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JP1 Version 11 JP1/Advanced Shell 


3.4.4 ジョブ実行ログへの情報メッセージと警告メッセージの出力を抑止する

ジョブの実行結果をほかのプログラムで利用する場合などに,次の出力が実行されないように設定できます。

そのためには,次のどちらかの方法で簡潔出力モードまたは最小出力モードを指定します。

環境設定パラメーターとコマンドの両方を指定した場合はコマンドの指定が優先されます。どちらも指定しなかった場合は拡張出力モードで実行します。

〈この項の構成〉

(1) 拡張出力モード,簡潔出力モードおよび最小出力モードの出力内容の差異

拡張出力モード,簡潔出力モードおよび最小出力モードの出力内容の差異を次に示します。

表3‒1 拡張出力モード,簡潔出力モードおよび最小出力モードの出力内容の差異

出力時期

拡張出力モードの場合

簡潔出力モードの場合

最小出力モードの場合

ジョブ実行時

標準出力,標準エラー出力は,ジョブの種類によって次のように異なります。

  • ルートジョブ

    標準出力と標準エラー出力をスプールジョブディレクトリへ出力します。

  • 子孫ジョブ

    プロセス起動時の出力先へ出力します。

標準出力,標準エラー出力は,プロセス起動時の出力先へ出力します。

標準出力,標準エラー出力へ出力するジョブコントローラのメッセージは,エラーメッセージだけを出力します。※1

標準出力,標準エラー出力は,プロセス起動時の出力先へ出力します。

標準出力,標準エラー出力へ出力するジョブコントローラのメッセージは,一部を除くエラーメッセージだけを出力します。※1※3

ジョブ終了時

ジョブ実行ログを標準エラー出力(子孫ジョブの場合はルートジョブの標準エラー出力※2)に出力します。

ジョブ実行ログを標準エラー出力に出力しません。ただし,JOBLOGだけに出力するエラーメッセージは,エラーを通知するため,ジョブ実行中に標準エラー出力にも出力します。

子孫ジョブのJOBLOGは,ルートジョブのスプールジョブディレクトリ下に作成され,ジョブ終了後も残ります。※2

JOBEXECLOG_PRINTパラメーターの指定に関係なく,この動作となります。

同左

デバッグ実行時

JOBLOGを標準エラー出力にタイムリーに出力します。

標準出力,標準エラー出力へ出力するジョブコントローラのメッセージは起動時の標準出力,標準エラー出力へ出力します。

JOBLOGは標準エラー出力に出力しません。

標準出力,標準エラー出力へ出力するジョブコントローラのメッセージは起動時の標準出力,標準エラー出力へ出力します。

デバッグ終了時はエラーメッセージ以外のメッセージは出力しません。ただし,デバッグ対象ではない子孫ジョブは,通常実行と同様に動作します。

JOBLOGは標準エラー出力に出力しません。

標準出力,標準エラー出力へ出力するジョブコントローラのメッセージは起動時の標準出力,標準エラー出力へ出力します。

デバッグ終了時は出力抑止対象外のメッセージだけを出力します。ただし,デバッグ対象ではない子孫ジョブは,通常実行と同様に動作します。

注※1

エラーメッセージ以外にも,例外として出力されるメッセージがあります。例外として出力されるメッセージと,メッセージの種類ごとの出力先については,「12.2 メッセージの出力先」を参照してください。

注※2

子孫ジョブのジョブ実行ログをルートジョブのジョブ実行ログへマージする場合(SPOOLJOB_CHILDJOBパラメーターにMERGEを指定)は出力されません。

注※3

最小出力モードで出力抑止されるエラーメッセージについては「3.5.1 ジョブの種類ごとのジョブ実行ログの出力内容」を参照してください。

ジョブ定義スクリプトから別のジョブ定義スクリプトを簡潔出力モードまたは最小出力モードで起動する場合は,子孫ジョブを使用してください。ルートジョブを簡潔出力モードまたは最小出力モードで起動した場合,標準エラー出力にエラーメッセージが表示されます。

(2) 簡潔出力モードまたは最小出力モードで実行するジョブのスプールジョブディレクトリを探す方法

簡潔出力モードまたは最小出力モードを選択すると,割り当てられたジョブ識別子や,スプールジョブディレクトリ名を出力するメッセージが出力されなくなります。簡潔出力モードまたは最小出力モードで実行したジョブのスプールジョブディレクトリを探す方法を次に示します。