CPU - Per Processor Detail(PI_CPUP)
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機能
CPU - Per Processor Detail(PI_CPUP)レコードには,プロセッサの使用状況についての,ある一定の時間を単位としたパフォーマンスデータが格納されます。パフォーマンスデータを収集するごとに,1つのプロセッサにつき1件のレコードが作成されます。このレコードは,複数インスタンスレコードです。
AIX環境のsarコマンドの出力結果からプロセッサのパフォーマンスデータを収集する運用の場合,表示される数値が異なるフィールドがあります。AIX環境のsarコマンドの出力結果からプロセッサのパフォーマンスデータを収集する運用で各フィールドに表示される値については,「2.3.23 AIX環境でsarコマンドの出力結果からプロセッサのパフォーマンスを監視する運用」を参照してください。
- 注意
-
-
PFM - Agent for Platformのサービス起動中に,AIXのDLPAR機能,HP-UXのvPars機能,SolarisのDR機能,またはLinuxのCPUホットプラグの機能を使用してシステムリソースを変更した場合に,正しく収集できないパフォーマンスデータがあります。変更の影響を受けるシステムリソースの種類と変更後に正しくレポートを表示するための対処方法を次の表に示します。
システムリソースの種類
レポートの種類
変更後の対処方法
CPU
リアルタイム
レポートを再表示する。
履歴
表示期間にシステムリソースを変更した日時を含めないように指定する。
システムリソースの変更の影響を受けるフィールドは,次に示す以外のフィールドです。
・Interval(INTERVAL)
・Record Time(RECORD_TIME)
・Record Type(INPUT_RECORD_TYPE)
・Storeデータベースに記録されるときだけ追加されるフィールド
なお,システムリソースを変更する場合の注意事項の詳細は,「レコードの注意事項」の「システムリソースを変更する場合の性能情報」を参照してください。
-
AIXでは,CPU - Per Processor Detail(PI_CPUP) レコードのStatusフィールドは,稼働中のCPUが非稼働へ変更された場合,収集間隔内で稼働していた時間が存在するため,変更された次の収集時に「Online」と表示します。その後,CPUの状態が変更されなかった場合は,さらに次の収集時に「Offline」と表示します。
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Solarisの非Global Zone環境で収集を行った場合,Boot Timeフィールドの値が正しく表示されないことがあります。
(表示例)1970 01 01 06:00:00
-
デフォルト値および変更できる値
項目 |
デフォルト値 |
変更可否 |
---|---|---|
Collection Interval |
60 |
○ |
Collection Offset※ |
0 |
○ |
Log |
No |
○ |
LOGIF |
空白 |
○ |
Over 10 Sec Collection Time |
Yes |
× |
Realtime Report Data Collection Mode |
Reschedule |
○ |
- 注※
-
指定できる値は,0〜32,767秒(Collection Intervalで指定した値の範囲内)です。これは,複数のデータを収集する場合に,一度にデータの収集処理が実行されると負荷が集中するので,収集処理の負荷を分散するために使用します。なお,データ収集の記録時間は,Collection Offsetの値に関係なく,Collection Intervalと同様の時間となります。
Collection Offsetの値を変更する場合は,収集処理の負荷を考慮した上で値を指定してください。
ODBCキーフィールド
PI_CPUP_LOGICAL_PROCESSOR_ID
ライフタイム
なし
レコードサイズ
-
固定部:681バイト
-
可変部:376バイト
フィールド
PFM-View名 (PFM-Manager名) |
説明 |
要約 |
形式 |
デルタ |
サポート対象外 |
データソース |
---|---|---|---|---|---|---|
Boot Time(SYSTEM_BOOT_TIME) |
最後のブート時刻。 |
COPY |
time_t |
No |
− |
− |
CPU %(KERNELMODE_USERMODE_PERCENT) |
プロセッサごとのCPU使用率(%)。 |
% |
float |
No |
− |
((PROCESSOR_USER_TIME + PROCESSOR_SYSTEM_TIME) / (PROCESSOR_USER_TIME + PROCESSOR_SYSTEM_TIME + PROCESSOR_IDLE_TIME + PROCESSOR_WAIT_TIME)) * 100 sarコマンドの出力結果を収集する場合は,%sys列+%usr列 |
Context Switches(PROCESSOR_CONTEXT_SWITCHES) |
コンテキストスイッチが実行された回数。 |
AVG |
ulong |
Yes |
HP-UX, Linux |
− |
Context Switches/sec(PROCESSOR_CONTEXT_SWITCHES_PER_SECOND) |
コンテキストスイッチが実行された頻度(1秒当たりの回数)。 |
R |
float |
Yes |
HP-UX, Linux |
PROCESSOR_CONTEXT_SWITCHES / INTERVAL |
Idle %(PROCESSOR_IDLE_PERCENT) |
アイドル状態だった時間の割合(%)。 |
% |
float |
No |
− |
PROCESSOR_IDLE_TIME / (PROCESSOR_USER_TIME + PROCESSOR_SYSTEM_TIME + PROCESSOR_IDLE_TIME + PROCESSOR_WAIT_TIME) * 100 sarコマンドの出力結果を収集する場合は,%idle |
Idle Time(PROCESSOR_IDLE_TIME) |
アイドル状態だった時間(秒単位)。 |
AVG |
utime |
Yes |
− |
− |
Interrupts(PROCESSOR_INTERRUPTS) |
割り込みが発生した回数。 |
AVG |
ulong |
Yes |
HP-UX, AIX |
− |
Interrupts/sec(PROCESSOR_INTERRUPTS_PER_SECOND) |
割り込みが発生した頻度(1秒当たりの回数)。 |
R |
float |
Yes |
HP-UX, AIX |
PROCESSOR_INTERRUPTS / INTERVAL |
Interval(INTERVAL) |
CPU - Per Processor Detail(PI_CPUP)レコードが格納されたインターバル時間(秒単位)。 |
COPY |
ulong |
Yes |
− |
リアルタイムでデルタ値のチェックを外した場合RECORD_TIME - 最後のブート時刻 その他の場合RECORD_TIME - 前のレコード時刻 |
Processor ID(LOGICAL_PROCESSOR_ID) |
プロセッサの識別子。 |
COPY |
string(12) |
No |
− |
sarコマンドの出力結果を収集しない場合は,該当しない sarコマンドの出力結果を収集する場合は,cpu列 |
Record Time(RECORD_TIME) |
レコードが作成された時刻(グリニッジ標準時)。 |
COPY |
time_t |
No |
− |
− |
Record Type(INPUT_RECORD_TYPE) |
レコード種別。常に「CPUP」。 |
COPY |
char(8) |
No |
− |
− |
Status(PROCESSOR_STATUS) |
プロセッサの状態。 |
COPY |
string(12) |
No |
− |
− |
Sys Calls/sec(PROCESSOR_SYSTEM_CALLS_PER_SECOND) |
システムコールが発行された頻度(1秒当たりの回数)。 |
R |
float |
Yes |
HP-UX, Linux |
PROCESSOR_SYSTEM_CALLS / INTERVAL |
System %(PROCESSOR_SYSTEM_PERCENT) |
カーネルモードで動作した時間の割合(%)。 |
% |
float |
No |
− |
PROCESSOR_SYSTEM_TIME / (PROCESSOR_USER_TIME + PROCESSOR_SYSTEM_TIME + PROCESSOR_IDLE_TIME + PROCESSOR_WAIT_TIME) * 100 sarコマンドの出力結果を収集する場合は,%sys列 |
System Calls(PROCESSOR_SYSTEM_CALLS) |
システムコールが発行された回数。 |
AVG |
ulong |
Yes |
HP-UX, Linux |
− |
System Time(PROCESSOR_SYSTEM_TIME) |
カーネルモードで動作した時間(秒単位)。 |
AVG |
utime |
Yes |
− |
− |
Traps(PROCESSOR_TRAPS) |
トラップが実行された回数。 |
AVG |
ulong |
Yes |
HP-UX, AIX, Linux |
− |
Traps/sec(PROCESSOR_TRAPS_PER_SECOND) |
トラップが実行された頻度(1秒当たりの回数)。 |
R |
float |
Yes |
HP-UX, AIX, Linux |
PROCESSOR_TRAPS / INTERVAL |
Type(PROCESSOR_TYPE) |
プロセッサの説明。 |
COPY |
string(40) |
No |
− |
− |
Up Time(SYSTEM_UP_TIME) |
最後にブートされてからの時間。 |
COPY |
string(20) |
No |
− |
RECORD_TIME - SYSTEM_BOOT_TIME |
User %(PROCESSOR_USER_PERCENT) |
ユーザーモードで動作した時間の割合(%)。 |
% |
float |
No |
− |
PROCESSOR_USER_TIME / (PROCESSOR_USER_TIME + PROCESSOR_SYSTEM_TIME + PROCESSOR_IDLE_TIME + PROCESSOR_WAIT_TIME) * 100 sarコマンドの出力結果を収集する場合は,%usr列 |
User Time(PROCESSOR_USER_TIME) |
ユーザーモードで動作した時間(秒単位)。 |
AVG |
utime |
Yes |
− |
− |
Wait %(PROCESSOR_WAIT_PERCENT) |
I/O待ちの状態だった時間の割合(%)。 |
% |
float |
No |
Solaris |
PROCESSOR_WAIT_TIME / (PROCESSOR_USER_TIME + PROCESSOR_SYSTEM_TIME + PROCESSOR_IDLE_TIME + PROCESSOR_WAIT_TIME) * 100 sarコマンドの出力結果を収集する場合は,%wio列 |
Wait Time(PROCESSOR_WAIT_TIME) |
I/O待ちの状態だった時間(秒単位)。 |
AVG |
utime |
Yes |
Solaris |
− |