付録G.2 JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionを導入する前の確認事項
JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionを導入する前の確認事項について説明します。
JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionの動作環境や前提条件は,一部を除いてJP1/AJS3 - Agentと同一です。
JP1/AJS3 - Agentと異なる点について,以降で説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 前提OS
JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionの前提OSについては,「2.1.2(1) 前提OS」を参照してください。
(2) バージョン互換
JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionを利用する場合,前提製品であるJP1/Base,およびJP1/AJS3 - Managerとのバージョンの互換性を考慮する必要があります。
(a) JP1/BaseとJP1/AJS3 - Agent Minimal Editionのバージョン互換
JP1/BaseとJP1/AJS3 - Agent Minimal Editionのバージョン互換については,「8.1.1 JP1/BaseとJP1/AJS3のバージョン互換」を参照してください。
(b) JP1/AJS3 - ManagerとJP1/AJS3 - Agent Minimal Editionのバージョン互換
JP1/AJS3 - ManagerとJP1/AJS3 - Agent Minimal Editionのバージョン互換については,「8.1.3 JP1/AJS3 - ManagerとJP1/AJS3 - Agentのバージョン互換」を参照してください。
(3) ジョブ実行履歴ログファイルの見積もり
JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionは,実行したジョブの履歴を,専用のログファイルであるジョブ実行履歴ログファイルに出力します。
(a) ジョブ実行履歴ログファイルの概要
ジョブ実行履歴ログファイルは,JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionをインストールしたマシン上に作成されます。同一マシン上にエージェントホスト(物理ホストと論理ホスト)が複数ある場合は,すべてのホストのジョブの実行履歴を同一のファイルに出力します。
ジョブ実行履歴ログファイルは,デフォルトでは次のように設定されています。
-
格納先
- Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合
-
%ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log
「%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。
「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。
・「システムドライブ\Windows」配下
・「システムドライブ\Program Files」配下
・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下
- Windowsで,インストール先フォルダが上記以外の場合
-
JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionのインストール先フォルダ\log
- Linuxの場合
-
/var/opt/jp1ajs2/log
-
サイズ
512キロバイト
-
面数
2
(b) ジョブ実行履歴ログファイルの見積もり式
ジョブ実行履歴ログファイルが必要とするサイズと面数は,運用形態によって異なります。ジョブ実行履歴ログファイルの適切なサイズを見積もり,必要に応じてファイルのサイズと面数を変更してください。
ジョブ実行履歴ログファイルの見積もり式を次に示します。
適切なジョブ実行履歴ログファイル容量(単位:キロバイト)= 3※ * ログを保存したい日数
- 注※
-
3(単位:キロバイト)は,1ジョブ当たりのログ出力量の概算値0.3に,ジョブの実行数10を乗算した値です。
より正確なログ出力量を求めたい場合は,次の式で1ジョブ当たりのログ出力量を見積もったあと,1日当たりのジョブの実行数を乗算してください。
1ジョブ当たりのログ出力量(単位:キロバイト)= 0.135 + ユニット完全名の文字列のサイズ + マネージャーホスト名の文字列のサイズ
- (例)
-
1日当たりのジョブ実行数が10件で,365日分のログを保存したい場合の適切なジョブ実行履歴ログファイルの容量は,次のとおりです。
0.3 * 10 * 365 =
1,095キロバイト
ジョブ実行履歴ログファイルのサイズと面数は,次の表に示す環境設定パラメーターで設定できます。
項番 |
環境設定パラメーター |
説明 |
参照先 |
---|---|---|---|
1 |
JobHistoryLogFileSize |
ジョブ実行履歴ログファイルの1ファイル当たりのサイズ |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.5.2(94) JobHistoryLogFileSize」 |
2 |
JobHistoryLogFileCount |
ジョブ実行履歴ログファイルの面数 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.5.2(95) JobHistoryLogFileCount」 |
(c) ジョブ実行履歴ログファイルのサイズまたは面数を変更する手順
ジョブ実行履歴ログファイルのサイズまたは面数を変更するには,環境設定パラメーターを変更する前に,ログファイルおよび管理ファイルを削除する必要があります。削除しないと,変更後の値が反映されません。
ジョブ実行履歴ログファイルのサイズまたは面数を変更する手順を次に示します。
-
ジョブ実行履歴ログファイルのあるマシン上の物理ホストとすべての論理ホストのJP1/AJS3サービスを停止する。
-
必要に応じて,ジョブ実行履歴ログファイル(jpqjobhistory{0|1}.log)をバックアップする。
ジョブ実行履歴ログファイルの格納先については,「(a) ジョブ実行履歴ログファイルの概要」を参照してください。
-
ジョブ実行履歴ログファイルをすべて削除する。
-
ジョブ実行履歴ログファイルの管理ファイル(jpqjobhistory.mm)を削除する。
ジョブ実行履歴ログファイルの管理ファイルは,ジョブ実行履歴ログファイルの格納先配下の「mmap」フォルダに格納されています。
ジョブ実行履歴ログファイルの格納先については,「(a) ジョブ実行履歴ログファイルの概要」を参照してください。
-
環境設定パラメーターJobHistoryLogFileSizeまたは環境設定パラメーターJobHistoryLogFileCountの値を変更する。
-
手順1で停止したJP1/AJS3サービスを起動する。
(4) JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionをインストールするマシンについての注意事項
JP1/AJS3 - Agent Minimal Editionは,JP1/AJS3 - ManagerおよびJP1/AJS3 - Agentと同一マシンにインストールできません。