5.2.4 電源制御装置を制御するコマンドを作成する
次の場合,JP1/Power Monitorと連携できるように,マネージャーホストでエージェントホストの電源制御装置を制御するコマンドを作成する必要があります。電源制御装置を使用しない場合は作成する必要はありません。
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「表5-4 電源を自動的にオン・オフする場合に必要なハードウェアとソフトウェア」で説明した以外の電源制御装置を使う場合で,電源制御装置を制御するインターフェースコマンドが用意されている場合
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電源制御装置を制御するインターフェースが公開されている場合
このような場合,次に示すコマンドインターフェースで動作するコマンドをマネージャーホストで作成してください。エージェントホストでエージェントホストの電源制御装置を制御するコマンドの作成方法については,「5.1.4 電源制御装置を制御するコマンドを作成する」を参照してください。
電源制御装置を使って他ホストを起動・終了するときに使用するコマンドの機能および形式を説明します。コマンドを作成する場合は,この仕様に従って作成してください。なお,コマンドの記述形式については,「15. コマンド」を参照してください。
- 形式
コマンド名称 {-r | -o | -f} {-h IPアドレス | -h 電話番号 -C COMポート番号} [-p パスワードまたはコミュニティ名] [-O 次回電源投入時刻] [-c チャネル番号]
「コマンド名称」には任意の半角英数字を指定します。
{ -r | -o | -f }は,この中からどれかを必ず指定します。
{ -h IPアドレス | -h 電話番号 -C COMポート番号}は,この中からどちらかを必ず指定します。
なお,JP1/Power Monitorからコマンドを実行する場合,指定する引数の順序は固定です。
- 機能
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他ホストの強制再起動,強制電源オン,および強制電源オフを実行します。
- 引数
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- -r
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ホストを強制再起動します。
- -o
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ホストを強制電源オンします。
- -f
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ホストを強制電源オフします。
- -h IPアドレス または -h 電話番号 -C COMポート番号
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エージェントホストに接続された電源制御装置のIPアドレスを指定します。この引数は,省略できません。使用する電源制御装置によっては,電話番号を指定することもできます。
電話番号を指定する場合は,COMポート番号を必ず指定します。「-C」は,大文字で指定してください。
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指定できるIPアドレスの形式は次のとおりです。
IPv4アドレス:x.x.x.x(x:0〜255)
IPv6アドレス:y:y:y:y:y:y:y:y(y:0〜ffff)
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指定できる電話番号の形式は次のとおりです。
指定可能な文字:半角数字と半角の「#」「*」「−」「,」で指定します。
文字数:半角換算の50文字以内で指定します。
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指定できるCOMポート番号の形式は次のとおりです。
指定可能な文字:半角数字の1〜256で指定します。
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- -p パスワードまたはコミュニティ名
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SNMPアダプターで電源制御装置を制御する場合
コミュニティ名を8文字以内で必ず指定します。
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電源制御装置にパスワードを設定して制御する場合
必要に応じて,パスワードを20文字以内で指定します。
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- -O 次回電源投入時刻
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ホストを強制電源オフしたあと,次回,ここで指定した時刻に電源をオンにします。「-O」は,大文字で指定してください。
次回電源投入時刻は,「年/月/日.時:分」の形式で指定します。例えば,2015年7月31日午前8時30分を次回電源投入時刻として設定したい場合,「2015/07/31.08:30」と指定します。「年」は,4バイトの数値で,「年」以外は,2バイトの数値で指定します。
この引数は,オプション-oまたは-fを指定した場合だけ有効になります。ただし,使用する電源制御装置が,ホストを強制電源オンまたは強制電源オフするときに,次回電源投入時刻を設定できない仕様の場合,ここで指定した時刻は,無効になります。
- -c チャネル番号
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電源制御装置を制御する出力チャネルまたは機器が複数ある場合に,制御したい出力チャネルまたは機器の番号を0〜9999の数値で指定します。
この引数を省略した場合,接続されている電源制御装置全体を制御します。
- 戻り値
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0
コマンドが正常終了しました。
4
コマンドが正常終了しました。ただし,設定が無視された引数がありました。
8
エラーが発生しました。コマンドを再実行してください。※
16
引数に誤りがあります。
17以上
エラーが発生しました。コマンドを再実行する必要は,ありません。
- 注※
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戻り値が8の場合,[電源制御装置の設定]ダイアログボックスの[実行制限時間]に設定した制限時間内であれば,JP1/Power Monitorは1秒間隔でコマンドを再実行します。
そのため,コマンドを再実行することで正常に終了する可能性がある場合は,コマンド側で戻り値に8を設定してください。
なお,制限時間を超えた場合は,戻り値が17以上のときと同じエラーとして処理します。
- 注意事項
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コマンドの実行中は,画面に表示されないので,キーボードやマウスからユーザーが入力できないようにコマンドを作成してください。
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コマンドを実行するときに,メッセージやダイアログボックスを表示させると処理が停止してしまうので,コマンドを実行した結果は,戻り値で示すように作成してください。また,コマンドを実行するときの電源制御装置の状態と動作について,次の表のように作成することをお勧めします。
表5‒3 コマンドを実行するときの電源制御装置の状態と動作 ホストの状態
引数
コマンドの実行結果
電源制御装置の状態と動作
電源オフ
-f
正常終了
ホストの電源は,引き続きオフのまま。
-r
正常終了
ホストの電源は,オンにする。
電源オン
-o
正常終了
ホストの電源は,引き続きオンのまま。
電源供給が異常な状態
(停電時など)
-f
異常終了
電源制御装置は,異常時の処理を続ける。
戻り値の推奨値は,「18」。
-r
異常終了
電源制御装置は,異常時の処理を続ける。
戻り値の推奨値は,「18」。
-o
異常終了
電源制御装置は,異常時の処理を続ける。
戻り値の推奨値は,「18」。
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実行するコマンドの標準出力と標準エラー出力を取得する機能は,JP1/Power Monitorにはありません。そのため,必要に応じて,コマンドの標準出力と標準エラー出力をファイルにリダイレクトして,ログファイルとして残すことを検討してください。ログファイルとして残すことで,トラブル発生時の調査に役立ちます。
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コマンドをシステムドライブ\Program Filesフォルダ以下,またはWindowsシステムフォルダ\system32フォルダ以下に置かないでください。
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- 使用例
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作成したC:\UPS\UPSCONTROL.EXEコマンドで,IPアドレスが「123.45.67.89」,パスワードが「public」,チャネル番号が「1」のエージェントホストを強制再起動します。
C:\UPS\UPSCONTROL.EXE -r -h 123.45.67.89 -p public -c 1