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JP1 Version 11 JP1/Data Highway - Automatic Job Executor


6.5.2 JP1/DH - AJE(ジョブ実行プログラム)のトラブル

JP1/DH - AJE(ジョブ実行プログラム)で発生するおそれのあるトラブルのケースと,トラブルの回復方法を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) JP1/AJS3 - Viewからジョブ実行プログラムが起動しない

要因
  1. 環境設定ファイルの内容に誤りがある。

  2. 環境設定ファイルが存在しない。

  3. システムが使用するファイル(<ジョブ実行プログラムの環境設定ファイルの<RecvListDir>で定義したフォルダ>以下のファイル)の内容に誤りがある。

  4. JP1/AJS3 - Agent(またはManager)の実行ユーザが環境設定ファイルの読み込み権限を持っていない。

  5. メモリ不足が発生している。

  6. カスタムジョブ登録時の実行プログラムの指定が誤っている。

対策
  1. 環境設定ファイルの内容に誤りがないか確認してください。

  2. 環境設定ファイルが存在しない場合,テンプレートファイルを用いて環境設定ファイルを作成し,運用に合わせて内容を変更してください。

  3. システムが使用するファイル(<ジョブ実行プログラムの環境設定ファイルの<RecvListDir>で定義したフォルダ>以下のファイル)のバックアップがある場合は,バックアップしてあるシステムが使用するファイル(<ジョブ実行プログラムの環境設定ファイルの<RecvListDir>で定義したフォルダ>以下のファイル)を上書きしてください。バックアップが無い場合は,<ジョブ実行プログラムの環境設定ファイルの<RecvListDir>で定義したフォルダ>recvuserlist.xmlおよび<ジョブ実行プログラムの環境設定ファイルの<RecvListDir>で定義したフォルダ>listフォルダ以下のファイルをすべて削除してください。その場合,ジョブ実行プログラムはすでに受信済みのファイルを再度受信することがあります。<RecvListDir>については,「3.3.2(1) ジョブ実行プログラム環境設定ファイル」を参照してください。

  4. JP1/AJS3 - Agent(またはManager)の実行ユーザが環境設定ファイルを読み込めるようにしてください。

  5. 不要なプロセスを停止し,メモリ不足を解消してください。

  6. カスタムジョブ登録時の実行プログラムの指定を見直してください。詳細は「3.4 DHカスタムジョブの登録」を参照してください。

(2) DHカスタムジョブの読み込みでエラーが発生する

要因
  1. メモリ不足が発生している。

  2. JP1/AJS3 - Agent(またはManager)に登録されているDHカスタムジョブの定義内容が壊れている。

対策
  1. 不要なプロセスを停止し,メモリ不足を解消してください。

  2. 読み込みエラーとなるカスタムジョブを削除し,再度定義をしなおしてください。

(3) 送信・受信でエラーが発生する

要因
  1. DHカスタムジョブの基本情報設定の内容が間違っている。

  2. JP1/DH - Serverに接続できない。

  3. 送信対象のファイルの指定に誤りがある。

  4. ジョブ実行プログラムの実行ユーザが,送信対象のファイルへのアクセス権限を持っていない。

  5. ジョブ実行プログラムの実行ユーザが,受信フォルダへの書き込み権限を持っていない。

  6. システムが使用しているファイルが何らかの理由で削除されず,残ったままとなっている。

  7. サーバ証明書のインポートが実施されていない。

対策
  1. DHカスタムジョブの基本設定情報の内容を確認してください。

  2. DHカスタムジョブの基本設定情報の内容を用いて,JP1/DH - Serverにログインできることを手動で確認してください。

  3. DHカスタムジョブの転送設定(送信)画面で指定したファイルが存在することを確認してください。

  4. JP1/AJS3 - Agent(またはManager)の実行ユーザがDHカスタムジョブの転送設定(送信)画面で指定したファイルにアクセスできるようにしてください。

  5. ジョブ実行プログラムの実行ユーザが受信フォルダへファイルを作成できるようにしてください。

  6. 次のファイルが存在する場合,削除してください。

    〈環境設定ファイルでSendRecvTempに設定したフォルダ〉\dwcXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX.X(Xは数値)

    システムが使用するロックファイルが存在すれば削除してください。

    Windowsの場合:

    <ジョブ実行プログラムの環境設定ファイルの<RecvListDir>で定義したフォルダ>\recvuserlist.xml.lck

    Linuxの場合:

    /opt/jp1dh/aje/ajee/recvlist/recvuserlist.xml.lck

  7. 3.6 サーバ証明書の登録」を参照し,サーバ証明書のインポートを実施してください。