Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


4.2.14 値判定部品

機能

サービスプロパティの値,予約プロパティの値,リテラル文字列,またはこれらを組み合わせた文字列と,指定した条件値を比較します。比較した結果が一致した場合,戻り値を0で返します。

また,戻り値判定分岐部品と組み合わせて使用することで,サービスプロパティの値などを判定してステップを振り分けることができます。

図4‒9 値判定部品の概要

[図データ]

注意事項

バージョン

01.10.01

タグ

Test Value Plug-in

戻り値

戻り値

説明

0

判定条件と一致した。

または,プロパティ「defaultReturnCode」で0を指定した。

1

判定条件と一致しなかった。

または,プロパティ「defaultReturnCode」で1を指定した。

63

判定に失敗した。

プロパティ「defaultReturnCode」で63を指定した。

65

JP1/AOサーバとの接続に失敗した。例えば,部品実行中にJP1/AOサーバが停止された場合が該当する。

66

次のユーザーがJP1ユーザーにマッピングされている。

  • Administrators グループに所属しないユーザーである。

  • Administrators グループに所属するビルトイン Administrator以外のユーザーで,UACが有効である。

68

対象のジョブ実行IDに関する情報がない。

69

タスク処理エンジンの環境変数の取得に失敗した。

80

タスクの実行を停止した。

81

部品が不正な状態で呼び出された。

82

タスク処理エンジンからの要求メッセージを正しくパースできない。

83

JP1/AOサーバの環境が壊れている。

84

指定された部品の情報が取得できない。

86

指定したプロパティ値に誤りがある。

127

そのほかのエラーが発生した。

注※

プロパティ「condition」で数値比較が指定された場合で,プロパティ「valueX」,「value1」,または「value2」のどれかで数値変換できない値が指定された場合に,プロパティ「defaultReturnCode」に指定した値を戻り値として返します。

プロパティ一覧

プロパティを次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

condition

判定条件

プロパティ「valueX」の判定条件を指定します。判定条件を次から選択します。

  • valueX=value1

    入力値と判定条件値1が等しい場合に指定します。(数値比較)

  • valueX!=value1

    入力値と判定条件値1が等しくない場合に指定します。(数値比較)

  • valueX<value1

    入力値が判定条件値1未満の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX>value1

    入力値が判定条件値1を超える場合に指定します。(数値比較)

  • valueX<=value1

    入力値が判定条件値1以下の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX>=value1

    入力値が判定条件値1以上の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX>value1 AND valueX<value2

    入力値が判定条件値1を超える,かつ入力値が判定条件値2未満の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX>=value1 AND valueX<value2

    入力値が判定条件値1以上,かつ入力値が判定条件値2未満の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX>value1 AND valueX<=value2

    入力値が判定条件値1を超える,かつ入力値が判定条件値2以下の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX>=value1 AND valueX<=value2

    入力値が判定条件値1以上,かつ入力値が判定条件値2以下の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX<value1 OR valueX>value2

    入力値が判定条件値1より小さい,または入力値が判定条件値2より大きい条件の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX<=value1 OR valueX>value2

    入力値が判定条件値1以下,または入力値が判定条件値2より大きい条件の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX<value1 OR valueX>=value2

    入力値が判定条件値1より小さい,または入力値が判定条件値2以上の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX<=value1 OR valueX>=value2

    入力値が判定条件値1以下,または入力値が判定条件値2以上の場合に指定します。(数値比較)

  • valueX equals value1

    入力値と判定条件値1が等しい場合に指定します。大文字と小文字は区別されます。(文字列比較)

  • valueX not equals value1

    入力値と判定条件値1が等しくない場合に指定します。大文字と小文字は区別されます。(文字列比較)

  • valueX contains value1

    入力値が判定条件値1を含む場合に指定します。大文字と小文字は区別されます。(文字列比較)

  • valueX not contains value1

    入力値が判定条件値1を含まない場合に指定します。大文字と小文字は区別されます。(文字列比較)

valueX=value1

入力

valueX

入力値

判定する対象の値を1,024文字以内で指定します。次の形式で指定できます。また,これらを組み合わせることも可能です。

  • ?dna_サービスプロパティのプロパティキー?(サービスプロパティに入力された値を参照する場合)

  • ?dna_予約プロパティのプロパティキー?(予約プロパティに入力された値を参照する場合)

  • リテラル文字列

入力

value1

判定条件値1

プロパティ「valueX」を判定する値を1,024文字以内で指定します。次の形式で指定できます。また,これらを組み合わせることも可能です。

  • ?dna_サービスプロパティのプロパティキー?(サービスプロパティに入力された値を参照する場合)

  • ?dna_予約プロパティのプロパティキー?(予約プロパティに入力された値を参照する場合)

  • リテラル文字列

プロパティ「condition」で指定する「value1」とマッピングします。

入力

value2

判定条件値2

プロパティ「valueX」を判定する値を1,024文字以内で指定します。次の形式で指定できます。また,これらを組み合わせることも可能です。

  • ?dna_サービスプロパティのプロパティキー?(サービスプロパティに入力された値を参照する場合)

  • ?dna_予約プロパティのプロパティキー?(予約プロパティに入力された値を参照する場合)

  • リテラル文字列

プロパティ「condition」で指定する「value2」とマッピングします。プロパティ「condition」で「value2」が含まれる場合に有効となります。

入力

defaultReturnCode

判定失敗時の戻り値

プロパティ「condition」で数値比較が指定された場合で,プロパティ「valueX」,「value1」,または「value2」のどれかで数値変換できない値が指定された場合に,部品の戻り値として返される値を指定します。

  • 0

    判定結果を「判定条件と一致した。」とする場合に指定します。

  • 1

    判定結果を「判定条件と一致しなかった。」とする場合に指定します。

  • 63

    判定結果を判定失敗として,ステップを異常終了させる場合に指定します。

63

入力

プロパティの指定例

値判定部品は,入力値が,指定した判定条件値の範囲内かどうかを判定します。

プロパティ「condition」,「value1」,「value2」に次のとおり値を指定した場合を例に,判定条件値の範囲について説明します。

A.入力値が25以上,かつ75未満を指定する場合

condition(判定条件):ReturnCode>=value1 AND ReturnCode<value2

value1(判定条件値1):25

value2(判定条件値2):75

B.入力値が25未満,または75以上を指定する場合

condition(判定条件):ReturnCode<value1 OR ReturnCode>=value2

value1(判定条件値1):25

value2(判定条件値2):75

入力値と判定条件値の範囲について,次の図に示します。

図4‒10 入力値と判定条件値の範囲

[図データ]

関連トピック