5.2.10 JP1/Power Monitorのセットアップをする
マネージャーホストとエージェントホストそれぞれで,JP1/Power Monitorのセットアップをします。セットアップの手順をホストごとに示します。
- 〈この項の構成〉
(1) マネージャーホストの設定
マネージャーホストのJP1/Base EventサービスおよびJP1/PW Manager Serviceサービスを自動起動に設定し,ホストを再起動します。
手順を次に示します。
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Windowsの[スタート]メニューから[設定]−[コントロールパネル]−[サービス]を選択する。
[サービス]ダイアログボックスが表示されます。
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JP1/Base Eventサービスの[スタートアップ]を「自動」に切り替える。
JP1/Base Control Serviceサービスの起動順序定義ファイルでJP1/Base Eventサービスが起動するように登録されている場合,この作業は必要ありません。
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JP1/PW Manager Serviceサービスの[スタートアップ]を「自動」に切り替える。
JP1/PW Agent Serviceサービスを「自動」に切り替える必要はありません。
また,JP1/PW Manager Serviceサービスの[サービス]ダイアログボックスで,[ログオン]の設定は,デフォルトの[システムアカウント]のまま変更しないでください。また,[デスクトップとの対話をサービスに許可]オプションにチェックを入れないでください。サービスが正常に動作しなくなるおそれがあります。
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マネージャーホストを再起動する。
JP1/PW Manager Serviceサービスが自動的に起動します。
(2) エージェントホストの設定
エージェントホストで,JP1/Power Monitorのセットアップをする手順を次に示します。
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電源制御装置を制御するコマンドを設定する。
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使用プログラム名と計画終了オプションを設定する。
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JP1/Base Control Serviceサービス,JP1/Base EventサービスおよびJP1/PW Agent Serviceサービスを自動起動に設定する。
それぞれの手順について,次に説明します。
(a) 電源制御装置を制御するコマンドを設定する
JP1/ServerConductorと連携する場合,またはシュナイダーエレクトリック社製Smart-UPSと連携する場合は電源制御装置を制御するコマンドを作成する必要はありません。それ以外の電源制御装置を使って,ホストの電源をオン・オフする場合,JP1/Power Monitorで電源制御装置を制御するコマンドを設定する必要があります。また,次の場合はjpwshutdownコマンドを使用したバッチファイルを作成しておく必要があります。
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Hitachi Compute Systems Managerを使用する場合
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JP1/ServerConductorと連携,かつエージェントホストがBlade Symphony上のブレードの場合
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JP1/ServerConductor/Blade Server Managerと連携,かつエージェントホストがVMゲストの場合
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AMT,またはWake on LANを使用する場合
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エージェントホストの電源をオフしないで,OSの再起動またはシャットダウンだけで運用する場合
●電源制御装置を制御するコマンドの設定手順を次に示します。
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Windowsの[スタート]メニューから,[プログラム]−[JP1_Power Monitor]−[電源制御装置の設定]を選択する。
[電源制御装置の設定]ダイアログボックスが表示されます。
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[自ホスト電源制御コマンド]に,エージェントホストの電源を制御するコマンドを設定する。
その他の設定内容については,「12.2.1 [電源制御装置の設定]ダイアログボックス」を参照してください。
●jpwshutdownコマンドを使用したバッチファイルを作成する手順を次に示します。
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バッチファイルを作成する。
バッチファイルは,「15. コマンド」の「jpwshutdown」の使用例を参考に作成します。
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Windowsの[スタート]メニューから,[プログラム]−[JP1_Power Monitor]−[電源制御装置の設定]を選択する。
[電源制御装置の設定]ダイアログボックスが表示されます。
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制御コマンドなどの情報を設定する。
[定義設定位置]は任意です。[自ホスト電源制御コマンド]に,手順1で作成したバッチファイルをフルパス名で指定します。その他の設定内容については,「12.2.1 [電源制御装置の設定]ダイアログボックス」を参照してください。
(b) 使用プログラム名と計画終了オプションを設定する
エージェントホストを制御する使用プログラム名と計画終了オプションを設定します。設定するには,次の二つの方法があります。
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[環境設定]ダイアログボックスで設定する。
Windowsの[スタート]メニューから,[プログラム]−[JP1_Power Monitor]−[環境設定]を選択し,[環境設定]ダイアログボックスを表示させて設定します。[環境設定]ダイアログボックスについては,「12.2.2 [環境設定]ダイアログボックス」を参照してください。
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jpwenvsetコマンドを実行する。
jpwenvsetコマンドについては,「15. コマンド」の「jpwenvset(Windows限定)」を参照してください。jpwenvsetコマンドで設定した場合,設定を有効にするためには,ホストを再起動する必要があります。
(c) JP1/Base Control Serviceサービス,JP1/Base EventサービスおよびJP1/PW Agent Serviceサービスを自動起動に設定する
エージェントホストで,JP1/Base Control Serviceサービス,JP1/Base Eventサービス,およびJP1/PW Agent Serviceサービスを自動起動に設定し,ホストを再起動します。
手順を次に示します。
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Windowsの[スタート]メニューから[設定]−[コントロールパネル]−[サービス]を選択する。
[サービス]ダイアログボックスが表示されます。
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JP1/Base Control Serviceサービスの[スタートアップ]を「自動」に切り替える。
JP1/Base Control Serviceサービスの[サービス]ダイアログボックスで,[ログオン]の設定は,デフォルトの[システムアカウント]のまま変更しないでください。また,[デスクトップとの対話をサービスに許可]オプションにチェックを入れないでください。サービスが正常に動作しなくなるおそれがあります。
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JP1/Base Eventサービスの[スタートアップ]を「自動」に切り替える。
JP1/Base Control Serviceサービスの起動順序定義ファイルでJP1/Base Eventサービスが起動するように登録されている場合,この作業は必要ありません。
エージェントホストで,JP1/AJS3およびJP1/Baseをクラスタシステムで運用している場合,JP1/Power Monitorのエージェントは,物理ホスト上のJP1/Base Eventサービスを使用します。そのため,物理ホストおよび論理ホスト両方のJP1/Base Eventサービスを起動してください。
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JP1/PW Agent Serviceサービスの[スタートアップ]を「自動」に切り替える。
JP1/PW Manager Serviceサービスを「自動」に切り替える必要はありません。
また,JP1/PW Agent Serviceサービスの[サービス]ダイアログボックスで,[ログオン]の設定は,デフォルトの[システムアカウント]のまま変更しないでください。また,[デスクトップとの対話をサービスに許可]オプションにチェックを入れないでください。サービスが正常に動作しなくなるおそれがあります。
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エージェントホストを再起動する。
JP1/PW Agent Serviceサービスが自動的に起動します。
(3) 注意事項
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システム環境変数TZの値をマネージャーホストとエージェントホストで統一してください。ユーザー環境変数としてTZの値を設定している場合は,システム環境変数の値と合わせてください。
なお,マネージャーホストとエージェントホストでシステム環境変数TZの値が異なる場合は,次のように動作します。
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エージェントホストのスケジュールを使用して電源制御を行う場合,エージェントホストのTZ値に従った時刻で動作する。
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マネージャーホストでエージェントホストのスケジュールを表示した場合,マネージャーホストのTZ値に従った時刻で表示する。
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マネージャーホストから電源制御を行う際に次回電源投入時刻を設定した場合,設定した次回電源投入時刻はマネージャーホスト側のTZ値に従った時刻で動作する。
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