3.1.2 既存のR/3ジョブをコピーする
- 〈この項の構成〉
(1) R/3ジョブの実行手順
JP1/AJSを利用してR/3ジョブを実行するためには,JP1/AJS - ViewがインストールされているマシンのOSにより,次の作業が必要です。
(a) JP1/AJS3 for EAPがインストールされているマシンがWindowsの場合
- 作業1
-
環境設定
JP1/AJS3 for EAPがインストールされているマシンがWindowsの場合,JP1/AJS3 for EAPが提供する次のファイルを,JP1/AJS - Viewがインストールされているマシンに手動でコピーしてください。
-
インストール先フォルダ\Program\jr3cpcjd.exe (定義プログラム)
-
インストール先フォルダ\Program\jr3cpcjd.ini (初期化ファイル)
以上のファイルは,JP1/AJS - Viewがインストールされているマシンの,任意の位置の同一フォルダにコピーしてください。
複数のバージョンのJP1/AJS3 for EAPを使用している場合,JP1/AJS - Viewがインストールされているマシンには,最新バージョンのJP1/AJS3 for EAPのファイルをコピーしてください。
なお,下位バージョンからの移行時に,JP1/AJS2 - Viewがインストールされているマシンのカスタムジョブ定義モジュールを更新する場合は,下位バージョンで複写したモジュールをすべて削除してから上位バージョンのモジュールを複写してください。また,バージョン12-00以前のJP1/AJS - Viewと連携する場合は,次のファイルをJP1/AJS - Viewのインストール先にコピーしてください。
- コピー元
-
-
インストール先フォルダ\Image\CUSTOM_PC_JP1AMR3CP.gif
-
- コピー先
-
-
JP1/AJS - Viewのインストール先フォルダ\image\custom
-
-
- 作業2
-
カスタムジョブの登録
- 作業3
-
カスタムジョブの定義
これらの作業が完了し,JP1/AJSのジョブネットが起動されてR/3システム用のカスタムジョブが実行されると,R/3システムにジョブが登録され,ジョブが実行されます。
(b) JP1/AJS3 for EAPがインストールされているマシンがLinuxの場合
バージョン12-00以前のJP1/AJS - Viewと連携する場合は,次のファイルをJP1/AJS - Viewのインストール先にコピーしてください。
- コピー元
-
-
インストール先フォルダ\Image\CUSTOM_UX_JP1AMR3CP.gif
-
- コピー先
-
-
JP1/AJS - Viewのインストール先フォルダ\image\custom
-
(2) カスタムジョブの登録
JP1/AJS - Viewの[カスタムジョブの登録]ダイアログボックスでカスタムジョブとして登録します。
R/3システム用のカスタムジョブを登録する手順の概要を次に示します。
-
JP1/AJS - View で[カスタムジョブの登録]ダイアログボックスを表示する。
-
[新規登録]をクリックする。
[カスタムジョブ登録情報]ダイアログボックスが表示されます。
-
R/3システム用のカスタムジョブを登録する。
ダイアログボックスの各項目に次の内容を指定します。
- 名前
-
JP1/AJS3 for EAPのカスタムジョブの名称を,任意の1〜8バイトで指定します。
- コメント
-
1〜40バイトで指定します。コメントには,「/(スラント)」と空白文字は使用できません。コメントの記述は省略できます。
- 定義プログラム
-
手動でJP1/AJS - Viewにコピーしてきた,カスタムジョブ定義プログラム(jr3cpcjd.exe)へのパスを指定します。
注意
[ジョブ種別]に[UNIXジョブ]を設定した場合,[定義プログラム]を指定する必要はありません。
- 実行プログラム
-
JP1/AJS3 for EAPがインストールされているJP1/AJS - Agent(またはJP1/AJS - Manager)マシンの,カスタムジョブ実行プログラムへのパス「インストール先フォルダ\Program\jr3bjcpy.exe」を指定します。
注意
・[ジョブ種別]に[UNIXジョブ]を設定した場合,[実行プログラム]を指定する必要はありません。
・複数のマシンでJP1/AJS3 for EAPのインストール先フォルダのパスが異なる場合,JP1/AJS3で,ジョブ実行時のワークパスを変数として定義します。この設定をしていない場合,ジョブ実行時に実行ファイルがないことを示すメッセージ(KAVU4550-W)が,JP1/AJS3 - Viewの[実行結果詳細]画面に出力され,ジョブが実行できません。
設定方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド」を参照してください。
- バージョン
-
「0600」を指定します。
- クラス名
-
「JP1AMR3CP」を指定します。
- ジョブ種別
-
JP1/AJS3 for EAPがインストールされているJP1/AJS - Agent(またはJP1/AJS - Manager)マシンがWindowsの場合は,[PCジョブ]を指定します。Linuxの場合は,[UNIXジョブ]を指定します。
-
[OK]ボタンをクリックする。
カスタムジョブの登録の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド」を参照してください。
(3) カスタムジョブの定義
JP1/AJSの[ジョブネットエディタ]ウィンドウで,JP1/AJSに登録したカスタムジョブを,ジョブネットに定義します。
R/3システム用のカスタムジョブを定義する手順の概要を次に示します。
(a) カスタムジョブを定義する(PCジョブの場合)
-
JP1/AJSの[ジョブネットエディタ]ウィンドウのジョブネット定義領域を表示する。
-
[カスタムジョブ]タブを選択して,登録したR/3システム用のカスタムジョブをドラッグし,ジョブネット定義領域にドロップする。
ジョブネット定義領域のジョブネットにR/3システム用のカスタムジョブが追加され,[詳細定義−[Custom Job]]ダイアログボックスが表示されます。
-
終了判定を設定する。
-
ジョブの異常終了(jr3bjcpyコマンドの戻り値が「1」),およびその他のエラー(jr3bjcpyコマンドの戻り値が「2以上」)のどちらも,JP1/AJS上で「異常」として扱う場合
判定結果
「しきい値による判定」を選択します。
警告しきい値
何も指定しません。
異常しきい値
「0」を指定します。
-
ジョブの異常終了(jr3bjcpyコマンドの戻り値が「1」)はJP1/AJS上で「警告」として扱い,その他のエラー(jr3bjcpyコマンドの戻り値が「2以上」)はJP1/AJS上で「異常」として扱う場合
判定結果
「しきい値による判定」を選択します。
警告しきい値
「0」を指定します。
異常しきい値
「1」を指定します。
-
ジョブの異常終了(jr3bjcpyコマンドの戻り値が「1」または「5以上」)はJP1/AJS上で「異常」として扱い,その他のエラー(jr3bjcpyコマンドの戻り値が「2〜4」)はJP1/AJS上で「警告」として扱う場合
判定結果
「しきい値による判定」を選択します。
警告しきい値
何も指定しません。
異常しきい値
「4」(警告として扱う戻り値の上限値)を指定します。
1〜4の戻り値の判定は,後続の判定ジョブで実施します。設定方法の詳細は,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編)」の判定ジョブを使ったジョブネットの定義例の章を参照してください。
-
-
[詳細]ボタンをクリックする。
[R/3ジョブコピー定義]ダイアログボックスが表示されます。
-
[R/3ジョブコピー定義]ダイアログボックス(関連するダイアログボックスを含む)を使用して,次の設定をする。
-
R/3ジョブのコピーに使用するR/3システムへの接続方法を指定する
-
R/3ジョブを定義する
-
ジョブのリリースと終了監視を指定する
-
実行結果の出力先を指定する
- 注意
-
[詳細定義−[Custom Job]]ダイアログボックスでジョブの打ち切り時間を指定する場合は,JP1/AJS3 for EAPで指定したジョブの打ち切り時間より長くなるようにしてください。
-
-
[OK]ボタンをクリックする。
カスタムジョブの定義の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド」を参照してください。
- 重要
-
R/3ジョブのカスタムジョブ定義プログラムは,入力された情報を基に,製品内部でjr3bjcpyコマンドのコマンドラインを生成します。
このコマンドラインの長さは1,020バイトまでであり,超えた場合はカスタムジョブ定義プログラムで「生成したコマンドラインの長さ(<生成したコマンドラインのバイト数>バイト)が最大値(1,020バイト)を超えました。定義情報を保存することができません。」のエラーとなります。
複数のジョブステップを1つのジョブに割り当てるなど,R/3ジョブの定義によっては,1,020バイトを超えることがあります。
複数のジョブステップを1つのジョブに割り当てている場合は,別々のジョブに定義し,ジョブ間に実行順序を定義するなどの方法でご使用ください。
(b) カスタムジョブを定義する(UNIXジョブの場合)
-
JP1/AJSの[ジョブネットエディタ]ウィンドウのジョブネット定義領域を表示する。
-
[カスタムジョブ]タブを選択して,登録したR/3システム用のカスタムジョブをドラッグし,ジョブネット定義領域にドロップする。
ジョブネット定義領域のジョブネットにR/3システム用のカスタムジョブが追加され,[詳細定義−[Custom Job]]ダイアログボックスが表示されます。
-
コマンド文を定義する。
jr3bjcpyコマンドのコマンドラインを定義します。
-
終了判定を設定する。
-
ジョブの異常終了(jr3bjcpyコマンドの戻り値が「1」),およびその他のエラー(jr3bjcpyコマンドの戻り値が「2以上」)のどちらも,JP1/AJS上で「異常」として扱う場合
判定結果
「しきい値による判定」を選択します。
警告しきい値
何も指定しません。
異常しきい値
「0」を指定します。
-
ジョブの異常終了(jr3bjcpyコマンドの戻り値が「1」)はJP1/AJS上で「警告」として扱い,その他のエラー(jr3bjcpyコマンドの戻り値が「2以上」)はJP1/AJS上で「異常」として扱う場合
判定結果
「しきい値による判定」を選択します。
警告しきい値
「0」を指定します。
異常しきい値
「1」を指定します。
-
ジョブの異常終了(jr3bjcpyコマンドの戻り値が「1」または「5以上」)はJP1/AJS上で「異常」として扱い,その他のエラー(jr3bjcpyコマンドの戻り値が「2〜4」)はJP1/AJS上で「警告」として扱う場合
判定結果
「しきい値による判定」を選択します。
警告しきい値
何も指定しません。
異常しきい値
「4」(警告として扱う戻り値の上限値)を指定します。
1〜4の戻り値の判定は,後続の判定ジョブで実施します。設定方法の詳細は,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編)」の判定ジョブを使ったジョブネットの定義例の章を参照してください。
-
-
[OK]ボタンをクリックする。
カスタムジョブの定義の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド」を参照してください。
(c) R/3システムへの接続方法を指定する
R/3ジョブを登録するR/3システムへの接続方法は,[R/3ジョブ定義]ダイアログボックスの[R/3システム]パネルで指定します。
[R/3システム]パネルを次の図に示します。
|
[R/3システム]パネルで指定する定義項目を次に示します。
-
定義項目
- あて先
-
ジョブをコピーするあて先となるアプリケーションサーバへの接続方法を選択します。次のどちらかの方法でアプリケーションサーバを指定して接続します。
・特定のアプリケーションサーバを指定する
・sapnwrfc.iniファイルに指定されているあて先を使用する
- 特定のアプリケーションサーバに接続する
-
接続するアプリケーションサーバを直接指定する場合に,[特定のアプリケーションサーバに接続する]を選択します。
- ホスト名
-
接続するアプリケーションサーバ(またはSAPルーター)のホスト名を指定します。指定できる文字列の長さは,1〜100バイトです。
ホスト名には,次の形式の名称を使用できます。
-
hostsファイルに定義されているホスト名
-
IPアドレス
-
SAPルーターアドレス
SAPルーターアドレスの形式については,R/3のマニュアルおよびオンラインヘルプを参照してください。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-hオプションに対応しています。
-
- システム番号
-
R/3システムでのシステム番号を指定します。指定できる文字列の長さは,1〜2バイトです。文字列に使用できるのは,数字だけです。デフォルトは,「0」です。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-sオプションに対応しています。
- sapnwrfc.iniを使用して接続する
-
sapnwrfc.iniファイルを使用してアプリケーションサーバに接続する場合に,[sapnwrfc.iniを使用して接続する]を選択します。
sapnwrfc.iniファイルの定義内容に従って,特定のアプリケーションサーバ,またはメッセージサーバの負荷分散機能によって決定された,任意のアプリケーションサーバに接続します。
- あて先
-
sapnwrfc.iniファイルのDESTに指定した値を[あて先]に指定します。指定できる文字列の長さは,1〜32バイトです。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-dオプションに対応しています。
- ログオン
-
[あて先]に指定したアプリケーションサーバに接続するときのログオン情報を指定します。次のどちらかの方法でログオンするユーザーを指定します。
-
sapnwrfc.iniに指定されているユーザーを使用する
-
特定のユーザー(クライアント,ユーザー名,パスワードおよび言語)を指定する
- sapnwrfc.iniを使用してログオンする
-
[あて先]に指定した,外部ファイル(sapnwrfc.ini)に定義された内容でログオンする場合に,[sapnwrfc.iniを使用してログオンする]を選択します。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-dlオプションに対応しています。
- クライアント
-
ログオン先のR/3クライアントのクライアント番号を指定します。指定できる文字列の長さは,1〜3バイトです。文字列に使用できるのは,数字だけです。なお,R/3クライアント番号をR/3システムに送るときには,1〜2バイトで指定したクライアント番号は3バイトに変換されます。
例えば,クライアント番号が「001」の場合,「1」,「01」,または「001」の3パターンの指定ができます。ただし,R/3システムには,3バイト形式のクライアント番号「001」が送られます。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-cオプションに対応しています。
- ユーザー名
-
R/3ジョブを登録するユーザーのユーザー名を指定します。
指定できるユーザーについては「2.2.9 ジョブ制御用のSAPユーザーを用意する」を参照してください。
なお,ジョブステップの定義時にジョブステップの実行ユーザーを指定していなかった場合,この項目で指定したユーザーの権限でジョブステップが実行されます。
指定できる文字列の長さは,1〜12バイトです。なお,ユーザー名には,小文字の半角英字を指定できません。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-uオプションに対応しています。
- パスワード
-
[ユーザー名]で指定したR/3ジョブの実行ユーザーに対して,パスワードまたは拡張パスワードを指定します。拡張パスワードを使用する場合は,[拡張パスワードを使用する]をチェックします。
パスワードに指定できる文字列の長さは,1〜8バイトです。拡張パスワードに指定できる文字列の長さは,1〜40バイトです。
入力した値は,「*」で表示されます。
この項目は,パスワードを使用する場合はjr3bjcpyコマンドの-pオプションに,拡張パスワードを使用する場合はjr3bjcpyコマンドの-p2オプションにそれぞれ対応しています。
- 拡張パスワードを使用する
-
SAPシステム側で拡張パスワードルールが適用されている場合に,[拡張パスワードを使用する]をチェックします。このチェックボックスをチェックする場合は,実行先のホストの設定が次に示すとおりになっているかを確認してください。
-
JP1/AJS2 for EAP 08-50以降がインストールされている。
-
拡張パスワードの使用可否をjr3chrfcコマンドでONに設定している。
-
- 言語
-
使用する言語種別を1バイトの英字で指定します。日本語または英語が使用できます。使用する言語には,次に示すR/3システムで使用できる言語を指定してください。
-
日本語の場合:J
-
英語の場合:E
なお,言語には,小文字の半角英字を指定できません。
また,次の場合,あて先のR/3システムで定義されている言語種別のデフォルトが使用されます。
-
言語種別の指定を省略したとき
-
あて先のR/3システムで定義されていない言語種別を指定したとき
この項目に指定した言語種別は,R/3ジョブログの言語と,KAJM0802-E,KAJM0813-Eなどのメッセージの挿入句として出力される,SAPシステムが返すエラーの詳細情報の言語に影響します。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-lオプションに対応しています。
-
-
(d) R/3ジョブを定義する
R/3ジョブの定義は,[R/3ジョブコピー定義]ダイアログボックスの[ジョブのコピー定義]パネルで指定します。
[ジョブのコピー定義]パネルを次の図に示します。
|
[ジョブのコピー定義]パネルで指定する定義項目を次に示します。
-
定義項目
- ジョブのコピー
-
ジョブのコピーに必要な項目(コピー元ジョブ名,コピー元ジョブステップ情報など)を指定します。
- コピー元ジョブ名
-
コピー元のR/3ジョブのジョブ名を指定します。
指定できる文字列の長さは,1〜32バイトです。なお,コピー元ジョブ名には,小文字の半角英字を指定できません。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-jnオプションに対応しています。
- コピー開始ジョブステップ番号
-
コピー元のR/3ジョブ番号を指定します。
指定できる文字列の長さは,1〜8バイトです。なお,文字列に使用できるのは,数字だけです。デフォルトは,「0」です。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-jcオプションに対応しています。
- コピー後のジョブ名
-
コピー後のR/3ジョブのジョブ名を指定します。
指定できる文字列の長さは,1〜32バイトです。なお,コピー後のジョブ名には,小文字の半角英字を指定できません。この指定を省略した場合は,コピー元ジョブ名と同じ名前でジョブがコピーされます。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-djnオプションに対応しています。
- 実行先のホストを指定する
-
登録したR/3ジョブを実行するホストを指定する場合に,[実行先のホストを指定する]をチェックします。この項目で実行先のホストを指定しない場合,登録したR/3ジョブは,アプリケーションサーバ間で負荷分散されて実行されます。
このチェックボックスをチェックした場合は,[実行先のアプリケーションサーバを指定する]チェックボックスはオフに設定されます。
[実行先のホストを指定する]は,リリース4.0以前のR/3システム用に作成されたジョブ定義の互換パラメーターです。リリース4.5以降のR/3システム用にジョブを定義する場合は,[実行先のアプリケーションサーバを指定する]を使用してください。
注意
次の条件のどちらかに該当する場合には,[実行先のホストを指定する]をチェックして指定した[ホスト名]は無効となります。
-
[設定]ダイアログボックスでジョブのリリース方法として[可能な限り早くリリースする]または[すぐにリリースする]を選択していない場合。
-
ジョブの登録は成功したがジョブのリリースが失敗した場合。
このような場合は,R/3上に登録されたジョブには実行先ホストが設定されません。
このジョブを特定の実行先で実行させたい場合には,jr3bjrelコマンドの-tghまたは-tgsオプションで実行先を指定しジョブをリリースしてください。jr3bjrelコマンドで実行先を指定しないでジョブをリリースした場合は,ジョブの実行先はR/3システムによって動的に選択されます。
-
- ホスト名
-
ジョブを実行するアプリケーションサーバのホスト名を指定します。指定できる文字列の長さは,1〜32バイトです。
ホスト名には,トランザクションSM51で表示される一覧のうち,バックグラウンド処理サービスを提供するアプリケーションサーバに割り当てられたホスト名を使用できます。指定されたホストで稼働しているアプリケーションサーバの中から,任意のサーバを選択し,ジョブの実行先を決定します。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-tghオプションに対応しています。
- 実行先のアプリケーションサーバを指定する
-
登録したR/3ジョブを実行するアプリケーションサーバまたはジョブサーバグループを指定する場合に,[実行先のアプリケーションサーバを指定する]をチェックします。この項目で実行先のアプリケーションサーバまたはジョブサーバグループを指定しない場合,登録したR/3ジョブは,アプリケーションサーバ間で負荷分散されて実行されます。
このチェックボックスをチェックした場合は,[実行先のホストを指定する]チェックボックスはオフに設定されます。
注意
次の条件のどちらかに該当する場合には,[実行先のアプリケーションサーバを指定する]をチェックして指定した[サーバ名]は無効となります。
-
[設定]ダイアログボックスでジョブのリリース方法として[可能な限り早くリリースする]または[すぐにリリースする]を選択していない場合。
-
ジョブの登録は成功したがジョブのリリースが失敗した場合。
このような場合は,R/3上に登録されたジョブには実行先サーバが設定されません。
このジョブを特定の実行先で実行させたい場合には,jr3bjrelコマンドの-tghまたは-tgsオプションで実行先を指定しジョブをリリースしてください。jr3bjrelコマンドで実行先を指定しないでジョブをリリースした場合は,ジョブの実行先はR/3システムによって動的に選択されます。
-
- サーバ名
-
ジョブを実行するアプリケーションサーバのサーバ名またはジョブサーバグループ名を指定します。指定できる文字列の長さは,1〜20バイトです。
サーバ名には,トランザクションSM51で表示される一覧のうち,バックグラウンド処理サービスを提供するアプリケーションサーバに割り当てられたサーバ名(大文字・小文字は区別される)を使用できます。また,ジョブサーバグループ名には,トランザクションSM61でジョブサーバグループ名として表示される一覧のうち,バックグラウンド処理サービスを提供するアプリケーションサーバがグルーピングされたジョブサーバグループ名(大文字・小文字は区別される)を使用できます。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-tgsオプションに対応しています。
- ジョブのリリースと終了監視
-
ジョブの登録後にジョブをリリースするかどうかを指定します。なお,ジョブの登録後にジョブをリリースする場合,ジョブをリリースするときの優先度,およびジョブの終了監視の方法を指定します。
-
[設定]ボタン
ジョブの登録後にジョブをリリースするかどうかを指定する,[設定]ダイアログボックスを開きます。
-
- 実行結果の出力先
-
JP1/AJS3 for EAP用の標準出力メッセージの出力先,標準エラー出力メッセージの出力先,およびR/3ジョブログの出力先を指定します。
-
[設定]ボタン
JP1/AJS3 for EAP用の標準出力メッセージの出力先,標準エラー出力メッセージの出力先,およびR/3ジョブログの出力先を指定する,[設定]ダイアログボックスを開きます。
-
(e) ジョブのリリースと終了監視を指定する
ジョブのリリースと終了監視は,[設定]ダイアログボックス(ジョブのリリースと終了監視用)で指定します。
[設定]ダイアログボックス(ジョブのリリースと終了監視用)は,[R/3ジョブ定義]ダイアログボックスの[設定]ボタン(ジョブのリリースと終了監視用)をクリックすると表示されます。
[設定]ダイアログボックス(ジョブのリリースと終了監視用)を次の図に示します。
|
[設定]ダイアログボックス(ジョブのリリースと終了監視用)で指定する定義項目を次に示します。
-
定義項目
- ジョブのリリースと終了監視
-
ジョブのコピー後にジョブをリリースするかどうかを指定します。
ジョブの登録後にジョブをリリースする場合,ジョブをリリースするときの優先度,およびジョブの終了監視の方法を指定します。
- リリースしない
-
ジョブのコピー後にジョブをリリースしない場合に,[リリースしない]を選択します。
次回このジョブをリリースするときは,必ずR/3システム上のジョブをリリースしてください。
- 可能な限り早くリリースする
-
ジョブのコピー後にジョブをできる限り早くリリースする場合に,[可能な限り早くリリースする]を選択します。「可能な限り早くリリースする」とは,ジョブを実行するために必要なシステムリソースが確保された時点でジョブをリリースすることです。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-rsオプションに対応しています。
- すぐにリリースする
-
ジョブのコピー後にジョブをすぐにリリースする場合に,[すぐにリリースする]を選択します。
「すぐにリリースする」とは,ジョブを実行するために必要なシステムリソースの確保ができているかにかかわらず,ジョブをリリースすることです。したがって,ほかのジョブがR/3システムのシステムリソースを占有している場合には,ジョブのリリースに失敗することがあります。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-riオプションに対応しています。
- リリースしたジョブの終了を監視する
-
コピーしたジョブのリリース後にジョブの終了を監視する場合,[リリースしたジョブの終了を監視する]をチェックします。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-waitオプションに対応しています。
- 子ジョブを含めて監視する
-
ジョブの実行中に生成された子ジョブを含むすべてのジョブの終了を監視(親/子ジョブの終了監視)する場合,[子ジョブを含めて監視する]をチェックします。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-with_childオプションに対応しています。
注意
[子ジョブを含めて監視する]を指定する場合は,実行先ホストにJP1/AJS2 for EAP 07-10以降がインストールされ,かつ接続先のR/3システムでXBP2.0インターフェースが使用できる状態で親/子機能が有効になっている必要があります。
- 状態を問い合わせる間隔を設定する
-
アプリケーションサーバにジョブの状態を問い合わせる間隔を指定する場合,[状態を問い合わせる間隔を設定する]をチェックします。
- 秒ごとに状態を問い合わせる
-
アプリケーションサーバにジョブの状態を問い合わせる間隔を秒単位で指定します。指定できる値は,1〜65,535です。問い合わせ間隔のデフォルトは,環境設定ファイルに指定されている値です(環境設定ファイルに値を指定していない場合,または環境設定ファイルを作成していない場合は,5秒です)。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-ivalオプションに対応しています。
- 監視時間を設定する
-
リリースしたジョブの終了を監視する時間の長さを指定する場合に,[監視時間を設定する]をチェックします。
指定した監視時間内にR/3ジョブが終了しない場合,カスタムジョブの実行は失敗します。
- 分まで終了を監視する
-
ジョブのリリース後に,ジョブの終了を監視する時間の長さを分単位で指定します。指定できる値は,1〜65,535です。ジョブの終了監視時間を指定しなかった場合は,無制限に監視が続けられます。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-timeオプションに対応しています。
- タイムアウト時に実行中のR/3ジョブを打ち切る
-
ジョブの終了監視がタイムアウトになった場合に実行中のR/3ジョブを打ち切りたい([分まで終了を監視する]で指定した時間でジョブを打ち切りたい)とき,[タイムアウト時に実行中のR/3ジョブを打ち切る]をチェックします。
「登録済」,「リリース済」,「待機中」,「終了」,「中止」の状態のジョブは打ち切れません。また,外部プログラムを実行しているジョブは打ち切れません。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-cancelオプションに対応しています。
(f) 実行結果の出力先を指定する
実行結果の出力先は,[設定]ダイアログボックス(実行結果の出力先用)で指定します。
[設定]ダイアログボックス(実行結果の出力先用)は,[R/3ジョブコピー定義]ダイアログボックスの[設定]ボタン(実行結果の出力先用)をクリックすると表示されます。
[設定]ダイアログボックス(実行結果の出力先用)を次の図に示します。
|
[設定]ダイアログボックス(実行結果の出力先用)で指定する定義項目を次に示します。
-
定義項目
- 実行結果の出力先
-
JP1/AJS3 for EAP用の標準出力メッセージの出力先,標準エラー出力メッセージの出力先,およびR/3ジョブログの出力先を指定します。
- 標準出力メッセージをファイルに出力する
-
JP1/AJS3 for EAP用の標準出力メッセージの出力先を指定する場合に,[標準出力メッセージをファイルに出力する]をチェックします。
カスタムジョブの実行プログラムの状態に関する通知メッセージは,標準出力に出力されます。指定したファイルが存在しない場合,指定したファイルと同じ名称のファイルが新規に作成されます。
カスタムジョブの実行プログラムが利用する作業ディレクトリについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド」を参照してください。
- ファイル(標準出力メッセージ用)
-
JP1/AJS3 for EAP用の標準出力メッセージの出力先ファイル名を絶対パスで指定します。指定できる文字列の長さは,1〜259バイトです。パスには,空白も使用できます。
なお,指定するファイル名を絶対パスで指定しない場合,ジョブ制御用の環境設定ファイルに指定したJP1/AJS3 for EAPの作業ディレクトリにファイルが作成されます(環境設定ファイルにJP1/AJS3 for EAPの作業ディレクトリが指定されていない場合,JP1/AJSのジョブ実行時のワークパスにファイルが作成されます)。
ファイル名には/dev/nullなどのデバイスファイルを指定しないでください。標準出力メッセージのファイルが不要な場合は,出力されたファイルを削除してください。
標準出力メッセージは,このファイルに追加書きで書き込みます。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-soオプションに対応しています。
- 標準エラー出力メッセージをファイルに出力する
-
JP1/AJS3 for EAP用の標準エラー出力メッセージの出力先を指定する場合に,[標準エラー出力メッセージをファイルに出力する]をチェックします。
警告メッセージおよびエラーメッセージは,標準エラー出力に出力されます。指定したファイルが存在しない場合,指定したファイルと同じ名称のファイルが新規に作成されます。
カスタムジョブの実行プログラムが利用する作業ディレクトリについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド」を参照してください。
- ファイル(標準エラー出力メッセージ用)
-
JP1/AJS3 for EAP用の標準エラー出力メッセージの出力先ファイル名を絶対パスで指定します。指定できる文字列の長さは,1〜259バイトです。パスには,空白も使用できます。
なお,指定するファイル名を絶対パスで指定しない場合,ジョブ制御用の環境設定ファイルに指定したJP1/AJS3 for EAPの作業ディレクトリにファイルが作成されます(環境設定ファイルにJP1/AJS3 for EAPの作業ディレクトリが指定されていない場合,JP1/AJSのジョブ実行時のワークパスにファイルが作成されます)。
ファイル名には/dev/nullなどのデバイスファイルを指定しないでください。標準エラー出力メッセージのファイルが不要な場合は,出力されたファイルを削除してください。
標準エラー出力メッセージは,このファイルに追加書きで書き込みます。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-seオプションに対応しています。
- R/3ジョブログをファイルに出力する
-
R/3ジョブログの出力先を指定する場合に,[R/3ジョブログをファイルに出力する]をチェックします。
指定したファイルが存在しない場合,指定したファイルと同じ名称のファイルが新規に作成されます。
カスタムジョブの実行プログラムが利用する作業ディレクトリについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド」を参照してください。
- ファイル(R/3ジョブログ用)
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R/3ジョブログの出力先ファイル名を絶対パスで指定します。指定できる文字列の長さは,1〜259バイトです。パスには,空白も使用できます。
なお,指定するファイル名を絶対パスで指定しない場合,ジョブ制御用の環境設定ファイルに指定したJP1/AJS3 for EAPの作業ディレクトリにファイルが作成されます(環境設定ファイルにJP1/AJS3 for EAPの作業ディレクトリが指定されていない場合,JP1/AJSのジョブ実行時のワークパスにファイルが作成されます)。
R/3ジョブログファイル名には/dev/nullなどのデバイスファイルを指定しないでください。R/3ジョブログファイルが不要な場合は,出力されたファイルを削除してください。
R/3ジョブログは,このファイルに追加書きで書き込みます。
環境設定ファイルのCommandセクションのJoblogAddToStderrキーに"YES"を設定した場合には,R/3ジョブログは指定したファイルと同時に標準エラー出力にも出力されます。このため,[標準エラー出力メッセージをファイルに出力する]をチェックしない場合,次に示すように,R/3ジョブログの内容をJP1/AJS - Viewで参照できます。
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標準エラー出力メッセージの出力先ファイルを指定した場合
R/3ジョブログは,指定した標準エラー出力メッセージの出力先ファイルに出力できます。
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標準エラー出力メッセージの出力先ファイルを指定しないで,JP1/AJS - Viewの[詳細定義-[Custom Job]]ダイアログボックスで「標準エラー出力ファイル名」を指定した場合
R/3ジョブログの内容は,JP1/AJS - Viewの[ジョブネットモニタ]ウィンドウの[実行結果詳細]ダイアログボックスで参照できます。
この項目は,jr3bjcpyコマンドの-joオプションに対応しています。
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R/3ジョブログのメッセージタイプを取得する※
R/3ジョブログを取得する場合,メッセージタイプも取得するときは,[R/3ジョブログのメッセージタイプを取得する]をチェックします。メッセージタイプは,R/3ジョブログを取得する場合だけ取得できます。
jr3bjcpyコマンドの-mtオプションに対応しています。
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メッセージタイプを検索する※
取得したR/3ジョブログのメッセージタイプを検索して指定した文字が含まれていた場合,カスタムジョブのコマンドを戻り値4で異常終了させるときに,このチェックボックスをチェックします。
jr3bjcpyコマンドの-mtsオプションに対応しています。
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検索対象文字※
取得したR/3ジョブログのメッセージタイプの検索対象の文字をメッセージタイプに出力される文字で指定します。
複数の文字を指定した場合は,指定した文字のどれかが含まれるかを検索します。指定できる文字列の長さは1〜8バイトです。メッセージタイプを検索する場合は,省略できません。
jr3bjcpyコマンドの-mtsオプションで指定する<メッセージタイプ文字列>オプションに対応しています。
注※ [ジョブのリリースと終了監視]ダイアログによってR/3ジョブの終了を監視しないように設定されている場合,またはR/3ジョブログをファイルに保存しない場合は,この項目は非活性です。
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JP1/AJSのジョブ実行時のワークパスについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編)」を参照してください。
(g) 環境変数を定義する
環境変数を追加,編集,削除するには,[環境変数]ダイアログボックス(ジョブ制御機能用)で指定します。
[環境変数]ダイアログボックス(ジョブ制御機能用)は,[環境変数]パネルの[追加]ボタンをクリックすると表示されます。[環境変数]パネルは,[環境変数]タブをクリックすると表示されます。
[環境変数]パネルを次の図に示します。
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[環境変数]パネルで指定する定義項目を次に示します。
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定義項目
- 環境変数
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JP1/AJS3 for EAP用の環境変数を指定する領域です。
定義されている環境変数
JP1/AJS3 for EAP用の環境変数の定義を追加,編集,削除するためのリストコントロールです。定義されている環境変数の名称と値を定義順に表示します。
環境変数は,20,479バイト以下,または10個まで定義できます。
- 追加
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空の[環境変数]ダイアログボックス(ジョブ制御機能用)を開きます。
新規に追加された環境変数は[追加]ボタンを操作するときに選択されていた環境変数の前に追加されます(選択していないときは先頭に追加されます)。
- 編集
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リストコントロールで選択した環境変数を反映して[環境変数]ダイアログボックス(ジョブ制御機能用)を開きます(リストコントロールで選択された環境変数をダブルクリックしても同じ操作ができます)。
リストコントロールで環境変数が選択されていない場合は,このボタンは非活性です。
- 削除
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リストコントロールで選択された環境変数の定義を削除します([Delete]キーでも同じ操作ができます)。
リストコントロールで環境変数が選択されていない場合は,このボタンは非活性です。
[環境変数]ダイアログボックス(ジョブ制御機能用)で指定する定義項目を次に示します。
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定義項目
- 環境変数
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JP1/AJS3 for EAP用の環境変数を指定する領域です。
- 変数名
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環境変数の名称を指定します。任意の文字列を1〜259バイトの範囲で指定します。この項目の入力は省略できません。
- 変数値
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環境変数の値を指定します。任意の文字列を1〜2,047バイトの範囲で指定します。この項目の入力は省略できません。
- OK
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指定した項目をプログラム内に一時記憶してダイアログボックスを閉じます。変更を定義に保存するためには,メイン画面で[OK]ボタンをクリックしてプログラムを終了させる必要があります(このボタンにフォーカスがある場合,[Enter]キーでも同じ操作ができます)。
指定された環境変数は,ジョブの定義に格納する形式と同じ,次の形式で一時記憶します。
環境変数名1=値1<改行>
環境変数名2=値2<改行>
また,環境変数に「"(ダブルクォーテーション)」や「#」が含まれる場合は,次のように「#」でエスケープして一時記憶します。
" → #"
# → ##
定義済みの環境変数のサイズが20,479バイトを超えた場合には,エラーダイアログボックスを表示します。
- キャンセル
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指定した項目を破棄してダイアログボックスを閉じます([ESC]キーでも同じ操作ができます)。