • Windowsの場合

    インストール先フォルダ\agtm\store\インスタンス名\dump

  • Linuxの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/dump

論理ホスト

dd

1〜127バイトのフルパス名

1〜127バイトのフルパス名

  • Windowsの場合

    環境ディレクトリ※2\jp1pc\agtm\store\インスタンス名\dump

  • Linuxの場合

    環境ディレクトリ※2/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/dump

パフォーマンスデータのインポート先フォルダ

物理ホスト

id

1〜222バイトのフルパス名※4

  • Windowsの場合

    インストール先フォルダ\agtm\store\インスタンス名\import

  • Linuxの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/import

論理ホスト

id

1〜222バイトのフルパス名※4

  • Windowsの場合

    環境ディレクトリ※2\jp1pc\agtm\store\インスタンス名\import

  • Linuxの場合

    環境ディレクトリ※2/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/import

(凡例)

−:設定できない

注※1

相対パスで設定している場合には,設定したフォルダのパスの長さが,絶対パスで214バイト以内である必要があります。

注※2

環境ディレクトリは,論理ホスト作成時に指定した共有ディスク上のディレクトリです。

注※3

相対パスで設定している場合には,設定したフォルダのパスの長さが,絶対パスで211バイト以内である必要があります。

注※4

相対パスで設定している場合には,設定したフォルダのパスの長さが,絶対パスで222バイト以内である必要があります。

(2) jpcsto.iniファイルを編集して設定を変更する(Storeバージョン1.0の場合だけ)

Storeバージョン1.0使用時は,jpcsto.iniを直接編集して変更できます。

(a) jpcsto.iniファイルの設定項目

jpcsto.iniファイルで編集するラベル名,設定できる値の範囲などを次の表に示します。

表3‒15 パフォーマンスデータの格納先の設定項目(jpcsto.iniの[Data Section]セクション)

説明

ホスト環境

ラベル名

設定できる値(Storeバージョン1.0)※1

デフォルト値

パフォーマンスデータの作成先フォルダ

物理ホスト

Store Dir※2

1〜127バイトのフルパス名

  • Windowsの場合

    インストール先フォルダ\agtm\store\インスタンス名

  • Linuxの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名

論理ホスト

Store Dir※2

1〜127バイトのフルパス名

  • Windowsの場合

    環境ディレクトリ※3\jp1pc\agtm\store\インスタンス名

  • Linuxの場合

    環境ディレクトリ※3/jp1pc/agtm/store/インスタンス名

パフォーマンスデータの退避先フォルダ(フルバックアップ)

物理ホスト

Backup Dir※2

1〜127バイトのフルパス名

  • Windowsの場合

    インストール先フォルダ\agtm\store\インスタンス名\backup

  • Linuxの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/backup

論理ホスト

Backup Dir※2

1〜127バイトのフルパス名

  • Windowsの場合

    環境ディレクトリ※3\jp1pc\agtm\store\インスタンス名\backup

  • Linuxの場合

    環境ディレクトリ※3/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/backup

パフォーマンスデータを退避する場合の最大世代番号

Backup Save

1〜9

5

パフォーマンスデータのエクスポート先フォルダ

物理ホスト

Dump Dir※2

1〜127バイトのフルパス名

  • Windowsの場合

    インストール先フォルダ\agtm\store\インスタンス名\dump

  • Linuxの場合

    /opt/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/dump

論理ホスト

Dump Dir※2

1〜127バイトのフルパス名

  • Windowsの場合

    環境ディレクトリ※3\jp1pc\agtm\store\インスタンス名\dump

  • Linuxの場合

    環境ディレクトリ※3/jp1pc/agtm/store/インスタンス名/dump

(凡例)

−:設定できない

注※1
  • フォルダ名は,すべてフルパス名で指定してください。

  • 指定できる文字は,次の文字を除く,半角英数字,半角記号および半角空白です。

    ; , * ? ' " < > |

  • 指定値に誤りがある場合,Agent Storeサービスは起動できません。

注※2

Store Dir,Backup Dir,およびDump Dirには,それぞれ重複したフォルダを指定できません。

注※3

環境ディレクトリは,論理ホスト作成時に指定した共有ディスク上のディレクトリです。

(b) jpcsto.iniファイルの編集前の準備

  • Storeデータベースの格納先フォルダを変更する場合は,変更後の格納先フォルダを事前に作成しておいてください。

  • Storeデータベースの格納先フォルダを変更すると,変更前に収集したパフォーマンスデータを使用できなくなります。変更前に収集したパフォーマンスデータが必要な場合は,次に示す手順でデータを引き継いでください。

    1. jpctool db backupコマンドでStoreデータベースに格納されているパフォーマンスデータのバックアップを採取する。

    2. 3.6.1 パフォーマンスデータの格納先の変更」に従ってStoreデータベースの格納先フォルダを変更する。

    3. jpctool db restoreコマンドで変更後のフォルダにバックアップデータをリストアする。

(c) jpcsto.iniファイルの編集手順

手順を次に示します。

  1. PFM - Agent のサービスを停止する。

    ローカルホストでPFM -Agentのサービスが起動されている場合は,すべて停止してください。

  2. テキストエディターなどで,jpcsto.iniファイルを開く。

  3. パフォーマンスデータの格納先フォルダなどを変更する。

    次に示す網掛け部分を,必要に応じて修正してください。

    [図データ]

    注意

    • 行頭および「=」の前後には空白文字を入力しないでください。

    • 各ラベルの値の「.」は,Agent StoreサービスのStoreデータベースのデフォルト格納先フォルダ(インストール先フォルダ\agtm\store\インスタンス名)を示します。格納先を変更する場合,その格納先フォルダからの相対パスか,または絶対パスで記述してください。

    • jpcsto.iniファイルには,データベースの格納先フォルダ以外にも,定義情報が記述されています。[Data Section]セクション以外の値は変更しないようにしてください。[Data Section]セクション以外の値を変更すると,Performance Managementが正常に動作しなくなることがあります。

  4. jpcsto.iniファイルを保存して閉じる。

  5. Performance Managementのサービスを起動する。

注意

この手順でStoreデータベースの保存先フォルダを変更した場合,パフォーマンスデータファイルは変更前のフォルダから削除されません。これらのファイルが不要な場合は,次に示すファイルだけを削除してください。

  • 拡張子が.DBであるすべてのファイル

  • 拡張子が.IDXであるすべてのファイル