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JP1 Version 11 JP1/File Transmission Server -全銀TCP


4.1.1 伝送サーバを起動する

JP1/全銀TCPを使用してファイル伝送を実行するためには,伝送サーバを起動する必要があります。伝送サーバの起動方法には,ztstartコマンドを使って手動で起動させる方法と,OSの起動時に自動的に起動させる方法の2とおりがあります。

〈この項の構成〉

(1) ztstartコマンドによる起動方法

  1. スーパーユーザーでztstartコマンドを実行する。

ztstartコマンドの詳細については,「7. コマンド」の「ztstart−伝送サーバの起動−」を参照してください。

(2) 自動起動方法

伝送サーバを自動起動させる場合は,次の設定が必要です。

HP-UX,RHEL 6の場合

OSの起動時に,伝送サーバを自動起動するように設定されています。環境変数の設定を追加するなど,起動処理をカスタマイズしたい場合は,/etc/opt/jp1_ztc/startup.modelを参考にして,カスタマイズしたシェルを/etc/opt/jp1_ztc/startupと置き換えます。なお,自動起動をしない設定にしたい場合,/etc/opt/jp1_ztc/startupをテキストエディターなどで開き,次の行を注釈(:#)にして保存します。

<変更前>
/opt/jp1_ztc/bin/jztcd > /dev/null 2>&1
<変更後>
: # /opt/jp1_ztc/bin/jztcd > /dev/null 2>&1
RHEL 7の場合

OSの起動時に,伝送サーバを自動起動するように設定されています。環境変数の設定を追加するなど,起動処理をカスタマイズしたい場合は,/etc/opt/jp1_ztc/jp1ztcd.startup.modelを参考にして,カスタマイズしたシェルを/etc/opt/jp1_ztc/jp1ztcd.startupと置き換えます。なお,自動起動をしない設定には変更できません。自動起動をしない設定に変更した場合,ztstartコマンドでの起動もできなくなります。

自動起動時に,JP1/IMとの連携を指定する例を次に示します。

<変更前>
if [ -f /var/opt/jp1_ztc/tmp/ztstart_option ]
then
    read line < /var/opt/jp1_ztc/tmp/ztstart_option
    rm -f /var/opt/jp1_ztc/tmp/ztstart_option
else
    line=""
fi
<変更後>
if [ -f /var/opt/jp1_ztc/tmp/ztstart_option ]
then
    read line < /var/opt/jp1_ztc/tmp/ztstart_option
    rm -f /var/opt/jp1_ztc/tmp/ztstart_option
else
    line="imevent"
fi
AIXの場合

次の手順で設定します。

  1. 起動コマンドの作成

    OSの起動時に,伝送サーバを自動起動するように設定されています。環境変数の設定を追加するなど,起動処理をカスタマイズしたい場合は,/etc/opt/jp1_ztc/startup.modelを参考にして,カスタマイズしたシェルを/etc/opt/jp1_ztc/startupと置き換えます。なお,自動起動をしない設定にしたい場合,/etc/opt/jp1_ztc/startupをテキストエディターなどで開き,次の行を注釈(:#)にして保存します。

    <変更前>

    /opt/jp1_ztc/bin/jztcd > /dev/null 2>&1

    <変更後>

    : # /opt/jp1_ztc/bin/jztcd > /dev/null 2>&1

    自動起動をしない場合,次の手順2.の設定は不要です。

  2. 自動起動の設定

    mkitabコマンドを使用して,自動起動の設定をします。自動起動の順序が正しく設定されるように,JP1/全銀TCPのサービスを登録してください。

    ・JP1/IMと連携しない場合

    # mkitab "jp1_ztc:2:wait:/etc/opt/jp1_ztc/startup"

    ・JP1/IMと連携する場合

    # mkitab -i hntr2mon "jp1base:2:wait:/etc/opt/jp1base/jbs_start"

    # mkitab -i jp1base "jp1_ztc:2:wait:/etc/opt/jp1_ztc/startup"

    # mkitab -i jp1base "jp1cons:2:wait:/etc/opt/jp1cons/jco_start"

設定後,lsitabコマンドを使用して,設定内容を確認してください。JP1/IMと連携する場合,JP1/Base, JP1/IMよりもあとにJP1/全銀TCPの行があることが必要です。

       # lsitab -a
 
<出力例>
init:2:initdefault:
brc::sysinit:/sbin/rc.boot 3 >/dev/console 2>&1 # Phase 3 of system boot
   :
hntr2mon:2:once:/opt/hitachi/HNTRLib2/etc/D002start
jp1base:2:wait:/etc/opt/jp1base/jbs_start
jp1cons:2:wait:/etc/opt/jp1cons/jco_start
jp1_ztc:2:wait:/etc/opt/jp1_ztc/startup

AIXの場合は,JP1/全銀TCPをアンインストールする際,rmitabコマンドを使用して,手順2で追加した行を削除してください。