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JP1 Version 12 JP1/Data Highway - Server 管理者ガイド


3.5.4 配送ルール設定

配送ルールを設定する操作について説明します。配送ルールについての詳しい説明は「付録A 配送ルール」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 配送ルールを作成する

配送ルールを作成する手順を次に示します。

  1. サイドバー領域の[配送ルール設定]−[配送ルール]をクリックします。

    コンテント領域に[配送ルール一覧]画面が表示されます。

    メモ

    [配送元グループ選択]ドロップダウンリストボックスで,配送元グループを指定すると,表示する配送ルールを絞り込みできます。絞り込み結果には,配送元グループに指定したグループの親グループが配送元となっている配送ルールも表示されます。

  2. [配送ルール作成]ボタンをクリックします。

    [新規配送ルール]画面が表示されます。

    [図データ]

  3. 配送ルールを作成します。

    [図データ]

    次の項目を指定します。

    表3‒28 配送ルールの設定項目

    項目

    説明

    [配送元]ドロップダウンリストボックス

    どのグループからどのグループに,ファイル/メッセージを送信するときに配送ルールを適用するかを指定します。

    配送先に[任意の宛先]を選択した場合,宛先の任意入力を許可されたユーザは,システムに未登録の宛先を含む任意の宛先へメールを送信できます。

    なお,配送先にはシステムに未登録の宛先グループを指定できますが,配送元には指定できません。

    [配送先]ドロップダウンリストボックス

    [配送ポリシー]ドロップダウンリストボックス

    適用する配送ポリシーを選択します。

    配送ポリシーは必ず選択する必要があります。

    他の配送ルールで使用中の配送ポリシーは使用できません。

    [承認ルート設定]ラジオボタン

    承認ルートを設定する場合に指定します。

    • 設定しない

      承認ルートを設定しません。

    • [承認ルート]ドロップダウンリストボックス

      選択した承認ルートが適用されます。

    • [送信者に承認者を選択させる(コマンドは対象外)]チェックボックス

      このチェックボックスを選択すると,送信者に承認者を選択させることができます。送信者は,配送ルールに設定された承認ルート内の承認者の中から,承認者を1人以上選択しなければなりません。

      選択しない場合,承認ルート内のすべての承認者が選択された状態となり,送信者はそれを変更できません。このチェックボックスはデフォルトでは選択されていません。

      なお,JP1/Data Highway - AJEまたはデータ送受信コマンドでの送信時には,ここでの指定は無視されます。

    • [コマンドでは承認ルートは使用しない]チェックボックス

      このチェックボックスを選択すると,配送ルールに承認ルートが設定されていてもJP1/Data Highway - AJE 10-10以降またはデータ送受信コマンドでの送信時には承認処理をスキップして送信します。デフォルトの設定です。

      なお,この機能はJP1/Data Highway - AJE 10-10以降,またはデータ送受信コマンド 11-00以降で送信を実行した場合に有効です。

    • [送信者を承認ルートから外す]チェックボックス

      このチェックボックスを選択すると,承認ルートに含まれるユーザが新規送信する場合,承認者に自分自身を選択して送信できなくなります。

      承認ルートに含まれる承認者が送信者1人だけの場合は,承認なしで送信されます。

      このチェックボックスはデフォルトでは選択されていません。

    • [承認ルートに有効な承認者が1人もいない場合に送信を許可しない]チェックボックス

      このチェックボックスを選択すると,ユーザが削除されたり無効となったために,承認ルートに有効な承認者が1人もいないときは,送信できなくなります。

      また,このチェックボックスと[送信者を承認ルートから外す]チェックボックスの両方を選択した場合は,承認者が自分自身だけのときも,送信できなくなります。

      [送信者を承認ルートから外す]チェックボックスは選択せずに,このチェックボックスだけを選択した場合は,承認者が自分自身だけのときでも送信できます。

      このチェックボックスはデフォルトでは選択されていません。

    注※

    システムの設定により,表示されない場合があります。

    メモ

    [コマンドでは承認ルートは使用しない]チェックボックスを選択した場合,JP1/Data Highway - AJEまたはデータ送受信コマンドで送信したときは,次の動作となります。

    • 承認者へ承認申請メールは通知されません。

    • 承認者は,承認許可/却下の処理が不要です。

    • 受信者は,承認者の承認許可/却下の処理を待たずにファイルを受信できます。

    • 監査ログには「SKIP_DELIVERY_APPROVAL」イベントが記録されます。

  4. [作成]ボタンをクリックします。

    配送ルールが作成されます。

(2) 配送ルールを編集する

配送ルールを編集する手順を次に示します。

  1. サイドバー領域の[配送ルール設定]−[配送ルール]をクリックします。

    コンテント領域に[配送ルール一覧]画面が表示されます。

  2. 編集する配送ルールのメニューアイコン([図データ])をクリックして,[編集]を選択します。

    [配送ルール編集]画面が表示されます。

  3. 設定を変更します。項目の内容については「3.5.4(1) 配送ルールを作成する」を参照してください。

    [図データ]

  4. [更新]ボタンをクリックします。

    配送ルールの設定が更新されます。

(3) 配送ルールを有効化/無効化/削除する

配送ルールを有効化,無効化,または削除する手順を次に示します。

  1. サイドバー領域の[配送ルール設定]−[配送ルール]をクリックします。

    コンテント領域に[配送ルール一覧]画面が表示されます。

  2. 処理を行う配送ルールのメニューアイコン([図データ])をクリックして,メニューを選択します。

    表3‒29 配送ルールの有効化/無効化/削除

    項目

    説明

    [有効化]

    無効となっている配送ルールを有効化します。

    [無効化]

    配送ルールを無効化します。

    無効化した配送ルールは,利用できなくなります。有効化すると,再び利用可能となります。

    [削除]

    配送ルールを削除します。一度削除した配送ルールを元に戻すことはできません。

  3. 選択したメニューに応じた確認ダイアログが表示されます。[OK]ボタンをクリックすると,処理が実行されます。

(4) 配送ポリシーを作成する

配送ポリシーを作成する手順を次に示します。

メモ

既存の配送ポリシーと同じ内容の配送ポリシーを作成する場合は,編集する配送ポリシーのメニューアイコン([図データ]または[図データ])をクリックして[複製]を選択してください。ポリシー名を除いた内容を複写した[新規配送ポリシー]画面が表示されます。ポリシー名だけを別名にして,同じ内容の配送ポリシーを作成したい場合などは,複製の使用を推奨します。

  1. サイドバー領域の[配送ルール設定]−[配送ポリシー定義]をクリックします。

    コンテント領域に[配送ポリシー一覧]画面が表示されます。

  2. [配送ポリシー作成]ボタンをクリックします。

    [新規配送ポリシー]画面が表示されます。

    [図データ]

  3. 配送ポリシーを作成します。

    [図データ]

    次の項目を指定します。

    表3‒30 配送ポリシーの設定項目

    分類

    項目

    説明

    ポリシー名※1

    [ポリシー名(日本語/中国語)]テキストボックス

    ポリシー名を入力します。

    ここで入力した値は,日本語と中国語の画面で表示されます。

    [ポリシー名(英語)]テキストボックス

    ポリシー名を入力します。

    入力できる文字は半角英数字と記号です。ここで入力した値は,英語の画面で表示されます。

    配送データ量

    [配送データ量]チェックボックス,テキストボックス

    送信できるデータ量の上限値を入力します。

    チェックした項目が有効になります。入力できる最大値は,システム管理者の設定により異なります。

    • MB/delivery

      1度の配送で送信可能な上限データ量を表します。チェックを外した場合は,システムの標準値(初期値は2048MB/delivery)となります。

    • MB/file

      送信可能な最大ファイルサイズを表します。チェックを外した場合は,システムの標準値(初期値は2048MB/file)となります。

    MB/fileには,MB/deliveryより大きな値は指定できません。

    保存期間

    [保存期間]チェックボックス,テキストボックス

    ユーザが新規送信時に指定できる保存期間の最大値と初期値を指定します。

    • [最大]

      ユーザが新規送信時に指定できる最大の保存期間を入力します。チェックを外した場合は,システム管理者が設定した値となります。

    • [標準]

      新規送信時の保存期間の初期値を入力します。入力できる最大値は[最大]と同じ値です。チェックを外した場合は[最大]と同じ値が適用されます。入力できる最大値は,システム管理者の設定により異なります。

    セキュリティ

    [ダウンロード制限(1回)項目]ドロップダウンリストボックス

    受信者がファイルをダウンロードできる回数を1回に制限する機能です。

    本機能の扱いをどうするかを選択します。

    [ダウンロード完了時のファイル自動削除項目]ドロップダウンリストボックス※2

    宛先に指定したユーザ全員が,すべてのファイルのダウンロードを完了したら,保管期限を待たずにファイルを自動的に削除する機能です。

    選択すると,宛先に指定したユーザ全員がすべてのファイルをダウンロードしたことを判定して,保管期限を待たずにファイルを自動的に削除します。

    なお,判定対象の宛先種別(TO/CC/BCC)は,システムの設定により異なります。

    本機能の扱いをどうするかを選択します。

    通知

    [ファイル送信時の通知設定項目]ドロップダウンリストボックス

    ファイルのアップロードまたはメッセージの送信が行われた場合に,送信者,および受信者にその旨を通知する機能です。

    本機能の扱いをどうするかを選択します。

    [開封通知設定項目]ドロップダウンリストボックス

    ファイルが開封された場合に,送信者にその旨を通知する機能です。

    本機能の扱いをどうするかを選択します。

    [期限切れ前日通知設定項目]ドロップダウンリストボックス

    保存期限切れ前日までにファイルが開封されなかった場合に,送信者にその旨を通知する機能です。

    本機能の扱いをどうするかを選択します。

    [期限切れ通知設定項目]ドロップダウンリストボックス

    ファイルの保存期限が切れた場合に,送信者にその旨を通知する機能です。

    本機能の扱いをどうするかを選択します。

    [詳細表示設定項目]ドロップダウンリストボックス

    配送を知らせる通知メールにファイルの詳細情報などを記載するかを設定する機能です。

    本機能の扱いをどうするかを選択します。

    [指定日までに未ダウンロード時の通知設定項目]ドロップダウンリストボックス

    送信者が指定した日までに受信者がダウンロードをしていない場合に,受信者にその旨を通知メールで送信する機能です。

    本機能の扱いをどうするかを選択します。

    なお,JP1/Data Highway - AJE 10-00以前で送信した場合は,配送を知らせる通知メールは送信されません。

    [指定日までに未承認時の通知設定項目]ドロップダウンリストボックス

    送信者が指定した日までに承認者が承認または却下していない場合に,承認者にその旨を通知メールで送信する機能です。

    本機能の扱いをどうするかを選択します。

    この配送ポリシーを適用した配送ルールに承認ルートが設定されていない場合は,指定を無視します。

    なお,JP1/Data Highway - AJE 10-00以前で送信した場合は,承認者に通知メールは送信されません。

    圧縮

    [圧縮強度]チェックボックス

    送信者が選択できる圧縮強度を指定します。チェックを外した場合は,システムの標準値(初期値は圧縮なしだけ選択可)となります。

    • [圧縮なし]:ファイルを圧縮しません。

    • [強]:最も圧縮率が高い方式でファイルを圧縮します。

    • [中]:圧縮率が中程度の方式でファイルを圧縮します。

    • [弱]:最も圧縮率が低い方式でファイルを圧縮します。

    [圧縮方式]※3

    圧縮方式を選択します。

    • [標準]:フォルダを送信する場合,または[圧縮強度]が[強][中][弱]のどれかの場合,ZIP形式で送信します。

      ZIP形式で送信する場合,3.96GB(4,252,017,623バイト)以上のファイル,フォルダの送信はできません。

    • [拡張]:フォルダを送信する場合,または[圧縮強度]が[強][中][弱]のどれかの場合,拡張圧縮方式で送信します。

      なお,JP1/Data Highway - AJE 10-00以前の場合は,ZIP形式で圧縮して送信されます。また,拡張圧縮方式で送信された配送は,JP1/Data Highway - AJE 10-00以前では受信できません。

    その他オプション

    [最大宛先数]チェックボックス

    チェックすると,一度の配送で指定できる宛先の上限が設定されます。チェックを外した場合は,システム管理者が設定した値となります。

    [最大登録ファイル数]チェックボックス

    チェックすると,一度の配送で指定できるファイル数の上限が設定されます。チェックを外した場合は,システムの標準値(初期値は5)となります。

    通信※4

    [通信モジュール最大TCP接続数]チェックボックス

    チェックすると,ファイル送信時および受信時の通信多重度の最大本数を設定できます。

    デフォルトは標準配送ポリシーの値です。

    [常に最大TCP接続数で通信]チェックボックス

    チェックすると,[通信モジュール最大TCP接続数]で設定した最大本数で,常に通信をするかどうかを指定できます。

    • [する]:常に最大本数での通信を行います。

    • [しない]:ネットワーク距離に応じて,自動的に接続数が決定されます。

    デフォルトは標準配送ポリシーの値です。

    注※1

    • 入力する文字に記号(/ \ ? * : | " < > @ ^)は使用できません。

    • 空白だけ,ピリオド(.)だけの名前は使用できません。

    • 入力できる文字数は256文字以内です。

    注※2

    • 1回の配送で複数のファイルを送信した場合は,すべてのファイルのダウンロードが完了してから削除が実行されます。ファイル単位での削除は実行しません。

    • ファイルは,対象のユーザ全員のダウンロードが完了した日付いっぱいで削除されます。ダウンロード完了時点では,削除は実行されません。また,日付はサーバに設定された日付を基準としています。

    注※3

    拡張圧縮方式で送信した配送をJP1/Data Highway - AJE 10-00以前で受信しようとすると,その配送の受信はスキップされ,拡張圧縮方式以外で送信した配送だけが受信できます。JP1/Data Highway - AJE 10-00以前で受信する運用の場合は,バージョンに合わせて配送ポリシーを設定してください。

    注※4

    この項目はシステム管理者の設定によって,表示されない場合があります。

  4. [作成]ボタンをクリックします。

    配送ポリシーが作成されます。

(5) 配送ポリシーを編集する

配送ポリシーを編集する手順を次に示します。

  1. サイドバー領域の[配送ルール設定]−[配送ポリシー定義]をクリックします。

    コンテント領域に[配送ポリシー一覧]画面が表示されます。

  2. 編集する配送ポリシーのメニューアイコン([図データ]または[図データ])をクリックして,[編集]を選択します。

    [配送ポリシー編集]画面が表示されます。

  3. 設定を変更します。項目の内容については「3.5.4(4) 配送ポリシーを作成する」を参照してください。

    重要

    配送データ量の上限値は,すでに転送済みの総データ量を下回る値には変更できません。

  4. [更新]ボタンをクリックします。

    配送ポリシーの設定が更新されます。

    [図データ]

(6) 配送ポリシーを削除する

配送ポリシーを削除する手順を次に示します。

  1. サイドバー領域の[配送ルール設定]−[配送ポリシー定義]をクリックします。

    コンテント領域に[配送ポリシー一覧]画面が表示されます。

  2. 削除する配送ポリシーのメニューアイコン([図データ]または[図データ])をクリックして,[削除]を選択します。

    確認ダイアログが表示されます。

  3. [OK]ボタンをクリックすると,配送ポリシーが削除されます。

    重要

    使用中の配送ポリシー([図データ])を削除した場合は,その配送ポリシーを適用している配送ルールも削除されます。