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JP1 Version 12 JP1/Performance Management 運用ガイド


13.2.5 JP1/SLMとの連携で収集するパフォーマンスデータの記録について

Performance Managementが収集するパフォーマンスデータは,監視エージェントのAgent CollectorまたはRemote Monitor Collectorサービスによって収集され,それぞれのStoreデータベースに記録されます。また,JP1/SLMと連携し,JP1/SLMから監視開始を実行すると,収集されたパフォーマンスデータがJP1/SLMに送信されます。

パフォーマンスデータをStoreデータベースに記録するかどうかは,Performance Managementでは監視コンソールまたはコマンドで設定します。また,JP1/SLMからは定義ファイルの更新で設定します。

JP1/SLMおよびPerformance Managementの設定によるパフォーマンスデータの記録の関係を次の表に示します。

表13‒2 JP1/SLMとPerformance Managementの設定によるパフォーマンスデータの記録の関係

JP1/SLMの設定

Performance Managementの設定

監視開始

パフォーマンスデータ記録

パフォーマンスデータ記録

する

しない

する

する

StoreDB+SLM

StoreDB+SLM

しない

StoreDB+SLM

SLM

しない

StoreDB

(凡例)

StoreDB:Storeデータベースに格納されます。

SLM:JP1/SLMに送信され,予兆の検知や分析に利用されます。

−:Storeデータベースに格納されず,JP1/SLMへの送信もされません。このため,収集も行われません。

メモ
  • 通信エラーやJP1/SLMが起動していないためデータを受信できないなどの理由でパフォーマンスデータの送信に失敗することがあります。

    送信に失敗した場合,対象のPFM - AgentおよびPFM - RMからは通常のパフォーマンスデータの送信が停止されます。再度JP1/SLMで受信されるまで,送信に失敗したデータを測定時刻から30秒ごとに送信し続けます。

    このとき送信されるデータは,送信が失敗したパフォーマンスデータに,送信に失敗している間に収集したパフォーマンスデータを加えたデータです。ただし,測定時刻からJP1/SLMが過去データの受信を受け付ける時間(60秒)を超えたパフォーマンスデータは再送信の対象とならないため破棄されます。

    送信が成功すると,対象のPFM - AgentおよびPFM - RMからの通常のパフォーマンスデータの送信が再開されます。

  • JP1/SLMでパフォーマンスデータの記録の有無について設定した場合も,収集間隔および収集開始のオフセット値(Collection Interval,Collection Offset)はPerformance Managementで設定した値が使用されます。

  • カスタム監視項目を編集し,任意のフィールドだけを監視している場合も,そのフィールドを含むレコード全体がStoreデータベースに保存されます。

パフォーマンスデータを記録する設定の詳細については,「4.1.1 パフォーマンスデータの記録方法を変更する」またはマニュアル「JP1/Service Level Management」を参照してください。