Hitachi

JP1 Version 11 JP1/Advanced Shell 


2.6.19 JP1/Advanced Shellで必要なディレクトリを作成する

JP1/Advanced Shellのインストールが完了したあと,実行に必要なディレクトリをデフォルト設定から変更する場合,変更後のディレクトリを作成し,環境ファイルに指定します。

JP1/Advanced Shellで必要なディレクトリの種類と指定内容を次に示します。JP1/Advanced Shellを実行するユーザーは,これらのディレクトリに対して必要な権限を割り当ててください。

JP1/Advanced Shellで必要なディレクトリを次に示します。環境設定パラメーターの設定方法については,「7. 環境ファイルで設定するパラメーター」を参照してください。

表2‒22 JP1/Advanced Shellで必要なディレクトリ

ディレクトリの種類

環境設定パラメーター

デフォルトディレクトリまたはパス

デフォルトの権限

一時ファイル用のディレクトリ

TEMP_FILE_DIR

  • 実行環境【Windows限定】

    共有ドキュメントフォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASE\temp

  • 開発環境【Windows限定】

    共有ドキュメントフォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASD\temp

  • 実行環境【UNIX限定】

    /var/opt/jp1as/temp

CRWD【Windows限定】

1777【UNIX限定】

スプール用のディレクトリ

SPOOL_DIR

  • 実行環境【Windows限定】

    共有ドキュメントフォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASE\spool

  • 開発環境【Windows限定】

    共有ドキュメントフォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASD\spool

  • 実行環境【UNIX限定】

    /var/opt/jp1as/spool

CRWD【Windows限定】

1777【UNIX限定】

システム実行ログ用のディレクトリ

LOG_DIR

LOG_FILE_CNT

LOG_FILE_SIZE

  • 実行環境【Windows限定】

    共有ドキュメントフォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASE\log

  • 開発環境【Windows限定】

    共有ドキュメントフォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASD\log

  • 実行環境【UNIX限定】

    /opt/jp1as/log

CRWD【Windows限定】

0777【UNIX限定】

トレース用のディレクトリ

TRACE_DIR

TRACE_FILE_CNT

TRACE_FILE_SIZE

TRACE_LEVEL

  • 実行環境【Windows限定】

    共通アプリケーションフォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASE\trace

  • 開発環境【Windows限定】

    共通アプリケーションフォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASD\trace

  • カスタムジョブ定義プログラム【Windows限定】

    共通アプリケーションフォルダ\Hitachi\JP1AS\JP1ASV\trace

  • 実行環境【UNIX限定】

    /opt/jp1as/trace

CRWD【Windows限定】

1777【UNIX限定】

(凡例)

次に示すデフォルトの権限の英字は,権限の種類を示します。

C:作成,R:読み込み,W:書き込み,D:削除

〈この項の構成〉

(1) 必要な権限

バッチジョブを実行するユーザーに対して,必要な権限を次に示します。

(a) Windowsの場合

バッチジョブを実行するユーザーに対して,フルコントロールを設定してください。

(b) UNIXの場合

バッチジョブを実行するユーザーに対して,各ディレクトリには次に示すファイルパーミッションが必要です。

表2‒23 ディレクトリのファイルパーミッション

ディレクトリの種類

読み込み許可(r)

書き込み許可(w)

実行許可(x)

スティッキービット(t)

一時ファイル用のディレクトリ

スプール用のディレクトリ

システム実行ログ用のディレクトリ

×

トレース用のディレクトリ

(凡例)

○:設定が必須です。

△:システムの運用方針に従って設定します。

×:設定しません。

ディレクトリのスティッキービットは,システムの運用方針に従い,設定します。

ディレクトリにスティッキービットの設定がない場合,ディレクトリに書き込み許可があれば,ディレクトリ直下の任意のファイルを削除できます。

ディレクトリにスティッキービットを設定した場合,ディレクトリに書き込み許可があっても,ディレクトリの所有者,またはファイルの所有者の場合だけ,ディレクトリ直下の任意のファイルを削除できます。

(2) ファイルシステム

スプールなどは,業務によって大容量となる場合があるため,専用のファイルシステムを作成して使用することをお勧めします。