Hitachi

JP1 Version 11 JP1/Data Highway - Automatic Job Executor


3.3.2 JP1/DH - AJE(ジョブ実行プログラム)の設定を変更する

JP1/DH - AJE(ジョブ実行プログラム)の設定変更方法を次に示します。

JP1/DH - AJE(ジョブ実行プログラム)では,稼働ログファイル,システムが使用するファイルの出力,ワークフォルダにかかわる設定,システムの動作にかかわる設定を環境設定ファイル(config.xml)で変更できます。稼働ログファイルに対して変更できる項目は,「出力フォルダ,出力レベル,ファイルサイズ,世代保持数」です。デフォルト値を用いてJP1/AJE(ジョブ実行プログラム)を実行する場合,config.xmlを変更する必要はありません。

注意
  • config.xmlに設定する値に,誤った値を設定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

  • config.xmlの文字コードはUTF-8です。他の文字コードで保存しないでください。他の文字コードで保存した場合,DHカスタムジョブを実行できなくなるおそれがあります。

  • 稼働ログの最大サイズおよび稼働ログのバックアップファイル数を変更する場合,ログ出力先フォルダに作成されているmmapフォルダを削除してください。削除しないと,変更が有効になりません。

  • LogOutDirには,マルチバイトコードを含むパスを指定しないでください。

  • JP1/DH - AJEはJP1/AJS3のシステム上で動作する製品のため,プログラムが使用する言語は,JP1/AJS3と一致させる必要があります。JP1/AJS3システムの言語設定については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド」を参照してください。

  • OSのシステムロケールとプログラムが使用する言語の設定が不一致の場合,メッセージやログに出力される内容が文字化けする場合があります。

補足説明
  • JP1/DH - AJEをクラスタシステムで運用する場合,実行系と待機系で定義が一致するようにしてください。また,稼働ログの出力フォルダおよびシステムが使用するファイルの格納フォルダを,共有フォルダ上のフォルダを指定するようにしてください。

〈この項の構成〉

(1) ジョブ実行プログラム環境設定ファイル

環境設定ファイルの詳細を次に示します。

(a) Windowsの場合

  1. ファイルパス

    <インストールフォルダ>\settings\config.xml

  2. 環境設定ファイルの構成内容

    環境設定ファイルの構成内容を次に示します。

    <config>
        <MessageLanguage>jp</MessageLanguage>
        <LogOutDir>C:\ProgramData\Hitachi\jp1\jp1_default\JP1DH\AJE\AJEE\log</LogOutDir>
        <InfoLogLevel>info</InfoLogLevel>
        <InfoLogSize>5</InfoLogSize>
        <InfoLogBackCount>3</InfoLogBackCount>
        <RecvListDir>C:\Program Files\HITACHI\JP1DH\AJE\AJEE\recvlist</RecvListDir>
        <CmdJreHome>C:\Program Files\HITACHI\JP1DH\AJE\AJEE\csmi\jdk\jre</CmdJreHome>
        <SendRecvTemp>C:\ProgramData\Hitachi\jp1\jp1_default\JP1DH\AJE\AJEE\work</SendRecvTemp>
        <ResumeCount>12</ResumeCount>
        <ResumeWaitTime>300</ResumeWaitTime>
        <SuspendResumeCount>24</SuspendResumeCount>
        <SuspendResumeWaitTime>3600</SuspendResumeWaitTime>
    </config>
  3. 定義項目詳細

    環境設定ファイルのタグ名,定義項目およびデフォルト値について,次の表に示します。

    表3‒4 ジョブ実行プログラム環境設定ファイルの定義項目(Windowsの場合)

    タグ名

    定義項目

    デフォルト値

    MessageLanguage

    ジョブ実行プログラムが使用する言語を指定します。

    MessageLanguageは,次のように指定します。

    • 指定無し

      日本語が使用されます。

    • jp(大文字小文字の区別無し)

      日本語が使用されます。

    • en(大文字小文字の区別無し)

      英語が使用されます。

    LogOutDir

    ログ出力先フォルダ名を指定します。

    指定できるログ出力先フォルダ名の長さは,使用するOSに依存します。(フォルダ名+ログファイル名)の長さが,OSが作成できるファイル名の長さを超えないようなフォルダ名を指定してください。

    LogOutDirに次の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    • 存在しないフォルダ

    • DHカスタムジョブを実行するOSユーザが読み書き権限を持っていないフォルダ

    指定したログ出力先フォルダは,プログラム実行前に作成し,DHカスタムジョブを実行するOSユーザが読み書き可能となるよう,設定してください。

    %ALLUsersProfile%\Hitachi\jp1\jp1_default\JP1DH\AJE\AJEE\log

    (%AllUsersProfile%は,Windowsの環境変数(全OSユーザ共通のデータ保存フォルダ)を示します。)

    InfoLogLevel

    稼働ログの出力レベルを,次のレベルから指定します。

    • error

      エラーレベルだけ出力します。

    • warn

      エラーレベルおよび警告レベルを出力します。

    • info

      エラーレベル,警告レベルおよび情報レベルを出力します。

    InfoLogLevelに,error,warnまたはinfo以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    info

    InfoLogSize

    稼働ログの最大サイズを設定します。

    最大サイズの指定は,数値で設定します。

    最小値は5(MB),最大値は16(MB)です。

    InfoLogSizeに,範囲外の数値または数値以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    5

    InfoLogBackCount

    稼働ログのバックアップファイルの数を設定します。

    バックアップファイルの数の数値を指定します。

    最小値は3,最大値は64です。

    InfoLogBackCountに,範囲外の数値または数値以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    稼働ログファイル名は,次のとおりです。

    • dhajee_information[x].log([x]は数値)

    3

    RecvListDir

    システムが使用するファイルの格納フォルダを指定します。

    指定できるシステムが使用するファイルの格納フォルダのフォルダ名の長さは,使用するOSに依存します。(フォルダ名+49文字)の長さが,OSが作成できるファイル名の長さを超えないようなディレクトリ名を指定してください。

    RecvListDirに次の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    • 存在しないフォルダ

    • DHカスタムジョブを実行するOSユーザが読み書き権限を持っていないフォルダ

    指定したシステムが使用するファイルの格納フォルダは,プログラム実行前に作成し,DHカスタムジョブを実行するOSユーザが読み書き可能となるよう,設定してください。

    なお,RecvListDirを変更する場合,RecvListDirで指定したフォルダの直下に,listという名前のフォルダを作成し,RecvListDirと同様の読み書き権限を設定してください。

    <インストールフォルダ>\recvlist

    CmdJreHome

    JP1/DH - AJE(ジョブ実行プログラム)が使用するライブラリのインストールフォルダです。インストール時に自動設定されます。この項目は変更しないでください。

    ライブラリのインストールフォルダの指定に誤りがある場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    <インストールフォルダ>\csmi\jdk\jre

    SendRecvTemp

    DHカスタムジョブを実行する場合に使用するワークフォルダを指定します。

    SendRecvTempに次の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    • 存在しないフォルダ

    • DHカスタムジョブを実行するOSユーザが読み書き権限を持っていないフォルダ

    %ALLUsersProfile%\Hitachi\jp1\jp1_default\JP1DH\AJE\AJEE\work

    (%AllUsersProfile%は,Windowsの環境変数(全OSユーザ共通のデータ保存フォルダ)を示します。)

    ResumeCount

    データ送受信中に再開可能な障害が発生した場合,再開の最大リトライ回数(再開最大回数)を設定します。

    最小数は0,最大数は2147483647です。ResumeCountに範囲外の数値または数値以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    12

    ResumeWaitTime

    データ送受信中に再開可能な障害が発生した場合,再開するまでの待ち時間(再開待ち時間)を秒単位で指定します。

    最小数は0(秒),最大数は3600(秒)です。ResumeWaitTimeに範囲外の数値または数値以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    300

    SuspendResumeCount

    データ送受信中に一時停止状態となった場合,再開の最大リトライ回数(一時停止再開最大回数)を設定します。

    最小数は0,最大数は2147483647です。SuspendResumeCountに範囲外の数値または数値以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    24

    SuspendResumeWaitTime

    データ送受信中に一時停止状態となった場合,再開するまでの待ち時間(一時停止再開待ち時間)を秒単位で指定します。

    最小数は0(秒),最大数は2147483647(秒)です。SuspendResumeWaitTimeに範囲外の数値または数値以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    3600

注※

ジョブ実行プログラムが使用する言語のデフォルト値は,インストール時のOSのシステムロケールによって決まります。

  • システムロケールが日本語の場合:jp

  • システムロケールが英語の場合:en

(b) Linuxの場合

  1. ファイルパス

    /opt/jp1dh/aje/ajee/settings/config.xml

  2. 環境設定ファイルの構成内容

    環境設定ファイルの構成内容を次に示します。

    <config>
        <MessageLanguage>jp</MessageLanguage>
        <LogOutDir>/var/opt/jp1dh/aje/ajee/log</LogOutDir>
        <InfoLogLevel>info</InfoLogLevel>
        <InfoLogSize>5</InfoLogSize>
        <InfoLogBackCount>3</InfoLogBackCount>
        <RecvListDir>/opt/jp1dh/aje/ajee/recvlist</RecvListDir>
        <CmdJreHome>/opt/jp1dh/aje/ajee/csmi/jdk/jre</CmdJreHome>
        <SendRecvTemp>/var/opt/jp1dh/aje/ajee/work</SendRecvTemp>
        <ResumeCount>12</ResumeCount>
        <ResumeWaitTime>300</ResumeWaitTime>
        <SuspendResumeCount>24</SuspendResumeCount>
        <SuspendResumeWaitTime>3600</SuspendResumeWaitTime>
    </config>
  3. 定義項目詳細

    環境設定ファイルのタグ名,定義項目およびデフォルト値について,次の表に示します。

    表3‒5 ジョブ実行プログラム環境設定ファイルの定義項目(Linuxの場合)

    タグ名

    定義項目

    デフォルト値

    MessageLanguage

    ジョブ実行プログラムが使用する言語を指定します。

    MessageLanguageは,次のように指定します。

    • 指定無し

      日本語が使用されます。

    • jp(大文字小文字の区別無し)

      日本語が使用されます。

    • en(大文字小文字の区別無し)

      英語が使用されます。

    jp

    LogOutDir

    ログ出力先フォルダ名を指定します。

    指定できるログ出力先フォルダ名の長さは,使用するOSに依存します。(フォルダ名+ログファイル名)の長さが,OSが作成できるファイル名の長さを超えないようなフォルダ名を指定してください。

    LogOutDirに次の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    • 存在しないフォルダ

    • DHカスタムジョブを実行するOSユーザが読み書き権限を持っていないフォルダ

    指定したログ出力先フォルダは,プログラム実行前に作成し,DHカスタムジョブを実行するOSユーザが読み書き可能となるよう,設定してください。

    /var/opt/jp1dh/aje/ajee/log

    InfoLogLevel

    稼働ログの出力レベルを,次のレベルから指定します。

    • error

      エラーレベルだけ出力します。

    • warn

      エラーレベルおよび警告レベルを出力します。

    • info

      エラーレベル,警告レベルおよび情報レベルを出力します。

    InfoLogLevelに,error,warnまたはinfo以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    info

    InfoLogSize

    稼働ログの最大サイズを設定します。

    最大サイズの指定は,数値で設定します。

    最小値は5(MB),最大値は16(MB)です。

    InfoLogSizeに,範囲外の数値または数値以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    5

    InfoLogBackCount

    稼働ログのバックアップファイルの数を設定します。

    バックアップファイルの数の数値を指定します。

    最小値は3,最大値は64です。

    InfoLogBackCountに,範囲外の数値または数値以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    稼働ログファイル名は,次のとおりです。

    • dhajee_information[x].log([x]は数値)

    3

    RecvListDir

    システムが使用するファイルの格納フォルダを指定します。

    指定できるシステムが使用するファイルの格納フォルダのフォルダ名の長さは,使用するOSに依存します。(フォルダ名+49文字)の長さが,OSが作成できるファイル名の長さを超えないようなディレクトリ名を指定してください。

    RecvListDirに次の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    • 存在しないフォルダ

    • DHカスタムジョブを実行するOSユーザが読み書き権限を持っていないフォルダ

    指定したシステムが使用するファイルの格納フォルダは,プログラム実行前に作成し,DHカスタムジョブを実行するOSユーザが読み書き可能となるよう,設定してください。

    なお,RecvListDirを変更する場合,RecvListDirで指定したフォルダの直下に,listという名前のフォルダを作成し,RecvListDirと同様の読み書き権限を設定してください。

    /opt/jp1dh/aje/ajee/recvlist

    CmdJreHome

    JP1/DH - AJE(ジョブ実行プログラム)が使用するライブラリのインストールフォルダです。インストール時に自動設定されます。この項目は変更しないでください。

    ライブラリのインストールフォルダの指定に誤りがある場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    /opt/jp1dh/aje/ajee/csmi/jdk/jre

    SendRecvTemp

    DHカスタムジョブを実行する場合に使用するワークフォルダを指定します。

    SendRecvTempに次の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    • 存在しないフォルダ

    • DHカスタムジョブを実行するOSユーザが読み書き権限を持っていないフォルダ

    /var/opt/jp1dh/aje/ajee/work

    ResumeCount

    データ送受信中に再開可能な障害が発生した場合,再開の最大リトライ回数(再開最大回数)を設定します。

    最小数は0,最大数は2147483647です。ResumeCountに範囲外の数値または数値以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    12

    ResumeWaitTime

    データ送受信中に再開可能な障害が発生した場合,再開するまでの待ち時間(再開待ち時間)を秒単位で指定します。

    最小数は0(秒),最大数は3600(秒)です。ResumeWaitTimeに範囲外の数値または数値以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    300

    SuspendResumeCount

    データ送受信中に一時停止状態となった場合,再開の最大リトライ回数(一時停止再開最大回数)を設定します。

    最小数は0,最大数は2147483647です。SuspendResumeCountに範囲外の数値または数値以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    24

    SuspendResumeWaitTime

    データ送受信中に一時停止状態となった場合,再開するまでの待ち時間(一時停止再開待ち時間)を秒単位で指定します。

    最小数は0(秒),最大数は2147483647(秒)です。SuspendResumeWaitTimeに範囲外の数値または数値以外の値を指定した場合,DHカスタムジョブを実行できません。

    3600

注※

ジョブ実行プログラムが使用する言語のデフォルト値は,jp(日本語)で設定されます。