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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 運用ガイド


6.5.3 適用するイベント取得フィルターを切り替える

JP1/IMがJP1/BaseからJP1イベントを取得するときのフィルター条件を,複数保存してあるイベント取得フィルターから一つ選択して,切り替えられます。

また,イベント取得フィルターで一時的に特定のJP1イベントの取得を対象外にしたい場合に定義する共通除外条件の有効・無効を切り替えられます。

共通除外条件の切り替えは,メンテナンス作業を実施するホストをJP1/IMの監視対象外として,メンテナンス作業を実施するホストから発行されるJP1イベントを一時的に取得しないようフィルタリングする場合に実施します。

イベント取得フィルター,および共通除外条件の切り替え方法には,次の3種類があります。

ただし,イベント取得フィルターが互換用で動作している場合は,イベント取得フィルターの切り替えはできません。

[システム環境設定]画面および[イベント取得条件一覧]画面を起動するには,JP1_Console_Admin権限が必要です。また,業務グループの参照・操作制限を設定している場合,JP1資源グループとJP1権限レベルの組み合わせによっては操作できないことがあります。詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」の「4.1.4(2) JP1ユーザーに対するJP1資源グループとJP1権限レベルの割り当て」を参照してください。

イベント取得フィルターを切り替えた場合に発行されるイベントについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」の「4.2.2 イベント取得フィルター」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) [システム環境設定]画面からイベント取得フィルターを切り替える

設定手順は,次のとおりです。

  1. [イベントコンソール]画面で[オプション]−[システム環境設定]を選択する。

    [システム環境設定]画面が表示されます。

  2. [適用中のフィルター]のドロップダウンリストから,イベント取得フィルターを選択する。

  3. [適用]ボタンをクリックする。

    設定した内容が有効になります。

(2) [システム環境設定]画面から共通除外条件の有効・無効を切り替える

設定手順は,次のとおりです。

  1. [イベントコンソール]画面で[オプション]−[システム環境設定]を選択する。

    [システム環境設定]画面が表示されます。

  2. [共通除外条件群一覧]から,適用したい条件群をチェックする。

  3. [適用]ボタンをクリックする。

    設定した内容が有効になります。

(3) [イベント取得条件一覧]画面からイベント取得フィルターを切り替える

設定手順は,次のとおりです。

  1. [イベントコンソール]画面で[オプション]−[システム環境設定]を選択する。

    [システム環境設定]画面が表示されます。

  2. [イベント取得条件]の[一覧編集]ボタンをクリックする。

    [イベント取得条件一覧]画面が表示されます。

  3. [フィルター一覧]から,イベント取得フィルターを選択する。

    フィルターIDやフィルター名からイベント取得フィルターを特定します。内容を確認したい場合は,イベント取得フィルターを一つ選択し,[編集]ボタンをクリックすると,[イベント取得条件設定]画面が表示され,選択したフィルターの内容が確認できます。

  4. [OK]ボタンをクリックする。

    [システム環境設定]画面に戻ります。

  5. [適用]ボタンをクリックする。

    設定した内容が有効になります。

なお,[イベント取得条件一覧]画面では,フィルター条件の追加・編集・複製・削除ができます。詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」の「5.2.4 イベント取得フィルターを設定する」を参照してください。

(4) [イベント取得条件一覧]画面から共通除外条件の有効・無効を切り替える

設定手順は,次のとおりです。

  1. [イベントコンソール]画面で[オプション]−[システム環境設定]を選択する。

    [システム環境設定]画面が表示されます。

  2. [イベント取得条件]の[一覧編集]ボタンをクリックする。

    [イベント取得条件一覧]画面が表示されます。

  3. [共通除外条件群一覧]から,適用したい条件群をチェックする。

    内容を確認したい場合は,共通除外条件を一つ選択し,[編集]ボタンをクリックすると,[共通除外条件設定]画面が表示され,選択した共通除外条件の内容が確認できます。

  4. [OK]ボタンをクリックする。

    [システム環境設定]画面に戻ります。

  5. [適用]ボタンをクリックする。

    設定した内容が有効になります。

(5) jcochfilterコマンドを使用してイベント取得フィルターを切り替える

イベント取得フィルターには,固有のフィルターIDが設定されています。このフィルターIDを利用して,jcochfilterコマンドでイベント取得フィルターを切り替えます。

jcochfilterコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcochfilter」(1. コマンド)を参照してください。

設定手順は,次のとおりです。

  1. jcochfilterコマンドを入力して,イベント取得条件一覧をリスト表示する。

    物理ホストと論理ホストで,イベント取得条件一覧を表示する場合の例を次に示します。

    • 物理ホスト上のイベント取得条件一覧を表示する場合

      次のようにコマンドを入力します。

      jcochfilter

    • 論理ホストhostA上のイベント取得条件一覧を表示する場合

      次のようにコマンドを入力します。

      jcochfilter -h hostA

    論理ホストhostA上のイベント取得条件一覧の表示例を次に示します。

    図6‒3 jcochfilterコマンドによるイベント取得条件一覧の表示例

    [図データ]

    指定したホスト上のJP1/IM - Managerが起動されていない場合,コマンドによるイベント取得フィルターの切り替えは実行できません。

  2. フィルターIDやフィルター名からイベント取得フィルターを特定する。

  3. jcochfilter -iコマンドを入力して,イベント取得フィルターを切り替える。

    物理ホストと論理ホストで,イベント取得フィルターを切り替える場合の例を次に示します。

    • 物理ホスト上のイベント取得フィルターをフィルターIDが3のフィルターに切り替える場合

      次のようにコマンドを入力します。

      jcochfilter -i 3

    • 論理ホストhostA上のイベント取得フィルターをフィルターIDが3のフィルターに切り替える場合

      次のようにコマンドを入力します。

      jcochfilter -i 3 -h hostA

(6) jcochfilterコマンドを使用して共通除外条件の有効・無効を切り替える

共通除外条件には,固有の共通除外条件群IDが設定されています。この共通除外条件群IDを利用して,jcochfilterコマンドで共通除外条件の有効・無効を切り替えます。

jcochfilterコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcochfilter」(1. コマンド)を参照してください。

設定手順は,次のとおりです。

  1. jcochfilterコマンドを入力して,イベント取得条件一覧をリスト表示する。

    物理ホストと論理ホストで,イベント取得条件一覧を表示する場合の例を次に示します。

    • 物理ホスト上のイベント取得条件一覧を表示する場合

      次のようにコマンドを入力します。

      jcochfilter

    • 論理ホストhostA上のイベント取得条件一覧を表示する場合

      次のようにコマンドを入力します。

      jcochfilter -h hostA

    指定したホスト上のJP1/IM - Managerが起動されていない場合,コマンドによるイベント取得フィルターの切り替えは実行できません。

  2. 共通除外条件群IDや共通除外条件群名から共通除外条件群を特定する。

  3. 共通除外条件群の有効・無効を切り替える。

    次のどちらかのオプションで共通除外条件群の有効・無効を切り替えます。

    • -eオプション

      有効にしたい共通除外条件群IDを指定します。

      指定しなかった共通除外条件群は無効となります。

    • -onまたは-offオプション

      有効にしたい共通除外条件群IDを指定します。

      指定しなかった共通除外条件群の有効・無効は変更されません。

      共通除外条件の動作モードが拡張モードの場合に使用できます。

    物理ホストと論理ホストで,共通除外条件の有効・無効を切り替える場合の例を次に示します。

    • 物理ホスト上の共通除外条件群IDが3の共通除外条件を有効にして,共通除外条件群IDが1,2の共通除外条件を無効にした場合(指定した共通除外条件群だけが変更されます。)

      この指定は,共通除外条件の動作モードが拡張モードの場合に使用できます。

      jcochfilter -on 3 -off 1,2

    • 物理ホスト上の共通除外条件群IDが3の共通除外条件を有効にして,それ以外を無効にする場合

      jcochfilter -e 3

    • 論理ホストhostA上の共通除外条件群IDが3の共通除外条件を有効にして,それ以外を無効にする場合

      jcochfilter -e 3 -h hostA