Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド


6.3.12 未通知情報の再送間隔・再送回数の変更

イベント・アクション制御マネージャーとイベント・アクション制御エージェントのプロセス間通信が,ネットワークへの高負荷または回線不良などによって失敗した場合,失敗した通信を未通知情報として管理しています。

未通知情報は,デフォルトでは次の間隔・回数で再送します。

マネージャーホストからエージェントホストへの再送間隔・再送回数

発生するエラーの種類によって,再送間隔と再送回数が異なります。

エラー1:エージェントホストに接続できない(タイムアウトする)場合

再送間隔を300秒,600秒,900秒,1,800秒,3,600秒(以降3,600秒)と段階的に延ばし,27回(24時間)

エラー2:上記以外のネットワークエラーの場合

再送間隔は30秒で,2,880回(24時間)

エージェントホストからマネージャーホストへの再送間隔・再送回数(イベントジョブ(起動条件として定義しているものも含む)の監視条件が成立したときの再送)

発生するエラーの種類に関係なく,再送間隔は10秒で,8,640回(24時間)

このうち,エラー2によるマネージャーホストからエージェントホストへの未通知情報の再送間隔と再送回数,およびエージェントホストからマネージャーホストへの未通知情報の再送間隔と再送回数の設定は変更できます。ただし,設定を変更すると,マネージャーホストからエージェントホストへの再送で,次のような動作の差異が出ます。

変更前

発生したエラーの種類に関係なく,24時間が経過すると再送を終了する。

変更後

次のどちらかの事象が発生すると,再送を終了する。

  • エラー1が24時間連続して発生し続ける。

  • エラー1またはエラー2が発生して,設定した再送回数分の再送を行う。

そのため,エラー1とエラー2が混在する状況でこの設定を変更すると,再送を終了するまでに長い時間が掛かるおそれがあります。この問題は,エラー1が発生した場合でも,エラー2が発生した場合と同じ再送間隔と再送回数で再送するように設定することで回避できます。

詳細については,「6.3.11 未通知情報の再送間隔を一定間隔にする設定」を参照してください。

設定手順を次に説明します。

〈この項の構成〉

(1) 定義手順

  1. Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択し,次のサービスを停止する。

    • JP1/AJS3サービス

  2. 次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。

    jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名1"=定義内容1 ["環境設定パラメーター名2"=定義内容2]
  3. JP1/AJS3を再起動する。

    設定した内容が反映されます。

(2) 環境設定パラメーター一覧

表6‒61 未通知情報の再送間隔・再送回数の設定の環境設定パラメーター

定義キー

環境設定パラメーター

定義内容

マネージャーホストからエージェントホストへの通信
  • スケジューラーサービス(共通)の場合

    [{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AJS2\SCHEDULER\EV\MANAGER]

  • スケジューラーサービス(個別)の場合

    [{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AJSMANAGER\スケジューラーサービス名\EV\MANAGER]

エージェントホストからマネージャーホストへの通信

[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AOMAGENT]

"NotificationRetryInterval"=

未通知情報の再送間隔

"NotificationRetryCount"=

未通知情報の再送回数

注※

{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定してください。

マネージャーホストからエージェントホストへの通信に関する,環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,次の個所を参照してください。

エージェントホストからマネージャーホストへの通信に関する,環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,次の個所を参照してください。