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JP1 Version 11 JP1/Advanced Shell 


8.4.21 lsコマンド(ファイルまたはディレクトリの内容を表示する)

形式

ls[-1][-A][-a][-C][-c][-d][-F][-f][-g][-h][-i][-k]
  [-L][-l][-m][-n][-p][-q][-R][-r][-S][-s][-T][-t]
  [-u][-x]
  [--format=表示形式][--full-time]
  [--indicator-style=ファイル種別様式][--sort=ソートキー]
  [--time=ファイル日時種別]
  [パス名 ...]

機能

ディレクトリの内容を表示します。ディレクトリの内容は標準出力に出力されます。出力内容のうちパーミッションの表示内容は次のようになります。

-gオプション,-lオプション,-nオプション,--full-timeオプションを指定すると,ロングフォーマットの出力形式となります。

ロングフォーマットとは,ファイル名やディレクトリ名の出力だけでなく,ファイルやディレクトリの詳細な情報を出力する形式です。また,ロングフォーマット形式に-hオプション,-Tオプション,-uオプションを組み合わせると,各項目の出力形式を変更できます。

引数

-1

--format=single-column

1行に1エントリ(1列)で出力します。

-A

--almost-all

「.」および「..」を除いてすべてのエントリを出力します。

-a

--all

「.」で始まるファイル名およびディレクトリ名を含めて出力します。

-C

--format=vertical

縦方向にソートして,複数列で出力します。端末出力時のデフォルトです。

-c

--time=ctime

--time=status

ソート(-tオプション)やリスト出力(-gオプション,-lオプション,-nオプション,--full-timeオプション)を指定した場合,ファイルの最終修正日時ではなく,ファイル情報の最終変更日時を使います。

Windowsの場合,指定が無視されます。

-d

--directory

ディレクトリの内容を表示しないで,ディレクトリ名を出力します。

Windowsの場合,このオプションを指定して,パス名に末尾がディレクトリ区切り文字のディレクトリへのシンボリックリンクを指定しても末尾のディレクトリ区切り文字が無視されます。シンボリックリンクのリンク先のディレクトリの内容を出力したい場合は,-Lオプションと同時に指定してください。

-F

--classify

--indicator-style=classify

ディレクトリ名の後ろに「/」,実行可能ファイルの後ろに「*」,シンボリックリンクの後ろに「@」,FIFO名の後ろに「|」,ソケットの後ろに「=」を出力します。Windowsの場合,指定が無視されます。

-f

--sort=none

ソートをしないで出力します。

-g

ロングフォーマットで出力しますが,所有者は出力しません。

Windowsの場合,このオプションを指定して,パス名に末尾がディレクトリ区切り文字のディレクトリへのシンボリックリンクを指定しても末尾のディレクトリ区切り文字が無視されます。シンボリックリンクのリンク先のディレクトリの内容を出力したい場合は,-Lオプションと同時に指定してください。

-h

--human-readable

ロングフォーマット使用時に,ファイルサイズを2のべき乗で割って小数点第2位を四捨五入した値をファイルサイズとして出力します。ファイルサイズには,サイズ文字(M:1048576,K:1024)が付加されます。

ディレクトリ内にスペシャルファイルが存在する場合,-hオプションは無視されます。

-i

--inode

UNIXの場合,ファイルごとにinode番号を出力します。

Windowsの場合,常に0を出力します。

-k

UNIXの場合,-lオプション,-gオプション,-sオプションおよび--full-timeオプションで出力するディレクトリの合計ブロック数と,-sオプションで表示するファイルサイズをKB単位で出力します。

Windowsの場合,-sオプションで表示するファイルサイズをKB単位で出力します。

-L

--dereference

シンボリックリンクではなく,参照しているファイルの情報を出力します。

-l

--format=long

--format=verbose

次の項目をロングフォーマットで出力します。日時を完全な形式で出力するには--full-timeオプションを使用してください。

  • UNIXの場合

    アクセス権,リンク数,所有者名,グループ名,サイズ,最終修正日時,ファイル名またはディレクトリ名。ただし,表示対象がディレクトリの場合は,「.」や「..」も含めて,そのディレクトリ直下に存在するディレクトリの総数を表示します。

    ファイルがシンボリックリンクの場合は,リンク先のパス名を「->」のあとに表示します。

  • Windowsの場合

    ファイル所有者のアクセス権,リンク数,所有者名,サイズ(ディレクトリの場合は表示しません),最終修正日時,ファイル名またはディレクトリ名。

    ファイルがシンボリックリンクの場合は,リンク先のパス名を「->」のあとに表示します。

    このオプションを指定して,パス名に末尾がディレクトリ区切り文字のディレクトリへのシンボリックリンクを指定しても末尾のディレクトリ区切り文字が無視されます。シンボリックリンクのリンク先のディレクトリの内容を出力したい場合は,-Lオプションと同時に指定してください。

-m

--format=commas

ファイル名をコンマ(,)で区切って出力します。

-n

--numeric-uid-gid
  • UNIXの場合

    ユーザー名,グループ名の代わりにユーザーID,グループIDを出力します。

  • Windowsの場合

    ユーザーIDに0を出力します。また,グループIDは出力しません。

    このオプションを指定して,パス名に末尾がディレクトリ区切り文字のディレクトリへのシンボリックリンクを指定しても末尾のディレクトリ区切り文字が無視されます。シンボリックリンクのリンク先のディレクトリの内容を出力したい場合は,-Lオプションと同時に指定してください。

-p

--indicator-style=slash

ディレクトリ名の直後に「/」を出力します。

-q

--hide-control-chars

ファイル名に表示できない文字が使われていた場合,代わりに「?」を出力します。端末出力時のデフォルトです。

-R

--recursive

サブディレクトリを再帰的に出力します。

-r

--reverse

逆順にソートして出力します。

-S

--sort=size

サイズでソートして,最も大きいファイルを先頭に出力します。

-s

--size

UNIXの場合,ファイルのブロック数を出力します。-kオプションおよび環境変数BLOCKSIZEが定義されていない場合は,512バイトのブロック単位で切り上げて出力します。

Windowsの場合,ブロック数は常に0と出力されます。

-T

月,日,時間,分,秒,年を含む日時情報を出力します。-gオプション,-lオプションまたは-nオプションのどれかと同時に指定した場合に有効となります。

-t

--sort=time

ファイルの最終修正日時でソートします。最新の修正が先頭になります。

-u

--time=atime

--time=access

--time=use

ソート(-tオプション)およびリスト表示(-gオプション,-lオプション,-nオプション,--full-timeオプション)の場合,ファイルの最終修正日時ではなくファイルの最終アクセス日時を使用します。

Windowsの場合,指定が無視されます。

-x

--format=across

--format=horizontal

-Cと同様に複数列で出力しますが,横方向にソートして出力します。

-format=表示形式

ファイルまたはディレクトリの内容を表示する場合の表示形式を指定します。

表示形式に次の値を指定できます。--formatオプションを複数指定した場合は,最後の指定が有効になります。

acrossまたはhorizontal

横方向にソートして,複数列で出力します。-xオプションと同じです。

commas

ファイル名をコンマ(,)で区切って出力します。-mオプションと同じです。

longまたはverbose

ロングフォーマットで表示します。-lオプションと同じです。

single-column

1行に1エントリ(1列)で出力します。-1オプションと同じです。

vertical

縦方向にソートして,複数列で出力します。-Cオプションと同じです。

--full-time

-lオプションと同様の項目を出力します。ただし,日時に関する情報は標準の省略形式ではなく,完全な形式で出力します。

日時部分の出力形式は次のとおりです。

YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnnnnnnnn +/-hhmm

YYYY:西暦年

MM:月

DD:日

hh:時

mm:分

ss:秒

nnnnnnnnn:1秒未満の日時。常に000000000と出力します。

+/-hhmm:タイムゾーン。UTCからの時差を示します。

Windowsの場合,このオプションを指定して,パス名に末尾がディレクトリ区切り文字のディレクトリへのシンボリックリンクを指定しても末尾のディレクトリ区切り文字が無視されます。シンボリックリンクのリンク先のディレクトリの内容を出力したい場合は,-Lオプションと同時に指定してください。

--indicator-style=ファイル種別様式

表示するファイルの種別を示す情報の様式を指定します。

ファイル種別様式には次の値を指定できます。

classify

ファイルの種別を表す文字をファイル名の直後に出力します。ディレクトリ名の場合は直後に「/」を表示します。-Fオプションと同じです。

ファイルの種別を表す文字の内容は,-Fオプションの説明を参照してください。

slash

ディレクトリ名の直後に「/」を表示します。-pオプションと同じです。

--indicator-style=classifyと--indicator-style=slashを同時に指定した場合,classifyの指定が有効になります。

Windowsの場合,classifyを指定しても無視されます。

--sort=ソートキー

複数のファイルを表示する場合に,ソートキーに指定したファイル情報をキーにしてソートして表示します。--sortオプションを複数指定すると,最後の指定が有効になります。

ソートキーには次の値を指定できます。

size

ファイルのサイズでソートします。-Sオプションと同じです。

time

ファイルの最終修正日時でソートします。-tオプションと同じです。--timeオプションを使用して,ファイルの最終アクセス日時や最終変更日時でのソートもできます。

none

ソートしないで出力します。-fオプションと同じです。

--time=ファイル日時種別

ソート(-t)やリスト表示(-gオプション,-lオプション,-nオプション,--full-timeオプション)で使用するファイル日時は,ここで指定した種類の日時が適用されます。--timeオプションを複数指定すると,最後の指定が有効になります。Windowsの場合,--timeオプションを指定しても無視されます。

ファイル日時には次の値を指定できます。

atime,access,またはuse

ファイルの最終アクセス日時を使用します。-uオプションと同じです。

ctimeまたはstatus

ファイル情報の最終変更日時を使用します。-cオプションと同じです。

パス名

出力するファイル名またはディレクトリ名を指定します。複数指定することもできます。

終了コード

終了コード

意味

0

正常終了

1以上

エラー終了

注意事項

使用例