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JP1 Version 12 JP1/Performance Management 運用ガイド


8.1.5 監視一時停止機能とシステム連携

ここでは監視一時停止機能をさまざまな環境で使用する場合について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 監視二重化の環境で監視一時停止機能を使用する場合

監視の一時停止または再開は,プライマリーでだけ実行できます。そのため,プライマリーで実行した設定をセカンダリーに反映する必要があります。起動情報ファイル(jpccomm.ini)の監視一時停止の設定情報の自動同期オプションを有効にして,自動的に同期されるように設定してください。

監視一時停止の設定情報の自動同期については「8.3.2 監視一時停止の設定情報の自動同期オプション(監視二重化の場合)」を参照してください。

(2) JP1/IMと連携している環境で監視一時停止機能を使用する場合

監視一時停止中のホストまたはエージェントについては,監視の一時停止または再開に関するJP1イベントだけが発行されます。監視を一時停止した設定の単位によって,次のようにJP1イベントが発行されない対象が異なります。

ホスト単位で監視を一時停止した場合
  • ホストにあるすべてのエージェントに関するJP1イベントが発行されません。

  • PFM - RMがインストールされているホストを指定した場合は,リモートエージェントに関するJP1イベントも発行されません。

  • PFM - Managerがインストールされているホストを指定した場合は,PFM - Managerのサービス(Name Server,Master Manager,Master Store,Correlator,Trap Generator,View Server)に関するJP1イベントが発行されます。

エージェント単位で監視を一時停止した場合
  • 指定したエージェントに関するJP1イベントが発行されません。

  • PFM - RMを指定した場合は,リモートエージェントに関するJP1イベントも発行されません。

ただし,PFMサービスを停止中に監視を一時停止した場合,サービス起動時にJP1イベントが発行されることがあります。同様に,PFMサービスを停止中に監視を再開した場合,サービス起動時にJP1イベントが発行されないことがあります。

(3) JP1/SLMと連携している環境で監視一時停止機能を使用する場合

監視の一時停止で,稼働情報を蓄積しない設定の場合,対象エージェントの稼働情報はJP1/SLMに送信されません。ただし,監視一時停止前に送信が失敗した稼働情報があるときは,再送信が実行されます。

監視再開後,デルタ値を送信する稼働情報では,監視一時停止前の値を基準に算出されます。ただし,リアルタイムレポートを[一時保存モード]で表示する設定のレコードの場合は,リアルタイムレポート用に収集された値を基準に算出されます。

JP1/SLMに送信する稼働情報については,「13.2.5 JP1/SLMとの連携で収集するパフォーマンスデータの記録について」を参照してください。