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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


4.2.16 値判定分岐部品

機能

サービスプロパティの値,予約プロパティの値,リテラル文字列,またはこれらを組み合わせた文字列と,指定した条件値を比較します。比較した結果を判定して,次に実行するステップを振り分けます。

値判定分岐部品は,「後続するステップ」と「判定条件が一致した場合にだけ実行するステップ」の2つを分岐先として接続します。入力値が判定条件と一致した場合,「分岐先ステップ」,「後続するステップ」の順番で実行します。入力値が判定条件と一致しなかった場合,「後続するステップ」だけ実行します。

値判定分岐部品は,値判定部品と戻り値判定分岐部品を統合した部品です。

図4‒12 値判定分岐部品の概要

[図データ]

注意事項

バージョン

01.10.01

タグ

Control Flow

戻り値

戻り値

説明

0

次のどちらかの場合,戻り値を0で返す。

  • 判定結果が真の場合。

  • プロパティ「condition」で数値比較を指定したが,プロパティ「valueX」,「value1」および「value2」のどれかのプロパティに対して,数値に変換できない値が指定され,プロパティ「defaultReturnCode」に指定した値が0の場合。

1

次のどちらかの場合,戻り値を1で返す。

  • 判定結果が偽の場合。

  • プロパティ「condition」で数値比較を指定したが,プロパティ「valueX」,「value1」および「value2」のどれかのプロパティに対して,数値に変換できない値が指定され,プロパティ「defaultReturnCode」に指定した値が1の場合。

プロパティ一覧

プロパティを次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

condition

判定条件

プロパティ「valueX」の判定条件を指定します。判定条件を次から選択します。

  • valueX=value1

    入力値と判定条件値1が等しい場合に指定します。(数値比較)

  • valueX!=value1

    入力値と判定条件値1が等しくない場合に指定します。(数値比較)

  • valueX<value1

    入力値が判定条件値1未満の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX>value1

    入力値が判定条件値1を超える場合に指定します。(数値比較)

  • valueX<=value1

    入力値が判定条件値1以下の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX>=value1

    入力値が判定条件値1以上の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX>value1 AND valueX<value2

    入力値が判定条件値1を超える,かつ入力値が判定条件値2未満の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX>=value1 AND valueX<value2

    入力値が判定条件値1以上,かつ入力値が判定条件値2未満の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX>value1 AND valueX<=value2

    入力値が判定条件値1を超える,かつ入力値が判定条件値2以下の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX>=value1 AND valueX<=value2

    入力値が判定条件値1以上,かつ入力値が判定条件値2以下の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX<value1 OR valueX>value2

    入力値が判定条件値1より小さい,または入力値が判定条件値2より大きい条件の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX<=value1 OR valueX>value2

    入力値が判定条件値1以下,または入力値が判定条件値2より大きい条件の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX<value1 OR valueX>=value2

    入力値が判定条件値1より小さい,または入力値が判定条件値2以上の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX<=value1 OR valueX>=value2

    入力値が判定条件値1以下,または入力値が判定条件値2以上の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX equals value1

    入力値と判定条件値1が等しい場合に指定します。大文字と小文字は区別されます。(文字列比較)

  • valueX not equals value1

    入力値と判定条件値1が等しくない場合に指定します。大文字と小文字は区別されます。(文字列比較)

  • valueX contains value1

    入力値が判定条件値1を含む場合に指定します。大文字と小文字は区別されます。(文字列比較)

  • valueX not contains value1

    入力値が判定条件値1を含まない場合に指定します。大文字と小文字は区別されます。(文字列比較)

valueX=value1

入力

valueX

入力値

判定する対象の値を1,024文字以内で指定します。次の形式で指定できます。また,これらを組み合わせることも可能です。

  • ?dna_サービスプロパティのプロパティキー?(サービスプロパティに入力された値を参照する場合)

  • ?dna_予約プロパティのプロパティキー?(予約プロパティに入力された値を参照する場合)

  • リテラル文字列

入力

value1

判定条件値1

プロパティ「valueX」を判定する値を1,024文字以内で指定します。次の形式で指定できます。また,これらを組み合わせることも可能です。

  • ?dna_サービスプロパティのプロパティキー?(サービスプロパティに入力された値を参照する場合)

  • ?dna_予約プロパティのプロパティキー?(予約プロパティに入力された値を参照する場合)

  • リテラル文字列

プロパティ「condition」で指定する「value1」とマッピングします。

入力

value2

判定条件値2

プロパティ「valueX」を判定する値を1,024文字以内で指定します。次の形式で指定できます。また,これらを組み合わせることも可能です。

  • ?dna_サービスプロパティのプロパティキー?(サービスプロパティに入力された値を参照する場合)

  • ?dna_予約プロパティのプロパティキー?(予約プロパティに入力された値を参照する場合)

  • リテラル文字列

プロパティ「condition」で指定する「value2」とマッピングします。プロパティ「condition」で「value2」が含まれる場合に有効となります。

入力

defaultReturnCode

判定失敗時の戻り値

プロパティ「condition」で数値比較が指定された場合で,プロパティ「valueX」,「value1」,または「value2」のどれかで数値変換できない値が指定された場合に,部品の戻り値として返される値を指定します。

  • 0

    判定結果を「判定条件と一致した。」とする場合に指定します。

  • 1

    判定結果を「判定条件と一致しなかった。」とする場合に指定します。

  • 63

    判定結果を判定失敗として,ステップを異常終了させる場合に指定します。

    「分岐先ステップ」,「後続するステップ」のどちらのステップも実行しないで異常終了します。

63

入力

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